2018年04月28日

スマホ時代の写真店 企業が考えること、お店が考えること〔前編〕 2000〜2020年は写真店の「失われた20年」?

本日、2018年4月28日(土)は朝から爽やかな快晴でした。
GW(ゴールデンウィーク)はじめの3連休は絶好の行楽日和になりそうですね(^^)

  スマホ時代の幕開け
  2007年6月29日以降のおさらい

2007年6月29日にアメリカのアップルさんから初代「iPhone」が米国内で発売され
たのをはじめに、日本でも翌2008年7月11日に「iPhone 3G」が発売され、スマホ
時代の幕が開けました。日本で本格的にスマホが普及し始めるのは2010年以降の
ことで、2012年頃を境に従来のケータイ(フィーチャー・フォン、ガラケー)よりスマホ
の購入者の方が多数派になったと言われています。私がついに憧れの「iPhone 5」
を購入したのが、まさに2012年の秋の暮のことです。それから5、6年が経ちました。

▽2007年6月29日、アメリカ国内で発売が開始された初代「iPhone」の背面カメラ
 (メインのカメラ)は約200万画素でした。日本で2011年10月14日に発売された
 「iPhone 4S」で、背面カメラはA4判プリントに十分な約800万画素に達しました。
 その後も各社製スマホの背面カメラの画素数は1000万を超え増え続けています。
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 (c)Apple Japan

当店「安瑠芭夢家 しゃしんのポップ」の定休日は毎週火曜日なのですが、予告なく
臨時営業する日もあります(・・・あ、本文の続きです)。

「定休日だと思ったけど、お店が開いているのが見えたので」

とプリントのご注文に立ち寄ってくださるお客さまは、ほとんどスマホをお持ちです。
デジカメやメモリーは必ずしも毎日持ち歩かなくても、スマホはいつでも手元にあり
ますね。最新型のデジカメの多くはスマホと常時ワイヤレス転送できる機種が増え
ましたので、SNS、クラウドサービスなどインターネット上でシェアされているお写真
はもちろん、デジカメで撮影されたお写真もスマホからプリント注文されるお客さま
も増え、私も嬉しく思います。

これがお写真をフィルムで撮るしかなかった時代だと事情もまるで違っていました。
現像前のフィルムは必ずしも毎日持ち歩か・・・(以下略)。

▽富士フイルムさんの会社名の由来でもある同社製の写真フィルム。
 現在1本あたり24枚撮り、27枚撮り、36枚撮りなどが出荷中です。
 ご旅行中に毎日持ち歩くには、少しかさばり過ぎるかもしれないです。
 当店「安瑠芭夢家 しゃしんのポップ」ではおかげさまで完売になりま
 した。長年ご愛用くださいましたお客さまに心から感謝申し上げます。
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 (c)富士フイルム

▽レンズ付きフィルム、富士フイルム「写ルンです シンプルエース」。
 1986年の発売以来、30年超のロングセラーを誇るシリーズです。
 2018年春にはデザインをリニューアル! お出かけ先で購入すると
 もっとウキウキワクワクしてくるような、そんな気がしてきませんか?
 本当に残念なことなのですが、当店では入荷予定はございません。
 誠に申し訳ないのですが、どうかご了承ください。
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 (c)富士フイルム

 ご参考)
  フィルム | 富士フイルム
  http://fujifilm.jp/personal/filmandcamera/film/
  写ルンです シンプルエース | 富士フイルム
  http://fujifilm.jp/personal/filmandcamera/utsurundesu/standard/simpleace/index.html

 関連記事)
  当ブログ『安瑠芭夢家 しゃしんのポップ』 2016年1月30日付記事
  2015〜2016年、これからのスマホプリントを占う〔前編〕
  より抜粋、再編集↓
  ・富士フイルム製店頭プリント受付機の完全スマホ対応までのあゆみ
   2011年7月初旬 「iPhone」とのケーブル接続に対応
   2012年5月下旬 「Android」スマホとのケーブル接続に対応
   2013年7月中旬 「Android」スマホとのWi-Fi通信接続に対応
   2014年4月中旬 「iPhone」とのWi-Fi通信接続に対応
   2015年7月初旬 次世代店頭プリント受付機
            「WPS(ワンダープリントステーション)」を発売
       約2年前→ (当店では2016年1月初旬より導入開始しました)

  スマホ時代の写真店
  企業が考えること、お店が考えること


ここでお話しする企業とは、もちろん富士フイルムさんや、大手写真店チェーンさん
のことです。お店とは、主にローカルエリア限定の中堅・中小写真店チェーンさんや、
家族経営の記念写真スタジオ兼業店さん、当店同様個人経営のお店さんなどです。

企業は資本力がありますから、大手写真店チェーンさんの多くは都市部の駅周辺
や幹線道路沿いのショッピングモールなど、立地条件としてより集客に有利な物件
へ、集中的に店舗を展開しています。写真メーカーの富士フイルムさんにとっても、
主要な大口のお取引先になっています。同社の「フジカラーのお店検索」で見ても
店舗数は圧倒的に多数派で、今後もフォトビジネスをリードして行く先頭集団です。

 ご参考)
  店舗検索 / 写真店 | 富士フイルム
  http://fujifilm.jp/personal/print/shop/

総務省によると、2016年末の世代別スマホ個人保有率は全体で56.8%に及び、
20〜30代では90%以上の人がスマホを保有するまでに普及しているそうです。
ほぼ全員とみて良いでしょう。一方、60代では増加傾向にあるとはいえ33.4%に
止まり、2011年末の10〜30代とようやく同じ水準です。2011年7月よりも前は、
富士フイルムさんの店頭プリント受付機はスマホ未対応で、予めデータをお客さま
ご自身でUSBメモリー等へコピーしてお持ちいただいていた頃です。2016年末の
50代では66.0%ですから(私はスレスレでこの中です(^^;ゞ)、単純に予想して、
これより10年後(2026年末)の60代は多分80%を超えるのではないでしょうか。

▽総務省調べ「スマートフォン個人保有率の推移」 -世代別-
 2011年及び2012年の数値は、同調査のインターネット利用率及びインター
 ネット利用機器利用率から推計(総務省)。
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(出典)総務省 通信利用動向調査   (c)総務省

▽スマートフォン個人保有率・ソーシャルネットワークサービス(SNS)利用率・3.9G
 (LTE)の契約数の推移
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(出典)総務省「通信利用動向調査」「電気通信サービスの契約数及びシェアに関す
 る四半期データの公表」より作成   (c)総務省

▽総務省調べ「我が国の情報通信機器の保有状況の推移(世帯)」
 スマートフォンの特徴として、1人が1台持つ情報端末であることが挙げられ、
 世帯単位での保有よりも個人単位での保有に着目することが適切である場合
 も考えられるが、ここでは、他の情報通信機器との比較のため、世帯単位での
 保有率を掲載している(総務省)。
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(出典)総務省 通信利用動向調査   (c)総務省

 上記各グラフ資料の引用元)
  総務省|平成29年版 情報通信白書|
  数字で見たスマホの爆発的普及(5年間の量的拡大)

ここ数年間の、スマホユーザーさんを対象にした富士フイルムさんのキャンペーン
は、主に10代の学生さんや独身の若い世代、20代以上の子育て世代のお客さま
のニーズにお応えするもので、総務省の動向調査結果とも一致した販売戦略です。
当店が毎年参加する富士フイルムさんの「フォトビジネスセミナー」の講義内容も、
上記の総務省の調査結果などを基にしています。

▽欧風のカフェを想わせる、東京の原宿(東京都渋谷区神宮前)にある
 富士フイルムさん直営の写真店「WONDER PHOTO SHOP」の店内。
 2014年2月オープン当事の当ブログ関連記事は、こちらをご覧ください。
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 (c)富士フイルム

 関連リンク)
  東京・原宿の富士フイルム直営写真店
  「FUJIFILM WONDER PHOTO SHOP(ワンダーフォトショップ)」
  http://wonderphotoshop.jp/

 関連記事)
  当ブログ『安瑠芭夢家 しゃしんのポップ』 2016年2月16日付記事
  富士フイルム2018年大商談会改め、
  フォトイメージングフェア〔セミナーのおさらい編〕
  「WONDER PHOTO SHOPで見えてきたフォトピジネスの可能性」を聴講して
  〜これから見えてきそうな可能性〜
  より抜粋、再編集↓
  ☆フォトビジネスセミナー:
   「WONDER PHOTO SHOPで見えてきたフォトピジネスの可能性」
   誰もがスマホで撮影する時代。
   写真はますます身近なものになり、
   ユーザーの写真の楽しみ方も大きく変化してきています。
   ユーザーの最新の動向や
   原宿にある富士フイルムの直営店WONDER PHOTO SHOPでの
   事例を紹介しながら、
   スマホ時代ならではのフォトピジネスの
   新たな可能性についてお話しいたします。
   (2018年のセミナーの案内文より)

 関連記事)
  当ブログ『安瑠芭夢家 しゃしんのポップ』 カテゴリ
  季節商品・キャンペーン商品・今話題の商品

  スマホ時代の写真店 企業が考えること

フォトビジネスは特にそうなのですが、どの企業も一度ご利用になられたお客さまに
できるだけ長くお付き合いしていただきたいのでリピーターの獲得に懸命になります。
もともと個人の記念写真はお誕生からの成長記録がほとんどなので、20〜30代の
子育て世代のお客さまは最も重要なセールス対象と考えられてきました。さらに10
代の学生さんの間で急速にスマホが普及すると、企業はより若い世代のお客さまを
その後継者、かつ将来の子育て世代のお客さまとして受け止めるようになりました。
10〜20代の若い女性のお客さまに喜んでいただけるプリントサービスやアルバム、
フォトフレームなどの商品を充実させる傾向は全国的にこれからますます強まって
行くと考えられます。総合写真メーカーの富士フイルムさんはその点を良く研究して
くださっているので、とても頼もしい存在です。

▽富士フイルムさんから提案の、素敵なプリントサービス例(ほんの一部です)。
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 (c)富士フイルム
  *8 富士フイルム独自の画像解析技術を活用したソフトウエア
  「イメージオーガナイザー」が、読み込んだ画像の中から複数枚の上手く撮れて
  いる画像を自動的に選んで1枚のプリントにレイアウトするサービス。

若い世代のお客さまは行動範囲も広く、進学、就職、転勤、ご結婚、不動産購入など
でその都度お住まいが変わることもあるかと思います。全国に店舗展開する写真店
チェーンさんのサービスは安心して利用でき、そこが大企業の強みと言えるでしょう。
今後も大手写真店チェーンさんは出店、閉店をくり返しながら交通至便でより集客に
有利な物件に店舗を集約し、そこを拠点にして商圏の維持を図って行くことでしょう。

  スマホ時代の写真店 お店が考えること

富士フイルムさんが近年、セールスに力を入れているプリントサービスに、スマホの
写真を店頭注文で写真集に製本できる「フォトブックハードカバー/イヤーアルバム」
があります。今年のお正月のTVCMも話題で、当店「安瑠芭夢家 しゃしんのポップ」
でもおかげさまで注目度が高い商品の一つになりました(2018年1月9日付記事)。

▽「お正月を写そう2018♪ TVCM『人気者とお正月・イヤーアルバム』篇」より。
 2018年も綾小路さゆりさん役で樹木希林さんが出演してくださいました。ゲストに
 竹内涼真さん、パンダ?のシャンシャン(香香、本物は2017年6月12日上野動物
 園生れ)、お母さんパンダ?のシンシン(真真)もご招待。「フジカラーのお店」店長
 役の広瀬すずさんが、仕上がった「イヤーアルバム」を真真お母さんに手渡します。
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 (c)富士フイルム

今年のはじめ、小さなお子さまが元気に遊ぶ姿を何冊かの素敵な「イヤーアルバム」
にまとめられたご婦人のお客さまは、

「これで安心です。この子も自分が写っている写真をいつでも好きなときに見れます」

と喜んでくださいました。その子はお客さまの一緒に住んでいらっしゃるお孫さんで、
その子のご両親ともスマホにたくさんお写真を撮りためていて、ようやくおばあちゃま
のスマホに転送して、当店へご注文にお越しいただけたというお話しでした。

60代以上のお客さまで、最近ご家族にスマホを勧められ初めてご自身でお写真を
撮られるようになられたお客さまが、当店でも次第に増えてきました。スマホはネット
端末ですから遠くにお住まいのお孫さんのお写真も、その子のご両親との間で常に
シェアすることができます。忙しいご両親に代わって、おじいちゃま、おばあちゃまが
写真店でプリントをご注文になり、送り届けてあげるということもできます。

▽「いい写真を自動セレクトして素敵な1冊に」
 当店「しゃしんのポップ」店頭にて「イヤーアルバム」の栞(しおり)を配布中です。
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 (c)富士フイルム

発売当初の「フォトブックハードカバー/イヤーアルバム」は、富士フイルムさんから
は、お子さまのご両親からお孫さんのお写真を心待ちにしている故郷のおじいちゃま、
おばあちゃまへのプレゼントにお勧めの商材として提案されました。それが当店では、
逆方向にプレゼントされるようになりつつあります。今現在50代のお客さまのスマホ
保有率は70%前後だと思われますから、60代になられる頃はもっと増えそうです。
スマホも高速、大容量移動通信の5Gに対応し、SNSやクラウドサービスも活用しや
すくなっているはずです。多くのお客さまにはもう、店頭プリント受付機をセルフ操作
することへの抵抗感はなくなっていることでしょう。お孫さんが遊びに来たときご一緒
にご来店いただければ、お写真選びともあわせきっと楽しい思い出になるに違いあり
ません。いとこ同士集まって遊んだりお出かけしたりして過ごすお孫さんたちの姿も、
スマホで記録してアルバムにまとめて残してあげたい。そうした想いを形にするのは、
おじいちゃま、おばあちゃまならではの特別な役割りになって行きそうですね。

 関連記事)
  当ブログ『安瑠芭夢家 しゃしんのポップ』 2018年1月11日付記事
  2018〜2020年、これからのスマホプリントを占う。
  なんて言ってる場合じゃないですよ〜!
  で、5G(ファイブジー)とは?

▽当店が導入を進めている富士フイルムさんの次世代店頭プリント受付機、
 「WPS(ワンダープリントステーション)」の「画像の読み込み元」の選択画面です。
 「フォトブックハードカバー/イヤーアルバム」もこの受付機でご注文いただけます。
 同社のアプリ「おみせプリント(わいぷり)」に対応し「Facebook」「Instagram」
 へお客さまがスマホから保存されたお写真も直接オンラインで読み込み、快適に
 受付操作していただけます。 ピンチやスワイプなどスマホ感覚の快適操作と23
 インチのワイドディスプレイが自慢(2017年1月6日付記事も併せてご覧ください)。
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 (c)安瑠芭夢家 しゃしんのポップ

▽「WPS(ワンダープリントステーション)」でご注文できる素敵なプリントサービス例
 【再掲載】
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 (c)富士フイルム
  *8 富士フイルム独自の画像解析技術を活用したソフトウエア
  「イメージオーガナイザー」が、読み込んだ画像の中から複数枚の上手く撮れて
  いる画像を自動的に選んで1枚のプリントにレイアウトするサービス。

10代の学生さんや独身の若い世代、20〜30代の子育て世代のお客さまにより多く
ご来店いただくには、都市部の駅周辺や幹線道路沿いが集客に有利です。一方60
代以上のお客さまは、お住まいの近くでのお買い物を好まれると思います。その世代
のお客さまがリピーターさんになっていただけることは、これからの写真店にとっては
そのお子さま、お孫さんも含め、ご親戚ご一同さまにリピーターさんになっていただけ
ることと同義だと考えます。そして健康で長生きしていただけるなら10年、20年、30
年とお付き合いしていただけると思います。お住まいが持ち家で農地や山林、漁業権
もお持ちならなおのことです。現に当店のお客さまには、90歳を超えるご婦人の方も
いらっしゃいます。いつもお身内の方に付き添われてご来店くださるのですが、店頭
受付機はご自身で操作し、おしゃべりをしながら楽しそうにお写真を選んでくださるの
です。かつての写真店(カメラ屋さん?)にはなかった時間が、店内をゆっくり豊かに
流れるかのようです。

  余談

今から50年以上前の街のカメラ屋さんは家族経営がほとんどで、お写真をお撮りに
なるお客さまを増やそうと懸命に、当時ぜいたく品と呼ばれていたカメラ(おじいちゃま
やお父さま、お兄さまの宝物、男の子の憧れ)の販売に努めてこられました。カメラの
自動化、小型軽量化、低価格化はカメラのユーザー層を拡げ、カメラ屋さんの何軒か
はチェーン店化してデジタルカメラやカメラ付ケータイの普及にも貢献し、スマホ時代
の基礎が築かれました。そして今、スマホ保有率は10〜40代では人口の90%前後
にまで達しようとしています(家族経営の街のカメラ屋さんは激減してしまいましたが)。
50〜60代のスマホ保有率も、10年しないうちに80%を大きく超えるかもしれません。

とげぬき地蔵で有名な高岩寺がある巣鴨地蔵通り商店街(東京都豊島区巣鴨)周辺
は「おばあちゃんの原宿」としても知られ、多くの参拝客、買い物客で賑わっています。
「フジカラーのお店検索」で見ると、巣鴨周辺に該当する写真店は見つかりませんが、
富士フイルムさんとは別のメーカーさんのプリントサービスシステムを導入している
某大手系列の写真店チェーンさんの店舗が、フィルム全盛の時代からあるようです。

 ご参考)
  店舗検索 / 写真店 | 富士フイルム
  http://fujifilm.jp/personal/print/shop/

東京の原宿にある富士フイルムさん直営の写真店「WONDER PHOTO SHOP」を、
この記事の中ほどで少しご紹介しました。若い世代の間でも、常に流行のファッション
の発信地であり続けている原宿には多くのアンテナショップがあり、富士フイルムさん
の直営店もその中の一つと言える存在です。

機会があればぜひ、2号店を「おばあちゃんの原宿」巣鴨地蔵通り商店街に出店して
いただけたら、これからの写真店のお客さまの貴重な情報が得られそうな気もするの
ですが、いかがでしょうか(私個人の妄想です。あまり本気にしないでください(^^ゞ)。

▽【再掲載】
 欧風のカフェを想わせる、東京の原宿(東京都渋谷区神宮前)にある
 富士フイルムさん直営の写真店「WONDER PHOTO SHOP」の店内。
 2014年2月オープン当事の当ブログ関連記事は、こちらをご覧ください。
ffnr0849_02.jpg
 (c)富士フイルム

 ご参考)
  東京・原宿の富士フイルム直営写真店
  「FUJIFILM WONDER PHOTO SHOP(ワンダーフォトショップ)」
  http://wonderphotoshop.jp/

  2000〜2020年は
  
真店の「失われた20年」?

私は東京の郊外で生まれ育ちましたが、1970年代は駅や幹線道路から少し離れた
住宅街にも自然にお店が集まったような通りがあって、写真店(カメラ屋さん)も大抵
軒を連ねていたものです。お店の商圏は半径1Km未満、徒歩10分以内で、同業の
お店がその中に数軒あっても共存できたのは、写真がぜいたく品で利益率も高かっ
たからでしょう。カラー写真プリント1枚の価格は、Lサイズよりやや小さいEサイズが
当時の値段で50〜60円はしました(消費税法施行は1989年から)。

 ご参考)
  富士フイルムのあゆみ カラーラボ市場の変化への対応

 ご参考)
  『PC Watch』 1998年6月22日付記事
  プロカメラマン山田久美夫の 「'98ラボシステムショー」フォトレポート
  最新デジタルカメラ やプリント機器が勢揃い
  https://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980622/labshow1.htm

1980年代に入ると店頭でカラー写真フィルムの現像プリントサービスが提供できる
設備(ミニラボシステム)をメーカー各社が発売。2000年頃まで多くの写真店に導入
され全盛を極めました。その後フィルム現像とデジカメプリントとの両立の時代に入る
のですが、写真店で新規にサービスを始めるにはプリンター本体や店頭プリント受付
機のほか、カラーフィルム現像機、専用フィルムスキャナーなども別に導入する必要
がありましたから、家族経営のお店の場合、家族会議では相当意見が割れたのでは
ないかと想像してしまいます。新開発の設備でしたから当初は大変高価で、システム
一式、総額で旧来のおよそ3倍に及ぶ1500万円はしたでしょう。先刻ご承知の通り、
2011年以降スマホ時代に入ると、ソフトウェアのバージョンアップでは対応できない
店頭プリント受付機は壊れていなくても買換えを迫られ、またしても家族会議で意見
が割れる状況を招きました(当店でも合計5台ある店頭プリント受付機のうち1台だけ、
機種が古くてスマホプリントには非対応です)。都市部の駅前通り商店街などで自宅
を店舗にされているお店さんでも、判断を誤ると経営が破綻する時代がもう20年近く、
ズルズルと続いています。人口密集地ほどまだ、フィルムカメラ愛好家のお客さまは
ある程度いらっしゃいますから、そのようなお客さまとの関係を大事にし、既存の設備
で営業されているお店さんは少なくありません。その体制を維持したままスマホ時代
へ脱皮することは、店内スペースに余裕がないと難しいのではないかと心配されます。
事実、フィルム現像とスマホからの写真プリントと、両方のお客さまを同時に意識した
お店さんのWEBサイトは、チェーン店さん以外ではあまり見かけません。フィルムや
中古フィルムカメラの余剰在庫を思い切って圧縮し、生じた資金と店内スペースとを
店頭プリント受付機の増設に振り分けるという冒険は、やれなくもなさそうな気もする
のですが、なかなかできないのかな、と思います。

当店「安瑠芭夢家 しゃしんのポップ」では、フィルム現像関連の設備は、需要が低下
した時点で現像薬品のコンディションの維持が絶望的になったため、早々に撤去する
判断をしました。そのスペースが空いた分、富士フイルムさんから次世代店頭プリント
受付機 「WPS(ワンダープリントステーション)」が発売されたのを機に、その性能や
価格が安定するのを待って、2016年1月初旬から既存の設備へ増設するかたちで
導入開始しました。これが、例えばご両親が保守的で現場を譲ろうとしないお店さん
の場合後継者のご夫婦やごきょうだいの方は猛反対されてしまったりとか、あるいは
奥さまに反対されたりご主人に反対されたり、大変なご苦労をされている場合もある
かもしれないですね。当店は個人経営なのでそのような悩みとはおおよそ無縁では
ありますけど(それはそれで寂しいですが)。

店頭ミニラボがデジカメプリントへの対応を始めた2000年前後から、写真フィルム
の需要減少と、ようやく開拓したデジカメプリントのお客さまからまったく新しいスマホ
のお客さまへのユーザー層の交代劇に大小様々な写真店が翻弄され疲弊した20年。
1980年代初めのミニラボ黎明期から約20年間をカラー写真フィルムの「バブル期」、
写真店の「ゴールドラッシュ」と呼ぶなら、それに続く20年間を後からふり返ったとき、
写真店の「失われた20年」と呼ばれるのではないかと、私は勝手に想像しています。

 〜 〔中編〕へ続く 〜
posted by 安瑠芭夢家 しゃしんのポップ at 16:51| 業界の話題