2017年02月14日

「カメラのキタムラ」さんから公表された「事業構造改革の実施に関するお知らせ」の気になる内容!?

先月の1月17〜18日にかけてのことです。
大手カメラ販売・写真店チェーンの「カメラのキタムラ」さん
が1〜2月中に20店舗超を一斉閉店するというニュースを、
複数の報道機関が報じました。
(当ブログ2017年1月20日付記事参照)

スマートフォンの売上げが総務省の値引き規制で減少し、
そのことが一斉閉店を招いたという見方が大半です。
(端末代を「実質0円」とする値引き商法に対する指導。)

この件に関する「カメラのキタムラ」さんからの「お知らせ」
が、2月14日付で正式に公表されました。
同日開催の取締役会において「一部店舗の閉鎖を含めた
事業構造改革の実施」が決議されたということです。

店舗の閉鎖については、「カメラのキタムラ及びスタジオ
マリオの店舗を対象として、平成29年3月期に81店舗、
平成30年3月期に48店舗、合計129店舗の閉鎖を計画
しております」という、たいへんショッキングな内容です。
(計129店という数は、系列店の約1割に及ぶそうです。)

スマートフォンの売上についても、「平成28年2月からの
スマートフォンをめぐる環境の激変により、大幅に売上が
落ち込むこととなりました」と、先月の報道を認めています。

「株式会社 キタムラ 公式サイト」内 株主・投資家情報一覧 から、
2017年2月14日付「事業構造改革の実施に関するお知らせ」(PDFファイル)
がダウンロードできます。

上記ファイルの内容を抜粋すると文章の改ざんになるおそれがありますので、
次の通り、本文をすべて“原文のまま”転載させていただくことにいたしました。
なお、文中のマーキングは当方で加えています(最下欄にコメントも記載)。

平成29年2月14日
各 位
会 社 名 株式会社キタムラ
代表者名 代表取締役社長 浜田 宏幸
(コード番号:2719 東証第二部)
問合せ先 取締役管理部長 菅原 孝行
TEL 045−476−0777(代表)

事業構造改革の実施に関するお知らせ

 当社は、本日開催の取締役会において、下記のとおり一部店舗の閉鎖を含めた事業構造改革の実施を決議いたしましたので、お知らせいたします。

 記

1. 事業構造改革実施の背景と目的

 当社グループは、事業の長期的な成長を重視し、社会のデジタル化に対応した写真事業への変革を目指し、すべての活動を「プリントにつなげる」戦略を推進しております。この戦略のもと、平成29 年3月期については、写真づくりを楽しむ「photo+(フォトプラス)」コーナーの活用、デジタルカメラ・スマートフォンのシェアアップ、オムニチャネルの推進、出店、七五三・年賀状強化に取り組んでまいりました。

 しかしながら、売上高の約半分を占めるハード部門については、平成 28 年熊本地震の影響によるデジタルカメラ等の減産の影響や、平成 28 年2月からのスマートフォンをめぐる環境の激変により、大幅に売上が落ち込むこととなりました。また、利益率の高いイメージング部門についても、年賀状等は好調であったものの、内製プリントや外注プリントの販売枚数の減少を補うには至っておりません。

 当社は市場の変化に合わせて店舗の統合・再配置を行ってまいりましたが、自然災害・天候不順という特殊要因があったとは言え、中長期的な既存商品の市場縮小という事態に対し、当社の対応が不十分なものに留まり、結果的に、市場規模に対し過大な店舗数となっていたことは否めません。また、すべての活動を「プリントにつなげる」観点から推進してきたスマートフォンの販売についても、商品の特性が違うスマートフォンとイメージング商品を同一の店員が取り扱うことは専門性の観点からも容易なことではなく、お客様へのコンサルティングを必要とする「photo+(フォトプラス)」コーナーの活用が不十分なものとなっておりました。すべての活動を「プリントにつなげる」戦略の根本である、お客様に「写真の新たな楽しみ方」を提案することが、結果的に弱くなっていました。

 こうした認識のもと、既存商品の市場が縮小する中でも利益が確保できる体制・損益構造を確立するとともに、今後も収益と成長が見込める分野に経営資源を振り向けていく事業構造改革が必要であるという判断に至り、本日決定いたしました。これにより、中期的な観点からの収益基盤を強化するとともに、変化する時代や社会環境に合わせた新しい商品・サービスを通じて、お客様に「写真で実感する幸せ」を提供してまいります。

2. 事業構造改革の概要

 当社グループは、以下の6つの重点施策により事業構造改革を実施し、V字回復の実現と企業価値向上を目指してまいります。

(1)店舗の戦略的再配置により、店舗の収益力を向上させます

 デジタルカメラ、スマートフォン、従来型のプリント等の一層の市場縮小を見越して、戦略的に店舗の閉鎖・再配置を行い、ドミナントエリアを再構築することにより、1店舗当たりの収益力を向上させます。なお、店舗の閉鎖については、カメラのキタムラ及びスタジオマリオの店舗を対象として、平成 29 年3月期に 81 店舗、平成 30 年3月期に 48 店舗、合計 129 店舗の閉鎖を計画しております。

(2)モバイル事業部の新設により、専門性を強化した5事業部体制とします

 スマートフォンについては、モバイル事業部を新設し、専門性を強化します。その上で、地域特性や立地条件が販売に適している店舗に経営資源と人員を集中させます。必要な人員は、カメラのキタムラ事業部から選抜の上、配置します。現行のカメラのキタムラ事業部、スタジオマリオ事業部、アップル製品サービス事業部、EC事業部にモバイル事業部が加わることにより、それぞれの事業部が強みを生かすことができる体制とします。

(3)事業別の採算管理の徹底と経費の抜本的な見直しにより、固定費を 45 億円削減します

 新たな5事業部体制のもとで、事業別の採算管理を徹底することとします。また、全社の経費も抜本的に見直します。加えて、適正な人員配置と効率的な店舗オペレーションの実施により、総人件費を抑制してまいります。これにより、店舗閉鎖と合計で固定費を 45 億円削減します。

(4)商品ラインナップの拡充により、イメージングビジネスを立て直します

 「イメージング」を幅広くとらえ直し、広く深い商品開発を実行に移します。当社の主力商品であるフォトブックやシャッフルプリントについては、お客様の多様な利用シーンに応えるオリジナル商品の投入などを通じ、商品・サービスのラインナップの充実を図り、一層の高付加価値化を目指します。また、今まで未開拓であった、法人顧客に対するイメージング関連サービスの展開等により顧客基盤を拡大し、安定的な収益基盤を構築してまいります。

(5)800 万人のキタムラネット会員への働きかけを強め、オムニチャネル戦略を加速させます

 店舗における販売員の接客力やコンサルティング力とECによる情報力と機動力の組み合わせが当社のオムニチャネルの特徴です。現在 800 万人のキタムラネット会員に働きかけることで、店舗からのネット活用と、ネットからの店舗送客を増加させます。特に従来手薄であった、ECとモバイル、ECとスタジオマリオとの連携を強めます。また、ECを活用したイメージング分野の強化に取り組みます。リアル店舗をECで包むことにより、「人とECを一体とするオムニチャネル」を加速させてまいります。

(6)「写真の新たな楽しみ方」を提案するサービスを創り、新たなビジネスモデルを確立します

 顧客接点を増加させ、キタムラ独自の新しいイメージング体験を幅広い年代層のお客様にご提供することを目的として、他社とのコラボレーションを積極的に推進し、新たなビジネスモデルを早期に確立いたします。

3. 役員報酬の減額について

 事業構造改革を実施するにあたり、経営責任を明確化するため、当社の代表取締役をはじめとする全取締役については、平成 29 年3月期に係る賞与を全額不支給とします。加えて、業務執行取締役については、当面の間、月例報酬を一部減額といたします。

4. 今後の見通し

 本件に伴う業績への影響は、本日発表の「業績予想の修正、特別損失の発生ならびに配当予想の修正に関するお知らせ」をご覧ください。

以上

 株式会社 キタムラ 公式サイト内 株主・投資家情報一覧 より、
 2017年2月14日付 事業構造改革の実施に関するお知らせ(PDF)

上記の本文中にありますように、

商品の特性が違うスマートフォンとイメージング商品を同一の店員が取り扱うことは専門性の観点からも容易なことではなく、お客様へのコンサルティングを必要とする「photo+(フォトプラス)」コーナーの活用が不十分なものとなっておりました。すべての活動を「プリントにつなげる」戦略の根本である、お客様に「写真の新たな楽しみ方」を提案することが、結果的に弱くなっていました。

という点は、私たちの業界に共通する最大の課題だと思います。
同時に、私たちの業界こそが解決できうる課題とも言えるでしょう。
真摯に反省しようとする株式会社キタムラさんのこうした姿勢は、
当店「しゃしんのポップ」も大いに見習わなければいけませんね。

戦略的に店舗の閉鎖・再配置を行い、ドミナントエリアを再構築することにより、1店舗当たりの収益力を向上させます。

というのはつまり、私が当ブログの2017年1月20日付記事の中で
書いた通りのことだと考えられます。
エリアマーケティング用語で「ドミナント戦略」と呼ばれる手法があり、
商品の配送経路を一筆書き状に再構築し、その上に店舗を集約して
輸送効率を高める手法も典型的な「ドミナント戦略」の一つだそうです。

新しいイメージング体験を幅広い年代層のお客様にご提供することを目的として、他社とのコラボレーションを積極的に推進し、新たなビジネスモデルを早期に確立いたします。

その具体的な内容が今、一番気になるところです。
早く知りたいものですが、当ブログの2017年2月4日付記事
同2月6日付記事が参考になりそうに思えます。

ところで、株式会社キタムラさん。一つお願いがあります。どうか、
「カメラのキタムラ川越マイン店」さんだけは閉鎖しないでください。
当店「しゃしんのポップ」営業時間終了後でも、東武東上線を使って
夜9時前に到着できれば、私自身が利用できるので便利なのです。
Apple製品修理サービスの窓口もあるので、わが愛機「iPhone」
の修理もお願いできるのですから。
何より、当店との商圏があまり被っていないのが好印象です(笑)。

この「川越マイン店」さんは、同業だった「カメラのきむら」さんから
「カメラのキタムラ」さんが譲り受けたお店です。実は私も大学時代、
「旧カメラのきむら川越マイン店」で店員のアルバイトをしていたの
です(プロフィール参照)。私にとって、青春の思い出多きお店です。

posted by 安瑠芭夢ハウス しゃしんのポップ at 23:54| 業界の話題