2023年01月31日

2023年はフィルムカメラ(写真機)復活元年!?

*この記事は、2022年12月31日付記事の続きです。
*この記事は、2023年1月31日から2月4日にかけて編集されたものです。

  はじめに

私が初めて写真を撮り始めた小学5年生だった頃、
父から借りたカメラは「ヤシカエレクトロ35MC」。電子制御シャッターのパイオニア。
夜景も自動露出で撮れ、当時としては極めて小さなフィルムコンパクトカメラでした。
「どうして一眼レフを買わなかったんだよ!」と、父のアバウトさを恨んだりしましたが、
今では良いカメラを勧めてくださったのだなと父が通ったお店さんに感謝しています。
もう半世紀も前の話しになります。

小学生の頃から鉄道の路線図や時刻表を熱心に見ていた私は、
5年生になると自分で予定を立てて、電車を乗り継いで遠出するようになりました。
夏休みは栃木県の従兄の家まで泊まりがけで遊びに行ったこともあります。
予定が決まると必ずすることは、近所の写真店さんにフィルムを買いに行くことです。
買ったばかりのフィルムの箱を眺めながら、どんな写真が撮れるだろうかとワクワク
想像することが私にとっての旅の始まりで、忘れられないほど幸せなひとときでした。
それこそお金では買えない、自分だけのキップを手に入れたみたいな・・・。

  2023年はフィルムカメラ(写真機)復活元年!?

フィルムが詰め替えられるレンズ付きフィルム(自分で書いてて何か訳分からない)、
「ヤシカフィルムカメラMF-1」がデザイン新たにヤシカジャパンさんからこの春発売。
富士フイルムさんのレンズ付きフィルム「フジカラー 写ルンです」は使いきり方式で、
「インスタントカメラ」等ではありませんのでお間違いにならないようご注意願います。
「写ルンです」の部品はフィルム現像後に工場へ回収され検査の上再利用されます。
普通のフィルムよりそれ程高くなく現像後に本体が返却されないのはそのためです。

▽『Yahoo!ニュース』 2023年1月23日 11:34 付配信
 スクリーンショットは2023年1月30日 18:15 現在のものです。
 カラフルな見た目になって再上陸…
 「ヤシカフィルムカメラMF-1」全10デザイン(Impress Watch)
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 (c)Yahoo!ニュース / Impress 提供:東日本旅客鉄道(JR東日本)

 関連ニュース)
  『Yahoo!ニュース』 2023年1月23日 11:34 付配信
  カラフルな見た目になって再上陸…
  「ヤシカフィルムカメラMF-1」全10デザイン(Impress Watch)
  (こちらをクリック)
 株式会社ヤシカジャパンは、デザイナー山本真之氏がデザインした「ヤシカフィルムカメラMF-1」を3月(予定)に発売する。
 また現在、クラウドファンディング「CAMPFIRE」にてプロジェクトが行われている。目標金額は、68万円。製品の定価は、8,500円。支援金額に応じて得られるリターンとして、10%オフ、20%オフで購入が可能。募集終了まで残り34日となっている(1月21日現在)。
 1949年創業の八洲精機株式会社を発祥とする「ヤシカ」ブランド。1983年に京セラ株式会社の傘下となってブランドが存続していたが、2007年の光学事業撤退に伴い、JNCデイタイム・テック・インターナショナルへとブランドの商標権が移っていた。
 日本国内の販売は代理店により2020年まで続けられてきたが、その後は事実上の撤退。2022年11月に設立されたヤシカジャパンにより、ヤシカカメラの再上陸プロジェクトの第1弾として本製品が発売された。
 用意される全10デザインそれぞれテーマがあり、トレンド、クラッシック、アートのデザインが施されている。

■ 主な仕様
対応フィルム:35mm
シャッタースピード:1/120秒
絞り:F11
フォーカス範囲:1m〜無限大←当ブログ管理人注:いわゆる固定焦点式。
電池:単3形電池×1(フラッシュ用)
バッテリー寿命:約120回
フラッシュ寿命:最大3,000回
外形寸法:11×3.2×6cm
重量:95g


デジカメ Watch, 飯塚直


出典)上記、『Yahoo!ニュース』 2023年1月23日 11:34 付配信より

▽『KIONA PRODUCE / キオナ プロデュース』 「YouTube」公式チャンネル
 2022年12月9日付公開のスクリーンショット(こちらをクリック)。
 YASHICA ヤシカカメラ オフィシャルCM Way Back Home
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 (c)ヤシカジャパン ロケ協力:東日本旅客鉄道(JR東日本)ほか

 関連動画リンク)
  『KIONA PRODUCE / キオナ プロデュース』 「YouTube」公式チャンネル
  2022年12月9日付公開
  YASHICA ヤシカカメラ オフィシャルCM Way Back Home
  https://www.youtube.com/watch?v=vj3puHS5cyk
  『NS』 「YouTube」公式チャンネル
  2022年10月26日付限定公開(上記と同じ映像作品です)
  YASHICA CAMERA CM ヤシカカメラ プロモーションビデオ
  https://www.youtube.com/watch?v=1ZDJ179XZgA
YASHICA カメラの再上陸プロジェクトの
第一弾のPVを作らせていただきました。
クラウドファンディングにて販売開始いたします!
詳しくはこちらをご覧ください!

Cast:
Raiya Nakajima
https://www.instagram.com/raiya_desu/
Natsuka
https://www.instagram.com/natsukagraph/

Music:Yuya Yamazaki
https://www.instagram.com/yuya_instgrm/

Movie:KIona
https://www.instagram.com/kiona_produce/

YASHICA JAPAN
https://www.instagram.com/yashica_japan_official/

〔後略〕

出典)上記、『KIONA PRODUCE / キオナ プロデュース』
    2022年12月9日付公開より抜粋
   ↑
 誰もが胸に抱いている青春の想い出
 忘れてしまった貴方は想い出すまで
 グルグルと山手線に乗り続けましょう
  それでも想い出せなかったらポケットを覗いてね
  (ホラーじゃないもん!)

  ホームに降りたらそこが
  「想い出を未来へ運ぶ始発駅」
  (by 安瑠芭夢驛 吉川写真店)

隣の席だった子と仲良くできましたか?
通学路で「お早う」は言えましたか?
今でもちゃんと覚えていますか?
あの子は忘れてないですよ!

2021年12月3日付記事より再掲載
 旭光学工業(現リコーイメージング)「PENTAX MG」(1982年発売)TVCM。
 「君が、大人になる頃、僕は、プロになっているかもしれない。PENTAX MG。
 〜初めから、本物」青春の後ろ姿を想い出す私。泣きながらちぎれない写真。
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 (c)リコーイメージング(旧、旭光学工業) 出演:早見優さん 出典:WEBで検索

「初めから、本物」っていいですね!

 関連記事)
  当ブログ『想い出を未来へ運ぶ始発駅*安瑠芭夢驛 吉 川 写 真 店』
  2021年12月3日付記事
  メルケル首相「この曲は東ドイツで過ごした青春時代のハイライトだった」
  ニナ・ハーゲンさんが歌う『カラーフィルムを忘れたのね』(1974年発表)

▽『RICOH IMAGING』 (公式) 2022年12月20日付公開
 「PENTAX フィルムカメラプロジェクト」動画+記事掲載特設ページ バナーの写し。
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 (c)リコーイメージング

 関連リンク)
  『RICOH IMAGING』 (公式) 2022年12月20日付公開
  「PENTAX フィルムカメラプロジェクト」動画+記事掲載特設ページ

▽『RICOH IMAGING』 「YouTube」公式チャンネル
 2022年12月20日付公開のスクリーンショット
 PENTAX “Film Project” Story from TKO(a designer of PENTAX)
 『フィルムカメラへの挑戦』 〜フィルムを愛するすべての人へ〜 
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△「PENTAXは新しい取り組みを始めました。それは若いユーザーが思い切り楽しめ
 るフィルムカメラの開発です。だれもが安心して楽しめるフィルムカメラカルチャー
 を支えるお手伝いをしたいと思います。今回はそのチャレンジに向けて、商品企画
 兼デザイン担当の鈴木タケオ(TKO)がその想いを熱く語ります」(こちらをクリック)。
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△TKOさん「〜本日は、僕らの新しい取り組みについてご紹介させていただきます〜」
▽「〜フィルムカメラについてです〜」
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▽TKOさん「フィルムコンパクトカメラの開発〜」
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▽TKOさん「〜ペンタックス、ペンタックス、ペンタックス、フィルムだよ〜」
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 (c)リコーイメージング

 関連動画リンク)
  『RICOH IMAGING』 「YouTube」公式チャンネル
  2022年12月20日付公開
  PENTAX Film Project Story #1
  https://www.youtube.com/watch?v=FXUmpqY3nWQ

TKOさん「ペンタックス、ペンタックス、ペンタックス、フィルムだよ」。
   ↓
かつての「ペンタックス」のTVCMのオマージュです。
   ↓
2020年7月27日付記事より再掲載
 「ASAHI PENTAX SV」TVCM(1962年頃、通称「黒い男」) のスクリーンショット。
 「ペンタックス、ペンタックス、ペンタックス〜」。
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 「ボーエンだよ、ボーエンだよ、ボーエンだよ」。「ワイドだよ」。
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▽「1000mmだよ、1000mmだよ、1000mmだよ、1000mmだよ、1000〜」。
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▽「アサヒ ペンタックス」。
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 (c)リコーイメージング(旧、旭光学工業)

 関連記事)
  当ブログ『想い出を未来へ運ぶ始発駅*安瑠芭夢驛 吉 川 写 真 店』
  2020年7月27日付記事
  「安瑠芭夢驛 吉 川 写 真 店」開業10周年感謝特別記念記事
  【再掲載 / 2019年9月20日 開発発表】
  写真機。
  それは、枕元に置いて夢見るカメラ。
  PENTAXのブランドビジョン「PENTAX STATEMENT」
  2020年7月16日より公開
  【PENTAX / RICOH 一眼レフ】

TKOさん「フィルムコンパクトカメラの開発」。
   ↓
ヤシカジャパンさんの「ファーストプロジェクト」との競争になりそうですね!
   ↓
▽『CAMPFIRE(キャンプファイヤー)』 (公式クラウドファンディング)
 「YASHICA MF-1 フィルムコンパクトカメラ全10型(再上陸限定品)」より、
 「ヤシカフィルムカメラMF-1 スナップアートカメラ (ヤシカボーヤ)」の画像の写し。
 「ヤシカボーヤ」は1960年代に誕生した旧、ヤシカさんのマスコットです。上記の
 旧、旭光学工業さんの「PENTAX」CMアニメキャラ「黒い男」と人気を競いました。
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▽『CAMPFIRE(キャンプファイヤー)』 (公式クラウドファンディング)
 スクリーンショットは2023年2月1日 18:40 現在のものです。
 YASHICA MF-1 フィルムコンパクトカメラ全10型(再上陸限定品)
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 (c)CAMPFIRE / ヤシカジャパン

 関連リンク)
  『CAMPFIRE(キャンプファイヤー)』 (公式クラウドファンディング)
  YASHICA MF-1 フィルムコンパクトカメラ全10型(再上陸限定品)
  (こちらをクリック)
 YASHICA カメラの再上陸プロジェクトの第一弾。世界中のファンに愛されてきたYASHICA カメラ。それぞれの人生を素直に切り抜くフィルムカメラを皆さんに大切にしてもらいたくて。思いを込めて共感頂くクリエイターさん達とのコラボレーション企画です。記憶を手にとりましょう。

はじめに・ご挨拶

 株式会社ヤシカジャパンです。
 2022年11月に日本に復活しました。
 YASHICA発祥の地日本に心を込めてフィルムカメラを復刻します。
 現世代は幼い頃からデジタルカメラやスマートフォンのレンズを使用して日々の生活を1分1秒で写真を取りやすくなりました。
 写真撮影はスピードと結果を追求するだけではなく、重要なのはその過程です。
 YASHICA の願いはフィルム撮影をもっと広く、特に若い世代に繋げて行く事です。
 フィルムカメラを生活の一部にもたらしていきたいです。二度と来ない今この時を残して行きたいです。
 写真撮影の裏にはストーリーがあります。レンズに映る細かな感情及び経過、最も真実な感情の瞬間です。
 フィルムを巻き、フォーカスを合わせ、写真を撮る範囲を決め、シャッターを押す瞬間。
 友人、恋人同士との良い記憶、愛と惜しさを素に表現出来ます。
 写真を撮るということは、現在の感触、情熱を最も直接的に表現できる道具です。
 フィルム写真は私達の過去や印象を記憶から呼び戻す重要な道具であり、写真から人物との思い出を喚起することが出来ます。
 今回YASHICA は10型の日本限定版のフィルムカメラをラウンチしました。各カメラにはテーマがあり、トレンド、クラッシック、アートのデザインがされています。好きなデザインを持って出かけましょう。
 コレクションとしても生活に彩りを与えます。是非ご購入して頂き貴重な光景を撮って行きましょう!

プロダクト誕生までのお話し

 ヤシカカメラ

 ヤシカは1949年に長野県諏訪市で「八洲(やしま)精機株式会社」として創業しました。
 1960年代、カメラの国内販売・輸出共に首位に立ち、1974年カール・ツァイス社とライセンス契約を締結し、コンタックス(CONTAX)ブランドの復活を果たしました。
 ヤシカはヤシカとコンタックスの両ブランドの製造・販売をしましたが、1983年に京セラの傘下となり、ヤシカブランド、コンタックスブランドも同社へ引き継がれました。
 合併後も京セラは国外向けカメラ製品ブランドとして「YASHICA」を使用し続けましたが、2007年の光学事業撤退時にJNCデイタイム・テック・インターナショナル(香港)が商標権を取得しました。

 日本国内の販売は代理店契約を経て2020年まで続けましたが事実上の撤退。
 そして今、2022年11月に株式会社ヤシカジャパンを設立しました。
 73年の時を重ね、また新たな歴史をつくります。
 今回はそのファーストプロジェクトとなり、日本人デザイナーMasayuki Yamamotoによる全10型のデザインです。
 皆様のご支援をよろしくお願い致します。

〔後略〕


出典)上記、『CAMPFIRE(キャンプファイヤー)』 (公式)
    「YASHICA MF-1 フィルムコンパクトカメラ全10型」より抜粋

2022年12月20日付記事より再掲載
 『RICOH IMAGING』 (公式)
 2022年12月20日付公開「お知らせ」のスクリーンショット。
 PENTAXブランドにて“フィルムカメラプロジェクト”開始
 〜カメラファンの皆さんとの共創を目指して〜
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 (c)リコーイメージング

 関連リンク)
  『RICOH IMAGING』 (公式)
  2022年12月20日付公開「お知らせ」
  PENTAXブランドにて“フィルムカメラプロジェクト”開始
  〜カメラファンの皆さんとの共創を目指して〜
  https://news.ricoh-imaging.co.jp/rim_info/2022/20221220_037858.html
2022年12月20日

PENTAXブランドにて“フィルムカメラプロジェクト”開始
〜カメラファンの皆さんとの共創を目指して〜

 リコーイメージング株式会社 リコーイメージング株式会社(代表取締役社長:赤羽昇)は、PENTAXブランドにおいて、新たにフィルムカメラの開発検討を行う「フィルムカメラプロジェクト」を開始することをお知らせします。 昨今、若年層を中心に人気が再燃しつつあるフィルムカメラを、リコーイメージング/PENTAXが長年培ってきた技術を継承した新たな製品として提供することで、国内外のフィルムカメラファンの皆さんにカメラや写真を楽しむ新たな選択肢を広げることを目指します。昔からフィルムを楽しんでこられた方々、そしてこれから新たにフィルムを手にしてみたいという新世代の方々に向けて、新製品開発に伴い、アフターサービスをはじめとした「安心」もお届けしたいと考えます。

フィルムカメラプロジェクトの具体的な取り組み

1.フィルムカメラの新機種の開発検討
 PENTAXブランドにおいて、フィルムカメラ開発の検討を開始します。リコーイメージング / PENTAXが培ってきたフィルムカメラ開発のノウハウを生かし、ベテランの技術者と若い世代の技術者が一丸となって技術を承継すると同時に、新たな視点を加えることができないかを検討します。

2.カメラファンの皆さんとの共創の工夫
 デジタルカメラが主流となった現在、フィルムカメラの開発に必要な部材の調達も簡単ではなく、メーカー一社の想いだけでは進みません。そして何より、フィルムカメラが好きなファンの皆さんや写真家・クリエイターの方々の声が大事です。オンライン・オフラインでの各種イベント、SNSを通じたコミュニケーションを活用し、製品作りに反映できるよう工夫したいと考えます。一方で、こちらの進捗状況をワールドワイドでお伝えできるような、そういったファンの方々と共に創り上げるための工夫も検討します。

プロジェクト開始の背景 〜なぜ、今、フィルムカメラなのか?〜

1.新世代ユーザーでのフィルムカメラ人気の高まり
 若年層を中心にフィルム人気が高まりつつあります。インターネットで「フィルムカメラ」を検索すると、多くのクリエイターや著名人、アイドルの皆さんがフィルムカメラを手に取っている姿が映し出されます。フィルムを現像し、プリントではなく直接データで受け取りSNSにUPする、といった楽しみ方をされている若者の声も聞きます。
 弊社で独自にWebアンケート調査(国内約3,000名)をおこなったところ、カメラ所有者の中で約20%はフィルムカメラを所持しているという回答も得られました。(※レンズ付きフィルム・インスタントカメラ除く)
 一方で、新品のフィルムカメラを製造・販売しているメーカーは少なく、中古市場で流通している製品は、アフターサービスが心配だという方もいらっしゃいます。リコーイメージングがフィルムカメラの製造・販売からアフターサービスまでを担うことで、ファンの皆さんが安心してフィルムカメラの世界を楽しめるお手伝いをします。

2. “あえて手間がかかる”楽しみを求めて
 昨今のデバイスの進化は目覚ましく、写真文化においてもスマートフォンの台頭により、手軽にどこでも綺麗な写真を撮影することが可能になりました。ただその便利な世界の中にこそ、あえて手間をかける楽しみがあると考えます。手間とは、読んで字のごとく人の手による個性と創造性、人の趣向が表れる部分です。手間にこそ、人にしかできないものの追求につながるという発想のもと、"カメラにおける手間の楽しみ"を、PENTAXが提供できればと考えます。

「赤羽 昇 代表取締役社長よりメッセージ」

 リコーイメージングは、2022年1月に"生まれ変わります"と宣言しました。国内では新たな取り組みとして、デジタル・オンラインでのコミュニケーション強化やクラウドファンディングへの出品、PENTAXクラブハウスの開設など、ファンの皆さんの声を、よりストレートに聴かせていただき、その気持ちに寄り添った製品を作り販売していくといった、今までの常識に捕らわれない"挑戦"を続けてまいりました。また、全世界で数量限定の特別モデルを展開するなど、"工房的"ものづくりで実現したプロダクトのご提供を開始しています。
 この度、新たな "挑戦"として、デジタルとは違った楽しみを提供するため、PENTAXブランドにて新たにフィルムカメラ開発へのチャレンジを宣言させて頂きます。この宣言は、弊社がフィルムカメラの新製品発売をお約束するものではありませんが、人が自然の空気と光に忠実である限り、フィルムカメラファンの方は必ずいらっしゃると信じているゆえの宣言です。一度終了したフィルムカメラを開発することが、どれだけ困難なことかは認識しています。我々は検討のスタートラインに立ったに過ぎません。
 各種イベントやデジタルなコミュニケーション(SNS等)を通じてファンの皆さまの声を聴かせて頂きこちらからも可能な限り開発状況のアップデートを行っていきたいと思います。皆さまの応援・賛同、時にご批判も頂きながら、共創の精神で、新たなフィルムカメラプロジェクトにチャレンジできるなら、それ以上に嬉しいことはありません。

 以上

〔後略〕

出典)上記、『RICOH IMAGING』 (公式)
    2022年12月20日付公開「お知らせ」より抜粋

 関連記事)
  当ブログ『想い出を未来へ運ぶ始発駅*安瑠芭夢驛 吉 川 写 真 店』
  2022年12月20日付記事
  【びっくりしたぁ。もう】
  リコーイメージングさんが
  「PENTAX」フィルムカメラの新機種の開発検討開始を表明!?
  【富士フイルムさ〜ん! フィルム増産急いで〜!】
  まとめ

2000年以降、デジタルカメラ(デジカメ)が急速に普及しフィルムカメラは人知れず
生産終了となりました。2014年以降は高画質の写真や動画のデータも送受信でき
る第4世代移動通信システム(4G)対応の高画質カメラ付きスマートフォン(スマホ)
が急速に普及しデジカメをも専門家や愛好家向けの機種を除き人知れず生産終了
に追い込みました。今、カメラメーカーさんの開発、生産現場は余力が生じています。
中古市場のフィルムカメラの在庫が枯渇してきたら新品で補充しないといけません。

もはや写真フィルムは日用品ではないのですから大量生産でコストダウンする必要
もなく、写真店の店頭で店員さんをこき使ってまで即日スピード現像する必要もなく、
フィルムで撮りたい方が本当にフィルムで撮りたいシーンだけ撮れれば良いのです。
フィルムカメラが全自動のハイテク電子機器でなければならない必然性は皆無です。
フィルム一眼レフのシャッター速度など1/500秒〜X=1/45秒とBがあれば十分!
露出計は無し。シャッターの二重露光防止機構も無し。ミラーも絞りも手動でリセット。
ペンタダハプリズムも無し。「PENTAX」の進化の歴史が新品カメラで実体験できる!
楽しいじゃありませんか〜(^∀^*)ノ♪

でも光学ファインダーや材質、デザイン、操作性などはとことん高品質を目指して!

色いろと競争社会に置かれ急かされ疲れた人たちをフィルムカメラが癒す世の中へ。

 商機を逃さずに☆

想う存分、儲けてくださいメーカーさん!

*以降の記事は、当ブログの
 2020年7月27日付2021年2月27日付記事の一部を再編集し再掲載しています。


▽1959年発売の伝説のプロ用機、「Nikon F」。先の「1964年東京オリンピック」で
 は世界中のプロが手にし、公式カメラではなかったものの貴重な瞬間を報じました。
 ニコン(旧、日本光学工業)さん初のレンズ交換式一眼レフカメラですが、大成功を
 収め、以降ライバル各社の目標になりました。堅牢で、今も中古カメラ市場で人気。
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 (c)ニコン(旧、日本光学工業)

 関連リンク)
  『Nikon公式サイト』
  Nikon | 歴史 | 企業年表(1946年〜)
  https://www.nikon.co.jp/corporate/history/chronology/1946/index.htm

  一眼レフカメラのトップカバーが
  屋根型である所以(ゆえん)

一眼レフカメラは、二眼レフカメラなども含めたレフレックスカメラの一種。その原型
は素描を補助する携行用「カメラ・オブスクラ」に見ることもできます。写真機としての
一眼レフカメラの歴史もたいへん古く、今から180年前に始まる写真産業の黎明期
までさかのぼると考えて良いでしょう。基本構造は簡単です。レンズと感光材料との
間に設けたミラーにより、カメラ上部に設置したすりガラス状のピントグラス(フォーカ
シングスクリーンとも呼ばれます)にレンズが作る実像を投影します。撮影者はピント
グラスでピントや構図を確認した後、ミラーを上方へ跳ね上げる操作をすれば、すぐ
撮影体勢に移れて便利です。この操作は長らく手動か半自動の時代が続きましたが、
煩わしさを避けるためカメラを二段に重ねた二眼レフカメラも考案されました。その後、
「ペンタックス」ブランドを産み出した旧、旭光学工業さんが世界に先駆けてミラーの
上下動作の完全自動化に取り組み製品化に成功しました。クイックリターンミラーと
呼ばれるその新機構を採用した製品が1954年発売の「アサヒフレックス IIB」です。

▽1954年に発売された「アサヒフレックス IIB」。
 1952年発売の、日本初の35mmフィルム用一眼レフカメラ「アサヒフレックス I」
 に新機構のクイックリターンミラーを組み込み、一眼レフの実用性を高めました。
 目の高さで縦位置構図の写真も撮りやすいよう光学式ビューファインダーも装備。
190924_img_asahiflex_IIB.png
 (c)リコーイメージング(旧、旭光学工業)

初期の一眼レフカメラはピントグラスを上から覗くのが普通で「アサヒフレックス IIB」
も例外ではありませんでした。ピントグラスの上にペンタダハプリズムというプリズム
とそれに続く接眼レンズとを設置すれば、カメラを自然に目の前で構えることができ
ます。旧、旭光学工業さんは製造が困難なペンタダハプリズムの量産化にも世界に
先駆けて成功しました。

▽一眼レフカメラの標準的なペンタダハプリズムを用いた光学式ファインダーの光路。
 この透視図は「PENTAX K-1」のもの(「PENTAX K-1」の当ブログ記事はこちら)。
K-1 fea04_03.jpg
 (c)リコーイメージング

ペンタダハプリズムの“ダハ(dach)”はドイツ語で“屋根”を意味し、横から見ると5角
柱に見えるプリズムの一辺に相当する所が直角の屋根状に加工されていることから
ペンタダハプリズムと呼ばれています。このダハプリズムを採用した一眼レフカメラは
必然的に、その部分を屋根型のカバーで覆ったような、特徴あるデザインになります。

ペンタダハプリズムの量産化に成功した旧、旭光学工業さんがその成果を取り入れ、
1957年に発売した「ASAHI PENTAX(通称AP)」が正にその典型でした。発売時に
街の写真店(カメラ屋さん)店頭で、屋根型カバーの外観が人目を引いたことは、言う
までもありません。世のお父さん方の心をショーウィンドウに釘付けにしたことでしょう。

 関連リンク)
  『RICOH IMAGING 公式サイト』
  PENTAX HISTORY since 1919  
  http://www.ricoh-imaging.co.jp/japan/pentax/pentaxhistory/course/

「ASAHI PENTAX」の成功はカメラメーカー各社に大きな影響を及ぼしました。以降、
レンズ交換式写真機の代名詞として、一眼レフカメラは隆盛を極めることになります。

▽旧、旭光学工業さんは、製造が困難なペンタダハプリズムの量産化にも世界に先
 駆けて成功し、1957年発売の「ASAHI PENTAX(通称AP)」から一眼レフカメラ
 に採用してその実用性を立証。続く後継機もオリンピック公式カメラの認定実績は
 無かったものの、家庭用からプロ用までと幅広く「PENTAX」ファンを獲得しました。
 ペンタダハプリズムのカバーは両肩のカバーと一体でその量産も克服しています。

190624_img_asahi_pentax.png
 (c)リコーイメージング(旧、旭光学工業)

上記「ASAHI PENTAX」に続く後継機の成功はライバル各社にも影響を与えました。
ニコン(旧、日本光学工業)さんは、対抗する製品「Nikon F」を社内にも極秘で開発。
開発のスタートは「ASAHI PENTAX」発売前年の、1956年秋とされているそうです。
デザインに著名グラフィックデザイナーの亀倉雄策さんを起用する力の入れ方でした。
亀倉雄策さんの案はペンタダハプリズムのカバーの頂きをピラミッド型にする意匠で、
工場での金属加工は困難を極めたそうです。当初「Nikon F」は、プロ写真家の間で
一眼レフの使用実績が少ないことから、アマチュア写真家用として開発が進められた
そうです。ところが発売されるとプロからも絶賛され交換レンズが急遽追加されました。
次にご紹介する「ASAHI PENTAX SP」発売までの5年間、特に報道写真家の間で
「Nikon F」以外の選択肢は考えられず「それ以外カメラじゃない」と言う人もいたほど。
「Nikon F」のペンタダハプリズム部は、撮影中にフード式と交換することもできました。

▽東京オリンピックが開催され東海道新幹線(東京〜新大阪間)が開業した1964年、
 最初の「ASAHI PENTAX」発売から7年を経て、露出計を内蔵し、颯爽と登場した
 「ASAHI PENTAX SP」。露出合せの失敗は激減し、家庭にもプロにも売れました。
190924_img_asahi_pentax_SP.png
 (c)リコーイメージング(旧、旭光学工業)

▽『雑誌 買取 - メルク堂古書店』 (公式)より、
 「アサヒカメラ 1964年10月復刊15周年記念増大号」在庫照会ページのスクショ。
 「新しい東京・東京オリンピックの撮影ガイド」の特集記事、「アサヒペンタックスSP
 (ニューフェース診断室)」の連載記事の見出しが五輪開催の高揚感を偲ばせます。 
200725_asahicamera_1965_10.JPG200723_asahicamera_1965_10.JPG
 (c)メルク堂古書店 / 朝日新聞出版

 関連リンク)
  『雑誌 買取 - メルク堂古書店』 (公式)
  「アサヒカメラ 1964年10月 復刊15周年記念増大号」
   世界の風景、東京オリンピックの撮影ガイド
   アサヒペンタックスSP(ニューフェース診断室)
  https://melkdo.jp/view/1605121010


*以上の記事は、当ブログの次の
 2020年7月27日付、2021年2月27日付記事の一部を再編集し再掲載しました。

 関連記事)
  当ブログ『想い出を未来へ運ぶ始発駅*安瑠芭夢驛 吉 川 写 真 店』
  2020年7月27日付記事
  「安瑠芭夢驛 吉 川 写 真 店」開業10周年感謝特別記念記事
  【再掲載 / 2019年9月20日 開発発表】
  写真機。
  それは、枕元に置いて夢見るカメラ。
  PENTAXのブランドビジョン「PENTAX STATEMENT」
  2020年7月16日より公開
  【PENTAX / RICOH 一眼レフ】

 関連記事)
  当ブログ『想い出を未来へ運ぶ始発駅*安瑠芭夢驛 吉 川 写 真 店』
  2021年2月27日付記事
  『だから写真店は嫌われる』という本が読みたい私

  ご参考

▽『FUJIFILMプリント&ギフト』 (公式ストア) のスクショ。
 写真フィルムのDVDにスキャンサービス
 「富士フイルム製の高画質フィルムスキャナー 『SP3000』 を使用しているので、
 キレイに仕上がります。また、経年劣化により少し曲がってしまった写真フィルム
 も、歪みなく美しいスキャンが可能です」
230116_fujifilm_dubbing-scan_101.JPG
 (c)富士フイルム

 関連リンク)
  『富士フイルム』 (公式)
  写真フィルム / プリントスキャンサービス
  (こちらをクリック)
  『FUJIFILMプリント&ギフト』 (公式ストア)
  写真フィルムのDVDにスキャンサービス
  https://pg-ja.fujifilm.com/30019.html?cgid=dubbing-scan

上記の富士フイルムさん謹製高画質フィルムスキャナー 『SP3000』 及びその
姉妹機は、いずれも多機能で処理能力が高く、現像所や写真店店頭での迅速な
サービス提供に貢献してきました。残念ながら写真店向けの販売は2010年11
月で終了し、修理部品供給もその約7年後に終了しました。今も世界中の写真店
さんで 『SP3000』 が稼動中ですが、数百万円もする高価な設備なので再生産
しても写真店さんで維持できるほどフィルムの需要が回復するのか、見通しは不
透明です(透過原稿のフィルムをスキャンするのに「不透明」とはこれ如何に?)。
富士フイルムさんの直営現像所の 『SP3000』 が長持ちすることを祈っています。

*次の記事は、
 当ブログの
2021年3月14日付記事の一部を再編集し、再掲載しています。


  富士フイルムさんのレンズ付きフィルム
  「フジカラー写ルンです」で写された
  想い出の想い出

つい先日の夕方遅く、当店「安瑠芭夢驛 吉 川 写 真 店」に
学生さんでしょうか、1人の若い男性のお客さまがお見えになりました。
「現像をお願いしたいのですが、こちらでできますか?」
そうおっしゃられてお客さまがバッグから取り出されたのが、そうです。
富士フイルムさんのレンズ付きフィルム「フジカラー写ルンです」です。

▽富士フイルムさんのレンズ付きフィルム、
 「フジカラー写ルンです シンプルエース」。
 1986年7月1日発売以来35年のロングセラーを誇るシリーズです。
 2018年春にはデザインをリニューアル! お出かけ先で購入すると
 もっとウキウキワクワクしてくるような、そんな気がしてきませんか?
 かつては自販機もあり、フジカラーのベンチ、幟とで3点セットでした。
 本当に残念なことなのですが、当店では入荷予定はございません。
 現像も不可です。誠に申し訳ないのですが、どうかご了承ください。

180501_16575980_01.jpg180501_16575980_02.jpg
 (c)富士フイルム

 関連リンク)
  写ルンです シンプルエース 27枚撮り | フジフイルムモール(公式)
  http://fujifilmmall.jp/shop/g/g16575980/

誠に申し訳ないのですが、当店「安瑠芭夢驛 吉 川 写 真 店」では、
もうだいぶ前にレンズ付きフィルムを含む各種写真フィルムのお取り扱いは、
販売、現像とも終了しております(後述)。
せっかくご来店くださったのに、そのお客さまには丁重にお断りするほかなく、
心苦しい思いが残りました。いつも「フジカラー写ルンです」をご愛用くださり、
本当にどうもありがとうございます<(_ _)>

富士フイルムさんのレンズ付きフィルム「フジカラー写ルンです」シリーズは、
私にも特別な想いがあります。

私が当店「安瑠芭夢驛 吉 川 写 真 店」の前身、
山口写真さんの支店であるPOP(ポップ)店の店長に就任したのが2007年8月です。
同店では2003年春からフィルムスキャナーを搭載した富士フイルムさんのデジタル
レーザー露光銀塩プリンター「フロンティア340E」(塩化銀、臭化銀などハロゲン化銀
=銀塩の感光性が与えられた印画紙にデジタル画像をレーザー光線で焼付け、現像
液の処理によってプリントするカラー写真プリンターで今も当店で稼働中)が導入され、
カラーフィルム同時現像プリントとデジカメプリントと、両サービスに対応していました。

その当時は、
デジカメプリント受注の割合が増えて行く中、学校の遠足や修学旅行などで生徒さん
たちが使うレンズ付きフィルム「フジカラー写ルンです」の同時現像プリントは安定した
需要があり、一度に何十本ものレンズ付きフィルムの同時現像プリントを学校から承る
ことも珍しくありませんでした。学校行事の記録撮影用に今後もフィルムの需要があり
そうだと本気で信じられたものです。特に小学校の場合デジカメは貴重品なので遠足
や移動教室などに持参することは禁じられていたようです。学校が教材としてデジカメ
を備えるようになるのはもう少し後になります。今思えば幸せな時代だったと思います。

1つ、残念に思えたことがあります。それは、
学校からお預りしたレンズ付きフィルムの同時現像プリントのご注文は、どのお写真も
1枚ずつのプリントで、追加プリント(焼増し)のご注文は1度も無かったということです。

生徒さんたちが学校から支給されるレンズ付きフィルムで写すお写真は各班がどの
ような活動をしたのか発表する際の記録写真で、想い出に残すための記念写真では
ありません。基本的にお写真の所有者は、原版であるネガフィルムも含めて生徒さん
たちを教育指導する学校側になり、発表後に生徒さん1人1人のため追加プリントして
配布されることは無かったのです。

それでも、一部のお写真は卒業アルバムや学校の広報などに載ることもあり、生徒
さんたちはお互いの姿を楽しみながら写されているようでした。レンズ付きフィルムを
小学生のときから使い慣れているだけあって、訪問した施設や名所、景色などとても
上手に、丁寧に写されていました。レンズ付きフィルムに明るさ調節の機構は無いの
で現像後のフィルムの濃さはコマごとに異なり、旧式のプリント現像機では焼付濃度、
今のデジタル式ではフィルムスキャナーでの取込濃度をモニターに映る画像で確認
し目視で調節する必要がありました。ある程度まではコンピューターが自動調節して
くれましたが、プリントの仕上り次第では調整し直し、再プリントすることが普通でした。
また、現像後のネガフィルムは6コマごとに手作業で断裁してネガカバーに収納する
ので、店内での作業はプリント係のほかに、仕上りチェックやフィルムの現像、収納
をする係と、2人がかりで取り組まなければ能率的に進めることはできませんでした。

店長として就任ホヤホヤだった私の教育係が私より5年早く山口写真さんのPOP店
に勤務していた仲田でした。仲田は今も当店「安瑠芭夢驛 吉 川 写 真 店」に、臨時
のスタッフとして在籍してくれています。手提げの紙袋いっぱいのレンズ付きフィルム
を初めて学校からお預かりしたとき、私は今まで経験したことのない量から一瞬怯み
ましたが、仲田のサポートのおかげで無事に、納期までに仕上げることができました。

それからは、学校からお預かりするレンズ付きフィルムの同時現像プリントのお仕事
が楽しみになりました。生徒さんたちのお写真があまりに上手で、遠足や修学旅行等
の楽しそうな雰囲気が伝わってくるので、いつの間にか私たちも、学生の頃の想い出
を、お互いに話し合うようになりました。私も仲田も最初の「フジカラー写ルンです」が
発売された頃には成人していましたので、小学生のときから使い慣れている皆さんが
凄く羨ましかったです。そして今は立派な大人になられた当時の皆さんの夢や青春を、
お写真から分けてもらっていたのだと思います。幸せな時間をありがとうございます。

1年以上続く新型コロナ禍の今、部活も受験勉強も就職活動も思い通りにできず不安
な毎日を送られてきた学生さんが大勢いらっしゃいます。一方、リモート学習の可能性
が認められ普及するきっかけがもたらされた面もありました。新型コロナウイルス感染
症拡大防止対策と経済活動との両立も大事ですが、若い世代の皆さんの学業や就労、
ご結婚や養育などについても、十分な支援策が講じられることを望んでいます。

▽『千葉県館山市の写真店 館山カラーサービス』
 「YouTube」公式チャンネル 2016年7月30日公開のスクリーンショット。
 「フィルム現像 プリント 現像最短30分」
 当店注:左上のL字型の工具で「写ルンです」の底蓋を開きフィルムを取出します。
      他店さんのPVですが、在りし日の当店を彷彿とさせます。
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160730_tcs21_203.JPG160730_tcs21_204.JPG
 (c)館山カラーサービス

 ご参考動画リンク) 他店さんのPVですが、在りし日の当店を彷彿とさせます。
  『千葉県館山市の写真店 館山カラーサービス』
  「YouTube」公式チャンネル 2016年7月30日公開
  フィルム現像 プリント 現像最短30分
  https://www.youtube.com/watch?v=TmyNwkYNzi0

 ご参考リンク)
  館山カラーサービス / 館山の写真館(フォトスタジオ)
  http://tcs21.com/

▽『TOKYO MX』 「YouTube」公式チャンネル 2016年7月14日公開のスクショ。
 「懐かしさに新たな発見 再び『フィルムカメラ』が人気」
 当店注:写真家・クリエイターのこばやしかをるさんもご出演
160714_TOKYO-MX_101.JPG
 (c)TOKYO MX / 富士フイルム

 ご参考動画リンク) 写真家・クリエイターのこばやしかをるさんもご出演
  『TOKYO MX』 「YouTube」公式チャンネル 2016年7月14日公開
  懐かしさに新たな発見 再び「フィルムカメラ」が人気
  https://www.youtube.com/watch?v=ndCEMiiW9pA

 ご参考リンク)
  ポパイカメラ http://www.popeye.jp/

▽35年前の富士フイルムさんのレンズ付きフィルム、初代「フジカラー写ルンです」。
 ポケット判(110判)フィルム仕様で、夏休みを控えた1986年7月1日に発売開始。
 今の「フジカラー写ルンです シンプルエース」にも受継がれるパッケージデザイン。
 
1986_p01.jpg
▽【再掲載】
 富士フイルムさんのレンズ付きフィルム、
 「フジカラー写ルンです シンプルエース」。
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 (c)富士フイルム

 関連リンク) 【再掲載】
  写ルンです シンプルエース 27枚撮り | フジフイルムモール(公式)

富士フイルムさんのレンズ付きフィルム、「フジカラー写ルンです」が夏休みを控えた
1986年7月1日に発売開始されると、珍しさも手伝って、観光地の“フジカラーの幟”
や“フジカラーのベンチ”を並べているお土産屋さんでたちまち定番の人気商品になり
ました。そしていつしか、カメラを持たないお客さまも街の写真店(カメラ屋)の常連さん
になってくださるようになりました。山口写真さんも「梅まつり」、「越生まつり」の開催中
は「フジカラー写ルンです」の露店を出し、大繁盛したというお話しをうかがっています。

“フジカラーのベンチ(正式名称不明)”です。
あの遊園地や動・植物園、ボート乗り場にロープウェイの切符売場、越生梅林(相互リンク)、
滝壺や洞窟への遊歩道途中、展望台、温泉の源泉周辺や城跡公園、さらにはお寺や
神社の参道沿いなど全国の有名無名の観光地でかつてあれ程よく見かけた懐かしの
“フジカラーのベンチ(正式名称不明)”。修学旅行で、新婚旅行で、多くの人々が憩い
を求め、夢や愛を語り合った伝説のベンチが実は、東京・原宿の富士フイルム直営店、
「WONDER PHOTO SHOP(ワンダーフォトショップ)」の入口に陳列されています。
 東京・原宿の富士フイルム直営店入口に復元された、幻の“フジカラーのベンチ”。
 どこへ置いても周囲の環境によく馴染み、それでいてさり気なく目を引く、機能美が
 滲み出る優れたデザイン。観光ホテルのプールサイドにも置かれていたようです。
181115_pic_16.jpg
  (c)富士フイルム / こばやしかをる(写真家・クリエイター)

なお、この“フジカラーのベンチ”の画像は、富士フイルムさんの公式サイト内にある
次のコンテンツから拝借させていただきました。

 関連リンク)
  FUJIFILM スマホ写真センスアップ術 | 富士フイルム(公式)
  意外とカンタン、すぐ出来た! はじめてのスマホから写真プリントレポート
  http://fujifilmmall.jp/smartphone-sense-up/print/

 関連記事)
  当ブログ『想い出を未来へ運ぶ始発駅*安瑠芭夢驛 吉 川 写 真 店』
  2018年12月22日付記事
  【再掲載】
  「フジカラーの写真年賀状つくってみた」
  広瀬すずさんがついにYouTuber(ユーチューバー)デビュー!?
  東京・原宿の富士フイルム直営写真店
  「WONDER PHOTO SHOP(ワンダーフォトショップ)」に
  懐かしの“フジカラーのベンチ”も!
  http://poppop.sblo.jp/article/185013669.html

 関連記事)
  当ブログ『想い出を未来へ運ぶ始発駅*安瑠芭夢驛 吉 川 写 真 店』
  2020年9月7日付記事
  【富士フイルムTVCM 写真は、家族を、笑顔にする。】
  続 生活にとって必要なもの。人生にとって大切なもの。

2010年7月、
当店が「しゃしんのポップ」(2019年11月から「安瑠芭夢驛 吉 川 写 真 店」)として
新スタートする頃には学校からのレンズ付きフィルムの同時現像プリントのご注文は
もとより、学校行事全般のプリントのご注文はほとんどご用命いただく機会がなくなり
ました。デジカメやカラーコピー機が学校にも備わり、それで済まされるようになった
のでしょう。学校に必要な生徒さんたちが写すお写真とは、あくまで掲示物か資料で、
やはり想い出に残すための記念写真ではなかったようです。修学旅行の記念写真等
のプリントは、出張撮影や卒業アルバム制作の専門会社さんからご用命があります。
以前は私も仲田と交代でお店を留守にし、ときに泊りがけでそうした出張撮影の代行
をさせていただいた時期もあり、覚えてくださっているお客さまもいらっしゃるでしょう。

富士フイルムさんが「フジカラー写ルンです」を開発してくださらなかったら私も仲田も、
生徒さんたちが写したお写真と青春の想い出を交わす時間も得られなかったでしょう。
あるいはデジカメの普及がもう3年早かったら私たちのあの幸せな時間は無かったと
思います。

▽『産経ニュース』 2021年1月26日 19:41 付記事のスクリーンショット。
 「埼玉県教委が中学校へのスマホ持ち込み緩和  懸念は? メリットは?」
210126_sankei_301.JPG
 (c)産経新聞

 関連ニュース)
  『産経ニュース』 2021年1月26日 19:41 付記事
  埼玉県教委が中学校へのスマホ持ち込み緩和
  懸念は? メリットは?
  https://www.sankei.com/life/news/210126/lif2101260044-n1.html
 埼玉県教育委員会は、県立中の生徒によるスマートフォンや携帯電話の学校への持ち込みについて、原則禁止としていた規則を緩和する方針を決めた。市町村教委にも方針を伝えており、緩和の流れは県立校以外にも広がりそうだ。保護者の間には「時代に合った対応だ」と歓迎する声がある半面、トラブルを懸念する関係者も少なくない。
 県教委はこれまで、県立高では持ち込みを認める一方、県立中では原則禁止としていた。多くの市町村立中もこの方針を踏まえて対応しており、令和元年8月時点で、県内の公立中(政令市のさいたま市を除く)の61%が原則禁止、36%が一律禁止としている。
 新たな方針では、「適切なフィルタリング設定」「学校と家庭における適切な指導」などの4つの条件を課し、県立中でも持ち込みを認める方向だ。
 見直しの背景には、緊急時などの連絡手段として利用したいという保護者らの要望がある。県教委によると、スマートフォンの所持率は年々上昇しており、県内の小学6年生でみると、平成30年度の32%に対し令和元年度は60%に達した。
 中2の長女を持つ同県朝霞市の40代女性は「何かあったときに連絡できるのは安心だ。スマートフォンは子供たちにとって便利な勉強道具でもある。時代に合った対応ではないか」と話す。
 一方で懸念の声も根強い。同県飯能市立中の男性教諭は「凶悪な事件に巻き込まれたり、『炎上』で一生を棒に振ったりする生徒が出るかもしれない」と不安を口にする。
 県教委生徒指導課の担当者は「スマートフォンは生活の一部になりつつあり、隔離には限界がある。学校としてしっかり向き合い、どうすればトラブルから身を守れるのかを教えていくことが大切だ」と話した。
(竹之内秀介)

出典)上記、『産経ニュース』 2021年1月26日 19:41 付記事より

小学校や中学校の生徒の皆さんが学校行事で記録や資料としてお写真を写すとき、
これからは学校の備品のデジカメではなく、もちろん学校支給のレンズ付きフィルム
「フジカラー写ルンです」でもなく、各自持ち込みのスマートフォン(スマホ)で、ビデオ
や音声も含め撮影、録音することになるのでしょう。それらはすべてかけがえのない
大切な想い出として、皆さんのお手元で共有されて行くことになるはずです。そして、
それこそが本当の答えなのだと、私は思っています。

高校生以上の学生さんなら、スマホの中のお写真をプリントするとき、費用はご自身
のお小遣いから出せると思います。小、中学校の生徒さんの場合どうなるのでしょう。
私が小さかった頃のようにお父さんが出してくれるのでしょうか? それともお母さん?
やっぱりお小遣い? おやつ代を節約して? 学校の自由研究の宿題の資料写真なら
家計から出してもらえるでしょうね。私は中学生になってからは自分の月々の小遣い
からでした。移動教室でのスナップや郷土研究部の資料写真も。趣味でしたからね。

中学生のお孫さんからのお願いで、LINEアプリからお写真をスマホにダウンロード
して、プリントのご注文にご来店くださるお客さまも多くいらっしゃいます。あらかじめ
カメラやフィルムを買わなくて済む時代もまた、これほどまでに幸せな時代なのだと、
私たち当店のスタッフは多くのお客さまに教えていただいているのだと思っています。


*以上の記事は、次の
 当ブログの2021年3月14日付記事の一部を再編集し、再掲載しています。

  関連記事)
  当ブログ『想い出を未来へ運ぶ始発駅*安瑠芭夢驛 吉 川 写 真 店』
  2021年3月14日付記事
  富士フイルムさんのレンズ付きフィルム
  「フジカラー写ルンです」で写された想い出の想い出
  http://poppop.sblo.jp/article/188487628.html

 ご参考記事)
  当ブログ『想い出を未来へ運ぶ始発駅*安瑠芭夢驛 吉 川 写 真 店』
  2021年8月1日付記事
  【フォトライフのすべてがワンフロアに集結!】
  富士フイルムさんの直営写真店
  「WONDER PHOTO SHOP(ワンダーフォトショップ)」が
  2021年10月8日(金)に東京・表参道へ移転・リニューアルオープン!
  http://poppop.sblo.jp/article/188888827.html

*次の記事は、当ブログの2017年7月10日2019年11月20日付記事
 の一部を再編集し、再掲載したものです。


  当店スタート7周年(2017年当時)の所感にかえて

当店「しゃしんのポップ(当時)」がカラーフィルムの店内現像を終了したのは、
2013年の春のことです。その半年前から、お客さまからのフィルム現像のご注文が
減り続け、とうとう最も恐れていたことが起こりました。現像液の酸化です。フィルムを
現像機へ通すたびに、新しい現像補充液が自動的に注入される仕組みなのですが、
毎日何本も現像しなければ補充が滞るので、現像液が酸化して使えなくなるのです。
テスト現像で発覚したため、お客さまにご迷惑をかける前に、外注へ切りかえました。
その後も需要減少は続き、現像液を交換する費用もなく、6月に再開を断念しました。

▽富士フイルムさんのカラーネガフィルム現像機「FP232B」。
 今も販売継続中の現役製品です。当店でもある時期まで活躍してくれました。
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 (c)富士フイルム

 関連リンク)
  『富士フイルム公式サイト』
  ビジネスのお客さま | 製品情報 | 写真
  カラーネガフィルム現像機「FP232B」(こちらをクリック)

▽カラーフィルムの店内現像をしていた頃のメンテナンス風景。使用済みの現像液を
 当店臨時スタッフの仲田が現像機から回収しているところです(2013年6月撮影)。
 当店「安瑠芭夢驛 吉 川 写 真 店」が現在地へ移転する前、旧店舗内のスナップ。
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130622_IMGP3867.JPG130622_IMGP3870.JPG
▽移転前の旧店舗内でフィルムのスキャン操作をする仲田(2014年2月2日撮影)。
 オペレーターがお客さまのご注文書に従いプリントのサイズや枚数を指定しました。
 ご覧の富士フイルムさんの「フロンティア 340E」は今も当店で活躍中のデジタル
 レーザー露光銀塩プリンターですが、スキャナー部分は寿命を迎え修理不能です。
140202_IMGP9633.JPG
 (c)安瑠芭夢驛 吉 川 写 真 店

富士フイルムさんの総合ラボへ外注する形で、お客さまからのフィルム現像の受注
は続けていました。しかし集配の運賃負担に耐えられず、2014年3月、現在地への
移転を機に、たいへん心苦しかったのですが受注を終了させていただきました。


*以上の記事は、次の当ブログの2017年7月10日、2019年11月20日付記事
 の一部を再編集し、再掲載しています。

 関連記事)
  当ブログ『想い出を未来へ運ぶ始発駅*安瑠芭夢驛 吉 川 写 真 店』
  2017年7月10日付記事
  パシフィコ横浜で開催の「PHOTONEXT2017」へ行ってきました〔その5〕
  「ソフトバンク」さんの写真セルフプリントコーナー
  「スマホプリントステーション」の製造元はノーリツプレシジョンさんでした
  (当店スタート7周年の所感にかえて)
  http://poppop.sblo.jp/article/180264747.html

 関連記事)
  当ブログ『想い出を未来へ運ぶ始発駅*安瑠芭夢驛 吉 川 写 真 店』
  2019年11月20日付記事
  当店の店名の由来のおはなし
  「吉川写真店」と「しゃしんのポップ」〔その3〕
  ☆☆懐かしいフジフイルムさんの
  “「フジカラー」の袖看板(突出し看板)”発見!☆☆

*次の記事は、当ブログの2018年5月6日2019年1月1日付記事
 の一部を再編集し、再掲載したものです。


  【2019年 年頭所感】
  祝*フジカラーのお店プリント
  デジタルカメラ対応満20周年(当時)

富士フイルムさんが提供するフジカラーのお店プリントサービスが
デジタルカメラ(以下デジカメ)の写真店店頭プリント仕上げに対応して、2019年で
いよいよ満20年(当時)になります。お祝いに何か記念イベントがあると良いですね!

▽富士フイルムさんが1998年に発表、翌年から世界中の大小の写真店に導入され
 た、最初のデジカメプリントに対応した店頭用デジタルミニラボ「フロンティア350」。
 デジタルレーザー露光方式の銀塩プリンターで、2006年9月まで販売されました。
 左はフィルムスキャナー。大変高価で本シリーズを導入せず撤退、またはスタジオ
 撮影専門の写真館へ転業された写真店さんも少なくありませんでした。従来からの
 ネガフィルムをレンズで拡大投影して焼付けるプリント現像機(アナログミニラボ)の
 並行販売も望む声はあったようですが、本製品が新時代を築いたのは確かでしょう。
180507_frontier_350.jpg
 (c)富士フイルム

▽当店の2003年春から活躍中の、富士フイルムさんのデジタルレーザー露光銀塩
 プリンター「フロンティア340E」です。2002年〜2007年3月まで販売されました。
 フィルムスキャナーは本体と一体(当店では現在使用不可)。中は真っ暗。現像液
 は45℃。乾燥温度70℃。タフな働き者。後のシルエットは上の「フロンティア350」。
 なお、本体左下奥に「Windows2000」のパソコンを内蔵。当店の内臓パソコンは
 16年間故障知らずフリーズ知らず。そんなパソコン、私はほかに知りません(@@;
fuji_pht_03_01.jpg
 (c)富士フイルム

  1999〜2019年、
  これまでのスマホプリントを振り返る

1999年にデジカメプリント店頭仕上げがスタートした頃、フィルムからのプリントに関
しては富士フイルムさんのレンズ付きフィルム「写ルンです」が多くのお客さまの間に
浸透していました。デジカメの台頭でフィルムカメラの市場が縮小して行く中、カメラを
買わず手軽に写真撮影ができる「写ルンです」の人気は依然高く、お店プリント市場の
開拓に貢献してきました。学校の遠足、修学旅行等でも各班毎に配られ大活躍です。

▽富士フイルさんのレンズ付きフィルム、
 「フジカラー写ルンです シンプルエース」。
 1986年7月1日発売以来35年のロングセラーを誇るシリーズです。
 2018年春にはデザインをリニューアル! お出かけ先で購入すると
 もっとウキウキワクワクしてくるような、そんな気がしてきませんか?
 かつては自販機もあり、フジカラーのベンチ、幟とで3点セットでした。
 本当に残念なことなのですが、当店では入荷予定はございません。
 現像も不可です。誠に申し訳ないのですが、どうかご了承ください。

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 (c)富士フイルム

 関連リンク)
  写ルンです シンプルエース 27枚撮り | フジフイルムモール(公式)
  http://fujifilmmall.jp/shop/g/g16575980/

レンズ付きフィルム「写ルンです」を製造する富士フイルムさんにとって、デジカメは
脅威ではありませんでした。元もと同社はデジカメの老舗メーカーさんでもあるから
です。「写ルンです」とデジカメとの安定した市場のバランスは十年以上続きました。

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  当ブログ『想い出を未来へ運ぶ始発駅*安瑠芭夢驛 吉 川 写 真 店』
  2018年3月2日付記事
  富士フイルム2018年大商談会改め、フォトイメージングフェア〔番外編〕
  “世界初” 衝撃の昭和のデジタルカメラからスマホ時代までの長い道のり

同社の真の脅威は、「4G」モバイルデータ通信(第4世代移動通信システム)の実現
により高画質の写真データの送受信が容易になったことで急速に普及した、高画質
カメラ付きスマートフォン(以下スマホ)でした。私も2012年の秋に初めてのスマホ、
Appleさんの「iPhone 5」(「4G LTE」対応)を購入し、その写りの良さに驚きました。
高画質カメラ付きスマホは「写ルンです」や低価格帯のデジカメの市場を奪いました。

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  2016年1月30日付記事
  2015〜2016年、これからのスマホプリントを占う〔前編〕

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  2018年5月10日付記事
  民生用コンパクトデジカメの草分け、カシオさんが
  「コンパクトデジタルカメラ市場からの撤退により赤字体質から脱却」
  する取り組みを公表

もちろん、富士フイルムさんも奥の手を即、用意してくださいました。
すでに店頭プリント受付機はスマホとのケーブル接続にも対応していましたが、より
快適にお客さまにご利用いただけるよう、「おみせプリント(わいぷり=Wi-Fiプリント
注文ソフト)」無料アプリが用意されたのです。2013年夏にその写真店向け説明会
も開催され、当店の前身「しゃしんのポップ(当時)」も出席しました。

 関連記事)
  当ブログ『想い出を未来へ運ぶ始発駅*安瑠芭夢驛 吉 川 写 真 店』
  2013年7月17日付記事
  スマートフォンからWi-Fi通信でプリント注文できる新アプリ「おみせプリント」!


*以上の記事は、当ブログの2018年5月6日、2019年1月1日付記事
 の一部を再編集し、再掲載しています。

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  2018年5月6日付記事
  スマホ時代の写真店 企業が考えること、お店が考えること〔中編〕
  写真店の「失われた20年」を取りもどすこれから先20年の道のり
  http://poppop.sblo.jp/article/183117804.html

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  2019年1月1日付記事
  【2019年 年頭所感】
  祝*フジカラーのお店プリント デジタルカメラ対応満20周年
  1999〜2019年、これまでのスマホプリントを振り返る

 ご参考記事)
  当ブログ『想い出を未来へ運ぶ始発駅*安瑠芭夢驛 吉 川 写 真 店』
  2022年10月15日付記事
  【帰ってきたフジカラーCM】
  富士フイルムさんの新プロモーションの
  『写真と。もっと。 プリントデイズ by FUJICOLOR』
  2022年4月16日からTVCM放映中! 
  【広瀬すずさんもご出演♪】
  http://poppop.sblo.jp/article/189869742.html
posted by 安瑠芭夢驛(アルバムステーション) 吉 川 写 真 店 at 20:00| 業界の話題