2017年07月10日

パシフィコ横浜で開催の「PHOTONEXT2017」へ行ってきました〔その5〕   「ソフトバンク」さんの写真セルフプリントコーナー「スマホプリントステーション」の製造元はノーリツプレシジョンさんでした(当店スタート7周年の所感にかえて)

パシフィコ横浜で6月20〜21日開催のフォトグラファーズ&フォトビジネスフェア、
「PHOTONEXT2017」(写真館、写真店向け関連用品展示会)レポート〔その5〕
です。

注)以下の記事は会場で感じた印象をまとめたものです。
  展示内容の詳細等をレポートするものではありません。
(「PHOTONEXT2017」の公式サイトはこちらをご覧ください。)

  実はアナログ派だった?
  「しゃしんのポップ」店主の行動

今回の展示で私たちはまず、最初に富士フイルムさんのブースへ寄らせていただ
こうと考えていました。「FUJIFILM」の大きなロゴマークのサインは、会場の1番奥
に掲げられていたにもかかわらず、入口からも実に良く目立ちました。

「いや、なにも、あんなに威張らなくても・・・(@@;」

入口から真っ直ぐ「FUJIFILM」のサイン目指して歩いていた私たちでしたが、ある
展示の前でピタッ! と足を止めたのは私で、仲田を少し、戸惑わせてしまいました。

「・・・初めて見た」
(今話題の映画に、これとよく似たセリフがありましたっけ(^^;?)

「NORITSU QSS-2301」!?
本体にアクセントを添える、特徴あるストライプ。WEB上の写真でしか見たことは
なかったのですが、間違いありません。しかも、電源が入っています。なんで??

  ノーリツプレシジョンさんの見事な演出

フィルムから写真をプリントする原理は、映写機や液晶プロジェクターに似て至極
シンプルです。スクリーンの代わりに銀塩印画紙(感光材料)をセットし、光に透か
したフィルムをレンズで拡大映写して印画紙へ露光。現像・定着液を通せば完成。
白黒写真もカラー写真も、使う材料が少し違うだけで道具や手順はほぼ同じです。
白黒では現像後の銀自体が、カラーでは銀と置換えた色素が画像を形成します。
(銀塩=塩化銀、臭化銀などのハロゲン化銀。ゼラチンと混ぜ感光材料にする。)

家庭でもフィルムからのプリントは可能で、白黒なら小学生にも比較的簡単です。
暗室が無くても、夜を待てばよいのです。私は中学生の頃から風呂場で白黒写真
のフィルム現像、プリントを始め、母校の写真学科でカラープリントも習得しました。
いわゆる「手焼き」です。実はアナログ派だった「アルバムの森 しゃしんのポップ」
の店主なのでした(当店店主のプロフィールはこちら)。

暗室作業の「手焼き」に対して、明るい室内で自動処理する「機械焼き」システム。
そのパイオニアがノーリツプレシジョンさん。私の足を止めさせた出展社さんです。
この分野では富士フイルムさんより先発。デジタルレーザー露光銀塩プリンター
の分野でも、世界的シェアはノーリツ(NORITSU)さんの方が大きいとうかがって
います。なお、ガス給湯器のノーリツ(NORITZ)さんとは、全く別の会社さんです。
と紹介するのはお約束ですね(^^)

「FUJIFILM」のサイン目指して、そのまま素通りする人=脈なし。
「NORITSU QSS-2301」の前で、目を輝かせて立ち止まる人=脈あり!

見事なトラップ演出です。ノーリツプレシジョンさん。

  仲田はアナログ機時代も経験しています

当店「アルバムの森 しゃしんのポップ」は、ノーリツプレシジョンさんのシステムの
導入店ではありません。世にも貴重な「NORITSU QSS-2301」とぜひ記念写真
を撮りたかったのですが(ほとんど蒸気機関車並み?)、今回は遠慮させていただ
きました。当店のプリントシステムのメンテナンス会社さんは、富士フイルムさんと
ノーリツさんとの合弁会社さんなので、間接的にはお世話になっているのですが。

「NORITSU QSS-2301」のような光に透かしたフィルムをレンズで拡大映写して
銀塩印画紙へ露光するプリンターと、デジタルレーザー露光銀塩プリンターとは、
同じ印画紙をある程度供用でき、露光方式以外の構造はよく似ています。後者が
デジタル機と写真業界で呼ばれるのに対し、前者は今日アナログ機と呼ばれます。
アナログ機は本体はもちろん、専用の修理部品も製造されなくなって久しいです。

展示中の「NORITSU QSS-2301」は、驚いたことに稼働していました。まさか?
すると早速、説明係の方が親切にフィルムを通し、作動させてくださったのです。

吉川 「写真でしか見たことがなかったのですが、これはいつ頃の機種ですか?」
係の方 「もう20年前になりますね。専用部品も中古品を探して整備しています」
仲田 「20年!?」

国内で稼働中の「NORITSU QSS-2301」はごく一部のお店さんにあるだけで、
今回は社内で温存してきたものを、特別に展示することにしたのだそうです。
(当店の「FUJIFILM フロンティア 340E」も稼動開始から14年になりますが。)

当店の前身は、同じ越生町の山口写真館さんの支店になります。仲田は元々、
山口さんの従業員として入店し、当初は「FUJIFILM フロンティア 340E」では
なく、アナログ機の「FUJIFILM ロッキー SFA-250」を1年近く経験しました。
その後「フロンティア 340E」に入れ替わり、その4年後、今から10年ほど前に
事業引継で私が店長として入店しました(私は機種選定には関わっていません)。

FUJIFILM ロッキー SFA-250」はプリントサイズが8切(6×8.5インチ)止まり
の小型機種なのに対し、「NORITSU QSS-2301」はA3相当(12×18インチ)
のプリントもできる特大機種です。20年前の1997年といえばカラーフィルムの
全盛期でしたから、「QSS-2301」の導入を即断された店主さんは、最高峰へと
登るお気持ちだったことでしょう。その点、山口写真館さんは慎重だったようです。

仲田が入店した当時、経験の浅い20代の社員さんが、支店での現像・プリントの
責任者だったそうです。その方は、新しく入れ替わった「フロンティア 340E」には
全然馴染めず、間もなく退職されたそうです。唯一の同性の同僚が去り、仲田は
残念だったと言います。絵を描くことや、ファンシー雑貨店通いが好きな方でした。
高校の美術部のご出身で、得意の色彩の知識を活かせる職場だったはずなのに、
待っていたのは慣れないマウスやキーボード、複雑なパソコンソフトだったのです。

「フロンティア 340E」でフィルムからプリントする場合、本体と一体のスキャナー
(デジタル複写機)でパソコンソフトへ読み込み、デジカメプリントと同様の処理を
します。フィルムと印画紙との色再現性のマッチングは、パソコンへインストール
されているプロファイルで管理されていますが、アナログ機と同じにはなりません。
ですが、その事情を理解できるのは、よほど専門的な勉強をした人に限られます。
周囲の理解が得られない場合、当事者の方はどれほど孤独を感じたことでしょう。

  興味のあった製品が発売延期になってしまいました(T_T)

今回はもちろん、ノーリツプレシジョンさんのブースにも寄らせていただこうと考え
ていました。去年の8月末に開発発表されたある新製品に興味があったからです。

「NORITSU QSS Smart」シリーズ。インクジェット方式の店頭用フォトプリンター
です。店頭受付機と連動し、ロール紙用の自動カッターやドライヤーも内蔵されて
いる点が、家庭用やオフィス用の汎用インクジェットプリンターとは大きく違います。

実は、〔その3〕の記事では割愛しましたが、同様のプリンターは富士フイルムさん
も4年前から発売していて、今年は両社の開発中の新製品が見比べられるはず、
だったのです。ところが、ノーリツさんは去年の暮に時期未定で発売延期を公表し、
富士フイルムさんも展示はしていたものの、発売はまだ先になるという説明でした。

デジタルレーザー露光銀塩プリンターに比べ、インクジェット方式は専用のインクや
用紙のコストが高く、プリント料金のさらなる値上がりを招くと考える店主さんが多い
ようです。その問題がどこまで解消されそうか、おたずねしたかったので残念でした。

▽インクジェット方式です。あ、これはロゴマークですね。
20160831_qsssmart_logo.jpg
 (c)ノーリツプレシジョン
20160831_qsssmart2.jpg
△本当は上の製品が見たかったのです。特に右側の方。 (c)ノーリツプレシジョン
▽なぜなら「NORITSU QSS-2301」と同じ、A3相当(12×18インチ)のプリントも
 できるのです。両手で軽々持ち上げて夜逃げもOK(嘘)。(c)ノーリツプレシジョン
20160831_qsssmart6.jpg

まだ発売時期未定の製品なので、当ブログでの詳しい紹介は控えさせていただこう
と思いますが、ノーリツさんの意欲的なところは、姉妹機がA3相当(12×18インチ)
のプリントにも対応しているということです。富士フイルムさんにも、以前の展示会で
そのような機種の構想はないかおたずねしたことがあるのですが、需要が掴めない
というようなお話しでした。検討はしていただくよう、一応お願いはしているのですが。

くどいようですがここで今一度、故スティーブ・ジョブズさんにご登場願いましょう。
2016年1月30日付記事を再編集して掲載)
 多くの場合、人は形にして見せてもらうまで、
 自分は何が欲しいのかわからないものだ。

   スティーブ・ジョブズ(1955年2月24日〜2011年10月5日)
     Apple社の共同設立者の一人
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△『スティーブ・ジョブズ I・U』 2011年10・11月刊表紙より    (c)講談社
  ウォルター・アイザックソン 著、井口 耕二 翻訳

皆さんは、どうお感じになられたでしょうか。

  「ソフトバンク」さんの写真セルフプリントコーナー
  「スマホプリントステーション」の製造元はノーリツプレシジョンさんでした

〔その4〕の続きです。タイトルの通りです。
「PHOTONEXT2017」の終了後に、公式サイトでニュースリリースの正式発表です。
だいたい何となく見当はついていたのですが、結局、会場では何も聞けませんでした。

 プラザクリエイトとノーリツプレシジョン、
 世界初の銀塩写真セルフプリントシステムを共同開発
 〜2017年2月よりソフトバンクショップで導入〜

 ノーリツプレシジョン公式サイト内、2017年7月4日付ニュースリリースより

  当店スタート7周年の所感にかえて

当店「アルバムの森 しゃしんのポップ」がカラーフィルムの店内現像を終了したのは、
2013年の春のことです。その半年前から、お客さまからのフィルム現像のご注文が
減り続け、とうとう最も恐れていたことが起こりました。現像液の酸化です。フィルムを
現像機へ通すたびに、新しい現像補充液が自動的に注入される仕組みなのですが、
毎日何本も現像しなければ補充が滞るので、現像液が酸化して使えなくなるのです。
テスト現像で発覚したため、お客さまにご迷惑をかける前に、外注へ切りかえました。
その後も需要減少は続き、現像液を交換する費用もなく、6月に再開を断念しました。

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△現在地へ移転する前の、旧店舗内でのスナップです(2013年6月22日撮影)。
 もう稼働することのないフィルム現像機から、現像液を抜き取っているところです。
 仲田は笑顔を向けてくれましたが、こういう仕事が嬉しいはずはありません(v_v)

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△移転直前の旧店舗内でフィルムをスキャンする仲田です(2014年2月2日撮影)。
 ご覧の「FUJIFILM フロンティア 340E」のスキャナー部はこのときすでに不調で、
 現在は修理不能です(フィルムはテスト用でお客さまのお預り品ではありません)。

富士フイルムさんの総合ラボへ外注する形で、お客さまからのフィルム現像の受注
は続けていました。しかし集配の運賃負担に耐えられず、2014年3月、現在地への
移転を機に、たいへん心苦しかったのですが受注を終了させていただきました。

ご年配のお客さまからは特に、「この歳で今さらデジカメに換えるのはとても無理だ」
とおっしゃられることもたびたびありました。お力になれず、本当に申し訳ありません。

では、あの時より、もう10年早かったら間に合ったでしょうか?
私はまだ居りませんでしたが最新鋭の「FUJIFILM フロンティア 340E」が導入され、
デジカメからのプリントも受注できる体制ができていました。従業員はフィルムカメラ
のお客さま方へ、これからはデジカメの時代なので、早く買い替えて使い方を覚えて
くださいと、呼びかけるべきだったでしょうか? それが写真屋さんの務めでしょうか?
そうすれば今も、当店「アルバムの森 しゃしんのポップ」のお客さまでいてくださった
のでしょうか? その方がお互いに、今よりしあわせな関係を築けていたでしょうか?

2010年7月のスタートから7周年を迎えた今も、私はそんなことを考えてしまいます。

  おとなりの床屋さんがうらやましいのです(^^)

当店「アルバムの森 しゃしんのポップ」のおとなりは床屋さんです。ご家族皆さまで
当店をよくご利用くださっていて、私も散髪でいつもお世話になっています。日頃から
ご懇意にしてくださり、どうもありがとうございます<(_ _)>

床屋さんといえば、店先に必ずある赤・白・青の光る円柱。回っていれば営業中です。
遠くからでも一目で床屋さんと分かるそれは「サインポール」と呼ばれているそうです。
由来は中世のヨーロッパで「理容師が外科医を兼ねていたことに起因しています」と、
全国理容生活衛生同業組合連合会の公式サイトで詳しく説明されています(こちら)。

外科医発祥のサインが、今や世界共通の「床屋さん」のサインに(@○@)!?

当店は「写真屋さん」です。写真プリントサービスや写真用品専門のお店なのですが、
今も「カメラ屋さん」と呼ばれたり、ときに「写真館さん」と間違われることもあります。
確かに先述の通り当店の前身は「山口写真館」さんの支店で、私も時どき本店のお
手伝いをしていましたし、7年前までは当店店頭でもデジカメや中古のフィルムカメラ
(他店さんからの委託品でしたが)を販売していましたから、無理もありません。でも、
床屋さんを外科のお医者さんと間違える人は、さすがに今はおられないでしょう(笑)。

なら当店も、フィルム時代の「カメラ屋さん」発祥のサインを掲げようではないですか。
次の幟(のぼり)は、3年前の移転時に専門の業者さんに注文して制作したものです。
店名以外は既製のデザインですが、どちらもフィルムを連想させる絵柄がバックに!

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スマホで初めて写真撮影を始められるお客さまは、当店はもちろん、そもそも写真屋
さん自体に馴染みがありません。かといって、ケータイキャリアショップへ出向いても、
店員さんは写真プリントのことまでは分かりません(「ソフトバンクショップ」さんは別)。

半世紀ほど前まで、カメラは主にお祖父ちゃまやお父さまの宝物で、その土地の男性
の方は、代々利用してきた老舗の街のカメラ屋さんの場所は、だいたいご存じでした。
今はスマホをお持ちのお母さまが、(お子さまとの自撮りも含めて)ご家族の日常をよく
お写真におさめていらっしゃいます。必ずしも地元で生まれ育った方ばかりではないと
思いますので、カメラ屋さんあらため写真屋さんの場所には不案内かもしれませんね。
(「Google フォト」を開くたび「この近くに写真屋さんがあります」の案内が出るとか。)

なので、それが何か分からなくても、昔の写真フィルムの絵柄を目印にお店を探せば、
そこでスマホから写真をプリントしてもらえるのが世界共通の常識に・・・ならないかな。
(「カメラ屋さん」ではないですよ。スマホのお客さま大歓迎の「写真屋さん」です^_^)

白地に写真フィルムを連想させる螺旋(らせん)模様がグルグルと、光りながら回る!
回りながら光る!
✧+(0゚・∀・)イイ!!


グルグルと・・・やっぱり入りにくいかな? (-_-;
posted by 安瑠芭夢ハウス しゃしんのポップ at 23:56| フォトライフ