2018年06月02日

臨時休業のお知らせ

 臨時休業:2018年6月2日(土)、3日(日)

いつもご利用くださり、どうもありがとうございます。
6月2日(土)、3日(日)は都合により休業させていただきます。
ご迷惑をおかけして誠に申し訳ありません。
どうぞご了承ください。

 しゃしんのポップ 店員一同
posted by 安瑠芭夢家 しゃしんのポップ at 10:53| お知らせ

2018年05月31日

【奇跡】「美しい人はより美しく」 2018年5月18日(金)放映の『NHKあさイチ』で富士フイルムさんの「フジカラープリント」の名作テレビCMが!? 樹木希林さん、ディレクターの川崎徹さんが打ち明ける撮影秘話とは!?【感動】

  2018年5月18日(金)放映の
  『NHKあさイチ』で
  「フジカラープリント」のテレビCM?

NHKさんの番組ですよ(@▽@;)!?

なので、「“あの”CM」と紹介されていました。
出演者の方々は、ゲストの樹木希林さんはもとより、どなたも
「富士フィルム」とか、「フジカラー」とか、口にはされていません。
キャプションも映りませんでした。
なのに、「“あの”CM」で通じてしまうほどの、伝説的名作テレビCMなのです。

2018年5月18日(金)放映『NHKあさイチ』の「プレミアムトーク」コーナーで、
今から約38年前、1980年に放映の「フジカラープリント」のテレビCMが流れました!
店員役の岸本加世子さんと、綾小路さゆり役の樹木希林さんとのやり取りが評判に。

  『NHKあさイチ』 2018年5月18日(金)放映
  プレミアムトーク 樹木希林
  http://www1.nhk.or.jp/asaichi/ (←ホーム) (↓本編)
  http://www1.nhk.or.jp/asaichi/archive/180518/1.html

▽2018年5月18日放映『NHKあさイチ』より、「“あの”CM」のスクリーンショット。
180518_IMG_2384.jpg180518_IMG_2368.jpg
 (c)NHK 日本放送協会、富士フイルム/協力:ACC・CM情報センター

 店員さん 「いらっしゃいませー」
 綾小路さん 「これ(フジカラーフィルム)をプリント、フジカラーでお願いします」
 店員さん 「あ、出来上がりは明日の夕方になります」

▽「フジカラープリント」の商標は音声や映像で、はっきりと伝わってますね(^_^;
 (あくまで番組内での「資料映像」としてです。)
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 (c)NHK 日本放送協会、富士フイルム/協力:ACC・CM情報センター

 綾小路さん 「お見合い写真なものですから、特に美しく」
 店員さん 「フジカラープリントでしたら美しい人はより美しく、そうでない方は」
 綾小路さん 「そうでない場合は?」

▽「そうでない場合」って(@△@;)?
180518_IMG_2373.jpg
 (c)NHK 日本放送協会、富士フイルム/協力:ACC・CM情報センター

  美しい人はより美しく、
  そうでない方は

そうでない場合は? どうしましょう??

この名作テレビCMのディレクター(監督、演出家)さんは、これまで数々の流行CMを
世に送り出してこられた知る人ぞ知る川崎徹さんでした。番組に寄せられたお話しの
中で、撮影当日の秘話が初めて打ち明けられました。

▽2018年5月18日(金)放映『NHKあさイチ』の「プレミアムトーク」コーナーより。
 左から川崎徹さんのお話しを読む近江友里恵さん、博多大吉さん、樹木希林さん、
 博多華丸さん。「撮影中簡単にOKを出せない」と打ち明けられて樹木希林さんが
 笑みをこぼす場面も。お話しの後で「失礼しました川崎さん。どこかで見かけたら
 声かけてくださいね」と、樹木希林さんは懐かしそうにおっしゃられていました。
180518_IMG_2381.jpg180518_IMG_2386.jpg
 (c)NHK 日本放送協会

川崎徹さんのお話しによると、「“あの”CM」を大成功に導いた「美しい人はより美しく」
に続くセリフが実は「しっくりくる言葉を見つけられないまま当日を迎え」られたそうです。
川崎徹さんは当時すでに「CMの演出を始めて10年目、キャッチコピーやセリフ、何百
もの言葉を書き尽くし、準備をし尽くして」撮影を迎えられる大ベテランでしたが、この
ときに関しては事情が違っていたということを、次のように打ち明けられていました。
 〔前略〕
希林さんの場合は、現場でやり取りして行く中から、
さらにレベルの高い完成品を目指す作り方です。
演出家としては非常に手ごわい相手ですよ。
というのも、撮影中簡単にOKを出せない。
(樹木希林さんから)
「あなたこのレベルでいいの?」
と言われるのではないかと思い、自問自答しながら撮影していました。
 〔後略〕
博多大吉さんの「“あの”CMのセリフとかは、じゃあ希林さんがアイディアを出したと?」
との問いかけに、樹木希林さんはその真相を打ち明けられました。
いやいや、川崎さんと。
なんか、なんか変じゃないですか。「美しい人が美しく写る」のは分かるけど、
「美しくない人も美しく写ります」っていうのはおかしいじゃないですかって。
(川崎徹さんがおっしゃるには)
そうなんですよ、うーん、まぁ、だって、フィルムの質が良いっていう・・・。
(樹木希林さんご自身のお考えは)
でもそれはおかしいでしょうって言って、2人で。
ここでさらに樹木希林さんから意外な事実が明かされます。NHKさんだからこそ堂々
と放映できる“あの”CMの撮影秘話に、私たちフジカラープリント取扱い店もビックリ!

  それなら
  富士フイルムさんのご意向は?

クライアントとしては
いかがなものだったのでしょう?

博多大吉さんが「僕らも何本かCMやらせてもらいましたけど当日はねぇ、クライアント
の方(“あの”CMの場合はもちろん、富士フイルムさん)というか、たくさん来られるし」
と、台本の変更を当日やりとりできたことに驚かれていると、何と「ところがクライアント
(富士フイルムさん側)は、誰もいなかったの」と樹木希林さん(@o@;)。続けて、
あのね、期待されないっていうのが一番良いものができるの。
だからさっきの貫太郎一家(1974年放映の『寺内貫太郎一家』)でも、
つなぎのドラマっていう。局がね、みんなそろってね、
ああじゃないこうじゃないって船頭が多くてね、
全部それをまとめると、なんかあいまいな、
あいまいなドラマになってしまう。
だから、何にもいなくて期待されない。
そういうときにやっぱり、あのぉ、うーん、こう。

やっぱり本職に任せてくれると良いんじゃないですかね。
博多華丸さんが「ああいう、ちょっと自虐的なセリフってやっぱりね」とおっしゃられると、
博多大吉さんも「ちょっとね、メーカーさん(富士フイルムさん)側は嫌がるかな、と思っ
たんですけどね」。樹木希林さんは、はっきりと包み隠さず、打ち明けてくださいました。
でも、誰も、あの、来てませんでしたね。
Good Job! NHKさん。

富士フイルムさんが類稀な、世界でも唯一の総合写真メーカーであり続けられるナゾ
理由が、少し分かったような気がしました(・・・気がしただけです)。打倒、E.コダ○ク!

当店「安瑠芭夢家 しゃしんのポップ」もそれなりに任せてもらえているように思います。
富士フイルムさんから。

▽「“あの”CM」の名セリフ、「そうでない方はそれなりに」は、流行語にもなりました。
 1970〜80年代、どの街でもよく見かけた家族経営のカメラ屋さん(写真屋さん)
 の雰囲気がたまらなく懐かしい撮影セットです。川崎徹さんのこだわりでしょうか。
 (岸本加世子さんが演じていらっしゃるような店員さんに、ワタシハナリタイかも?)
180518_IMG_2374.jpg
 (c)NHK 日本放送協会、富士フイルム/協力:ACC・CM情報センター

 綾小路さん 「お見合い写真なものですから、特に美しく」
 店員さん 「フジカラープリントでしたら美しい人はより美しく、そうでない方は」
 綾小路さん 「そうでない場合は?」
 店員さん 「それなりに写ります」
 綾小路さん 「それなりに・・・ですか、それなりに」
 店員さん 「あ、お客さん、お名前は?」
 綾小路さん 「綾小路だけど、裏の。さゆり。知らなかったぁ?」

フジカラープリントはその後長年にわたり改良に改良を重ね今日を迎えていることは
言うまでもありません。なので今や「そうでない方は、よりそれなりに写ルンです」!?

お後がよろしいようで<(_ _)>

  『NHKあさイチ』 放映当日
  2018年5月18日(金)付の
  『朝日新聞』文化・文芸欄の連載でも

「そうでない方はそれなりに」

と、記事のサブタイトルに採用されました。『朝日新聞』を購読されている方は当日の
『NHKあさイチ』の「プレミアムトーク」コーナー放映前に、エピソードの予習ができた
と思います。樹木希林さんのお話しによると、「美しい人はより美しく」の続きは最初、
「美しくない方も美しく」だったそうです。それを樹木希林さんは「美しくない(方)」とい
う表現も「美しくない」、「それなりに写ります」にした方が「日本語としてきれいでしょ」
と、「そうでない方はそれなりに(写ります)」にしてもらったそうです。

本当にきれいで美しいとはどういうことか、真剣に問いかけるテレビCMだったのです。
多くの人の心に届いたのは、そうして「レベルの高い完成品を目指す」CMだったから
なのですね。

フィルムの現像、プリントが仕上がる「明日の夕方」まで、お写真がどう写っているか
分からない。それが当たり前だった時代に制作された、奇跡の名作CMだと思います。
当事のすべての関係者の方々に感謝して、この贈りものを心に刻みたいと思います。

どうもありがとうございました。

▽『朝日新聞』 2018年5月18日(金)付 文化・文芸欄記事
 「語る ―人生の贈りもの―」
 樹木希林:9 そうでない方はそれなりに:朝日新聞デジタル
180518_IMG_2362.jpg
 (c)朝日新聞社

 出典)
  『朝日新聞』 2018年5月18日(金)付 文化・文芸欄記事
  「語る ―人生の贈りもの―」
  樹木希林:9 そうでない方はそれなりに:朝日新聞デジタル
  https://www.asahi.com/ (←ホーム) (↓本編)

 関連記事)
  当ブログ『安瑠芭夢家 しゃしんのポップ』 2017年8月1日付記事
  フィルムもプリントもフジカラー♪ 樹木希林さんが40年以上にわたって出演
  なつかしの、フジカラーTVCMをふり返って
  http://poppop.sblo.jp/article/180432038.html

 関連記事) 綾小路さゆりさんが登場するTVCMシリーズの最新版の記事です。
  当ブログ『安瑠芭夢家 しゃしんのポップ』 2018年1月9日付記事
  【お正月を写そう2018♪】
  富士フイルム「イヤーアルバム/フォトブックハードカバー」2冊注文で
  もう1冊0円キャンペーン!
  2018年1月1日(月)〜1月31日(水)ご注文分まで【TVCM放映】
posted by 安瑠芭夢家 しゃしんのポップ at 13:05| フォトライフ

2018年05月29日

スマホ時代の写真店 企業が考えること、お店が考えること〔後編〕 アンテナショップとしての 大手・中堅写真店チェーンの役割に高まる期待

*この記事は、2018年5月6日付記事の続きです。

  真店の「失われた20年」を取りもどす
  これから先20年の道のり・・・〔中編〕より再掲載

▽【再掲載】
 総務省調べ「スマートフォン個人保有率の推移」 -世代別-
 2011年及び2012年の数値は、同調査のインターネット利用率及びインター
 ネット利用機器利用率から推計(総務省)。
180426_n1101020.jpg
(出典)総務省 通信利用動向調査   (c)総務省

総務省によると、2016年末の世代別スマホ個人保有率は全体で56.8%に及び、
20〜30代では90%以上の人がスマホを保有するまでに普及しているそうです。
ほぼ全員とみて良いでしょう(当ブログ2018年4月28日付記事より引用)。職場の
親睦行事やお身内のご婚礼等で、カメラ係さんは必ずしもいなければ困る存在では
なくなりました。一方でお写真やビデオ映像のデータはネット上でシェアできますが、
その管理責任者や管理方法のルールを前もって決めておく必要が生じるようになり
ました。スマホやパソコンを利用できない参加者のためにお写真をプリントして配布
する場合、その代金をどう負担するかも決めておかなければなりません。30年前の
ようにカメラの持ち主が気前よく負担してくれたり、現像済みのフィルムの管理者が
自然に決まるということもないわけです。見方を変えれば、写真店側からはセールス
すべきお客さまがどなたなのかが見えにくくなってきている、ということにもなります
反面、カメラ係さんをお客さまとして写真店同士が取り合うこともなくなるのでしょう。
ネット上でシェアしているお写真のデータをスマホにダウンロードし、それを写真店で
プリント注文するかどうかは参加者の方々が各自でお決めになることになりそうです。
今のモバイルデータ通信では大量のお写真データを送受信するには一定の制約が
ありますので、近い将来商用利用が始まる大容量移動通信の5Gに対応したスマホ
の普及に期待が高まります。

先述の総務省の調査では、2016年末のスマホ個人保有率は40代では79.9%、
50代では66.0%、60代では33.4%、70代では13.1%です。20代の94.2%や
30代の90.4%と比べると60代以上の世代は積極的にスマホを活用している印象
は薄いように感じられます。しかし40〜50代では保有率が70%前後ありますから、
単純に予想してこれより10年後(2026年末)の60代は多分80%を超えるのでは
ないでしょうか。2030年以降は65才以上の高齢者の方こそ(・・・私?)、スマホを
積極的に活用する世代になっても不思議ではないように思えます。その頃にはより
進歩したスマホに代わる通信端末が主流になるのでしょうか(使いこなせるかな?)。

誰の手元にもスマホがある今、毎日のあらゆる出来事がかけがえのない記念撮影
の対象になりました。当店「安瑠芭夢家 しゃしんのポップ」でもスマホのお客さまの
ご注文で特に多いプリントがお子さまやお孫さんの普段の生活のスナップ写真です。
あるいはお散歩やちょっとしたお出かけなど。以前は荷物になるから、充電が面倒
だからと、デジカメなど家に置いてきてしまうような催しでも、スマホは大活躍します。
もちろん、お祝い事やご旅行などのお写真も多いですが、それらを上回る成長です。
フィルムカメラや「写ルンです」が全盛だった頃はご旅行等での記念写真を早く現像
に出したいとき、フィルムの残ったコマで消極的に撮りきっていたようなシーンです。
フィルムメーカーさんにとってそれは一種のボーナスでしたが、わざわざフィルムを
買ってまで撮られることはなかったお写真が、スマホではとても積極的に撮られて
いるのです。本当に幸せな時代になったと思います。社会が求めた結果でしょうね。
多分、ケータイキャリアショップや家電量販店、スマホ未対応の古くからのカメラ屋
さんなどの店員さんは、スマホユーザーの方の撮影傾向については想像できない
のではないかな? と思います。Googleさんのクラウドサービス「Google フォト」
のコンピューターなら世界一詳しいかもしれないですが、人がその内容をのぞいて
見ることはできません(当店はお客さまのプライバシー権を十分尊重いたします)。

今50代前半の方はあと数年、40代の方は十数年経たないうちに初孫のお誕生に
恵まれる方もいらっしゃることでしょう。お仕事も現役のうちはご自身のスマホで写さ
れたり、子供さん夫婦とスマホを介してシェアされているお孫さんの成長記録写真の
プリント代は、おじいちゃま、おばあちゃまがご負担できるかもしれません。ところが
ほかの子供さんもご結婚され、お孫さんの人数が増えるにつれプリント代のご負担
も、次第に辛くなってしまうかもしれません。でも、お孫さんたち全員に良く目が行き
届くのはやっぱりおじいちゃま、おばあちゃまだと思います。ご親戚の皆さまが揃う
フォトアルバムは、おじいちゃま、おばあちゃまがいらっしゃるからこそ綴って行ける
ものではないでしょうか。子供さん夫婦は、子育てやお家のことで手いっぱいになる
と思います。今はご家族それぞれがスマホで繋がることができる時代です。お写真
のプリント代やアルバムづくりのことで特定の誰かが無理しなくて済むよう、ご家族、
ご親戚の皆さまでその都度話しあえるようにできるといいですね。

これから新しくおじいちゃま、おばあちゃまになられるお客さまは、スマホもデジカメ
もパソコンもインターネットも、元もと若い頃から使い慣れていらっしゃると思います。
だからこそ、お孫さんたちのために年齢を忘れて張りきり過ぎて、アルバムづくりで
経済的にも肉体的にも、ご無理をなされないようにしていただきたいと思うのです。
私たち写真店業界がどのようなサポートをさせていただけるか、これから先20年、
真摯に向き合っていかなければいけない、最重要課題ではないかと考えています。
私見ですが、人口密集地でも独身の方や核家族の方々がお住まいの賃貸住宅が
多い大都市近郊より、ほどほど田舎で農地や漁港等もあって、お写真を撮りやすい
明るい縁側や広いお庭のあるようなご親戚皆さまが集まれる二世帯住宅の割合が
多く、大切に手入れされている先祖代々のお墓も多い土地の方が、写真店の需要
もこの先安定するように感じています。都市部のターミナル駅周辺や幹線道路沿い
など交通の要衝への出店は、大手写真店チェーンさんにお任せしたいと思います。

余談ですが、これからの時代、都市部でも地方でも空き家や空き店舗が増えると
言われています。でも、問題はその量ではなく、質だと思います。特に女性の方は
シビアに評価されますから、これからご結婚をお考えの男性諸氏は覚悟しましょう。


ここからが〔後編〕です。

  アンテナショップとしての
  大手・中堅写真店チェーンの役割に高まる期待

アンテナショップ(Antenna shop)とは、
企業や地方自治体などが自社あるいは地元の製品を広く紹介したり、
消費者の反応を探ったりする目的で開設する店舗のこと。
アンテナショップ - Wikipedia より)

つまり、富士フイルムさん直営の写真店、「WONDER PHOTO SHOP」こそは、
典型的なアンテナショップと言えるでしょう。東京の原宿は神奈川、埼玉、千葉など
隣県から鉄道が乗り入れ様々な業界、業種のアンテナショップが集まっています。

▽〔前編〕からの【再掲載】
 欧風のカフェを想わせる、東京の原宿(東京都渋谷区神宮前)にある
 富士フイルムさん直営の写真店「WONDER PHOTO SHOP」の店内。
 2014年2月オープン当事の当ブログ関連記事は、こちらをご覧ください。
ffnr0849_02.jpg
 (c)富士フイルム

 関連リンク)
  東京・原宿の富士フイルム直営写真店
  「FUJIFILM WONDER PHOTO SHOP(ワンダーフォトショップ)」
  http://wonderphotoshop.jp/

「FUJIFILM WONDER PHOTO SHOP」は、国内では原宿にある1軒だけですが、
同様のコンセプトを大手・中堅写真店チェーンさんも取り入れて、相互にインスパイア
し始めています。いずれも集客に有利なターミナル駅周辺や幹線道路沿いの大きな
駐車スペースが備わったショッピングセンター内など好立地にある店舗が目立ちます。

各店舗周辺の人口規模も大きいですが、何より商圏の広さに特長があると言えます。
それらの店舗を通勤、通学先で日常的にご利用になるお客さまや、地元のお客さまも
いらっしゃいますが、遠方からのお買い物のお客さまにとってのご利用は非日常的な
体験になるかもしれません。プリント受付機や商品のディスプレイは極めて重要です。

カラーフィルムの現像・プリントサービスが主流だった頃はお客さまにとっての利便性、
お店にとっての高収益性など機能性ばかりが好立地の店舗に期待されていましたが、
誰の手にもスマホがある今はアンテナショップとしての役割に期待が高まっています。

かつてフィルムを扱うお店は、目立つ看板(現像所のセールス担当さんにとって必要)
でそれと分かりましたが、今はプリントサービスに特別用のない方々にも認知していた
だく工夫が求められています。もしかすると店舗の作りは必ずしも写真屋さん然として
いなくて良いのかもしれません。入ってみたい、覗いてみたい、通うのが楽しみ、そう
思われるお店なら何屋さんでも良いのです、と言うのは極論になってしまいますが。

大手・中堅写真店チェーンの店舗の立地は、隣接する異業種の店舗との相乗効果も
重要です。いわゆるプリクラ機などの設置店、生活雑貨専門店、手芸・ホビー用素材
の専門店などがあれば、スマホ保有率の高い10代後半から30代にかけての女性の
お客さまの関心を集めやすくなると思います。利便性も高まるので喜ばれるでしょう。

大手・中堅写真店チェーンの運営会社さんや問屋さん、富士フイルムさんをはじめと
する写真関連メーカーさんは、全国レベルでお客さま方のご利用傾向などを総合的
に把握されてきたと思います。業種を問わずチェーンストアは画一的で標準化された
商品やサービスの提供ができることがセールスポイントになると思いますが、一方で
地域毎、店舗毎のお客さまの需要に応じることも求められると思います。写真店業界
も同様で、都市部や幹線道路沿いの基幹店だけでなくローカルエリアの小規模店で
得られる情報も、今後の事業に反映させて欲しいと思います。売り上げが少し減った
だけで撤退されてしまう例が当店「安瑠芭夢家 しゃしんのポップ」界隈でも近年特に
顕著なので、もったいないように感じます。当店一軒が残っても、勝ち残ったという気
にはなれません。といって当店に支店やアンテナショップを展開する体力はないです。

越生町や毛呂山町に、情報発信力の高い刺激的な大手写真店チェーンさんを誘致
する方法はないものでしょうか? 店舗の作りは必ずしも写真屋さん然としていなくて
良いので。入ってみたい、覗いてみたい、通うのが楽しみ、そう思われるお店なら何屋
さんでも良いですから。

当店一軒で地域の需要やニーズがすべて満たせるとは、もとより考えてはいません。

 関連記事)
  当ブログ『安瑠芭夢家 しゃしんのポップ』 2018年7月7日付記事
  おかげさまで8周年!
  5年後、10年後のシニア世代のスマホ利用者のお客さまに
  親しんでいただける写真店づくりを進めます!/
  スマホ時代の写真店〔まとめ〕
  http://poppop.sblo.jp/article/183630954.html?1531014338
posted by 安瑠芭夢家 しゃしんのポップ at 02:44| 業界の話題

2018年05月22日

〔追記〕民生用コンパクトデジカメの草分け、カシオさんが「コンパクトデジタルカメラ市場からの撤退により赤字体質から脱却」する取り組みを公表

2018年5月10日付記事(こちら)に、次の記述を追記しました。



マスコミの報道ではあまり触れられていないようですので、あらためてご紹介したいと
思います。カシオさんは現在カメラを搭載した製品として業務用ハンディターミナルや
企業向けタブレットなどを製造販売中です。個人消費者向けの商品ではないですが、
ビジュアルコミュニケーションツールの開発から完全撤退するわけではなさそうです。

  CASIO | ハンディターミナル / 企業向けタブレット
  https://casio.jp/ht/

▽業務用ハンディターミナル「IT-G400」(2017年6月発売)
 Android 6.0を搭載し、Android OS用アプリや米国のGoogleさん提供の各種
 サービスが利用できます。搭載のメインカメラは約800万画素。富士フイルムさん
 の「おみせプリント for Android」(こちら)もインストールでき、当店でご利用いた
 だけます。業務用お写真のプリント店頭当日仕上も、ぜひ当店へご用命ください。
180522_ht_top_itg400_banner.jpg
 (c)CASIO

  CASIO | IT-G400 | ハンディターミナル
  http://sys.casio.jp/IT-G400/

ビジュアルコミュニケーションツールの到達点の一つ、
「EXILIM ケータイ」シリーズも、ここで無視しては気の毒です。

▽「EXILIM ケータイ W53CA」(2007年8月2日発売)
 デジカメと同じ「EXILIM」のブランドで登場。「カメラが主役のケータイ」と謳われる
 ように、搭載カメラは当時のケータイとしては画期的な515万画素を実現しました。
 ディプレイを180度回せば自分撮りに、そのまま折りたためばデジカメになります。
 ビジュアルコミュニケーションツール「QV-10」の到達点の一つでもありましたが、
 同時期に米国のアップルさんが発売したスマホ「iPhone」の人気には及びません
 でした。スマホはビジュアルに止まらない、総合コミュニケーションツールですから。 
180521_CASIO W53CA-edit.JPG
 (c)CASIO

  CASIO | EXILIM ケータイ W53CA - カシオ携帯電話
  http://k-tai.casio.jp/products/w53ca/special/
  (↑ 今現在もなおアーカーブされているようです。)

  au | 製品・サービスのご利用ガイド
  EXILIMケータイ(エクシリムケータイ) W53CAの取扱説明書ダウンロード
  https://www.au.com/support/service/mobile/guide/manual/w53ca/

posted by 安瑠芭夢家 しゃしんのポップ at 16:30| 業界の話題

2018年05月10日

【再掲載】5月12日(土)の営業時間の臨時変更のお知らせ

*この記事は2018年5月8付記事の再掲載です。

2018年5月12日(土): AM9:30PM5:30(臨時変更)
2018年5月13日(日): AM9:30PM5:30(臨時変更)
2018年5月13日(日): AM9:30
PM7:30(平常通り)

いつも当店をご利用くださりどうもありがとうございます。
誠に勝手で恐縮ですが、都合により、
5月12日(土)13日(日)PM5:30閉店
させていただきます。
ご迷惑をおかけしますことを、深くお詫び申し上げます。

 安瑠芭夢家 しゃしんのポップ 店主
posted by 安瑠芭夢家 しゃしんのポップ at 15:09| お知らせ

民生用コンパクトデジカメの草分け、カシオさんが「コンパクトデジタルカメラ市場からの撤退により赤字体質から脱却」する取り組みを公表

  民生用コンパクトデジカメの草分け、カシオさんが
  「コンパクトデジタルカメラ市場からの撤退により赤字体質から脱却」
  する取り組みを公表

2018年5月13日「デジタルカメラ生産終了のお知らせ」について追記)
2018年5月21日「EXILIM ケータイ W53CA」について追記)
2018年5月22日業務用ハンディターミナル「IT-G400」について追記)

カシオさんの公式サイトで本記事掲載後、
「デジタルカメラ生産終了のお知らせ」が正式発表されました。

▽「デジタルカメラ生産終了のお知らせ」
 この画像のファイル名も「お知らせ」のページのURLも、何とも悲しくなりますね。
 2017年10月27日に発売されたショックに強い「G'z EYE(ジーズアイ)」(右下)
 も、新ブランドなのにわずか半年で「生産終了」とは正にショックです(-_-;
dc_end_banner.jpg
 (c)CASIO

  CASIO | デジタルカメラ生産終了のお知らせ
  https://casio.jp/dc/end/
 *原文のまま引用

1995年、世界初の液晶モニター付き民生用デジタルカメラQV-10の発売以来、ビジュアルコミュニケーションツールとして、独自の発想と技術で、新たな文化を創造するデジタルカメラを提案してまいりました。

何処でも持ち歩き、いつでも何処でも写真を撮り、楽しめる超薄型のEX-S1、独自のハイスピード技術を用い、肉眼では見えないものを捉えるEX-F1、自由な撮影スタイルで美しい自撮りを楽しむTRシリーズなど、新しいコミュニケーション文化を創る製品を開発してきたと自負しております。

このたび当社は23年間にわたり、ビジュアルコミュニケーションを楽しむツールとして皆様にご愛顧いただきました既存のコンパクトデジタルカメラの生産を終了させていただくことになりました。

今後は、これまで培った映像・画像に関する技術と、弊社の持つ様々な独自技術を活かした全く新しいジャンルの製品開発をしてまいります。 いずれまた、皆様に愛され、驚きと感動をご提供できる製品をお届けしたいと考えております。
これまで、弊社デジタルカメラをご愛顧頂き、誠にありがとうございました。

修理等のアフターサービスにつきましては、弊社規定に基づき、これまで通り対応させていただきます。

マスコミの報道ではあまり触れられていないようですので、あらためてご紹介したいと
思います。カシオさんは現在カメラを搭載した製品として業務用ハンディターミナルや
企業向けタブレットなどを製造販売中です。個人消費者向けの商品ではないですが、
ビジュアルコミュニケーションツールの開発から完全撤退するわけではなさそうです。

  CASIO | ハンディターミナル / 企業向けタブレット
  https://casio.jp/ht/

▽業務用ハンディターミナル「IT-G400」(2017年6月発売)
 Android 6.0を搭載し、Android OS用アプリや米国のGoogleさん提供の各種
 サービスが利用できます。搭載のメインカメラは約800万画素。富士フイルムさん
 の「おみせプリント for Android」(こちら)もインストールでき、当店でご利用いた
 だけます。業務用お写真のプリント店頭当日仕上も、ぜひ当店へご用命ください。
180522_ht_top_itg400_banner.jpg
 (c)CASIO

  CASIO | IT-G400 | ハンディターミナル
  http://sys.casio.jp/IT-G400/

ビジュアルコミュニケーションツールの到達点の一つ、
「EXILIM ケータイ」シリーズも、ここで無視しては気の毒です。

▽「EXILIM ケータイ W53CA」(2007年8月2日発売)
 デジカメと同じ「EXILIM」のブランドで登場。「カメラが主役のケータイ」と謳われる
 ように、搭載カメラは当時のケータイとしては画期的な515万画素を実現しました。
 ディプレイを180度回せば自分撮りに、そのまま折りたためばデジカメになります。
 ビジュアルコミュニケーションツール「QV-10」の到達点の一つでもありましたが、
 同時期に米国のアップルさんが発売したスマホ「iPhone」の人気には及びません
 でした。スマホはビジュアルに止まらない、総合コミュニケーションツールですから。 
180521_CASIO W53CA-edit.JPG
 (c)CASIO

  CASIO | EXILIM ケータイ W53CA - カシオ携帯電話
  http://k-tai.casio.jp/products/w53ca/special/
  (↑ 今現在もなおアーカーブされているようです。)

  au | 製品・サービスのご利用ガイド
  EXILIMケータイ(エクシリムケータイ) W53CAの取扱説明書ダウンロード
  https://www.au.com/support/service/mobile/guide/manual/w53ca/

180513_IMG_2344.jpg
 (c)CASIO (2017年10月10日に公開)

  CASIO | デジタルカメラ | G'z EY | GZE-1
  https://casio.jp/dc/products/gze_1/

カシオさんのデジタルカメラ製品の公式WEBCMが「YouTube」で閲覧できます。
貴重なライブラリーとして、公開を継続していただけると良いのですが。

  CASIO Japan - YouTube
  https://www.youtube.com/user/CasioJapanOfficial

 関連リンク)
  『デジカメ Watch』 2017年10月12日付記事
  カシオ新ブランド“G'z EYE”発表会レポート

2018年5月13日後半に加筆)

すでにニュース番組などでも報道されている通りです。
薄利多売の傾向に陥っていたコンパクトデジカメの市場が飽和したところへ追打ち
をかけられるようにスマートフォンに需要が奪われたことから、カシオさんは撤退に
追い込まれたとの見方です。

カシオさんは1995年に世界初の液晶モニター付コンパクトデジタルカメラ「QV-10」
を、当時としては低価格の6万円台で発売しました。本機は民生用コンパクトデジカメ
の草分けとして、カメラの歴史上高く評価されています。今から約23年前のことです。

カシオさんのコンパクトデジカメは、当店「安瑠芭夢家 しゃしんのポップ」のお客さま
にもご愛用されている方は多いので、撤退はやはり残念です。コンパクトデジカメの
生産はすでにほとんどのメーカーさんが大幅縮小していますが、その中で草分け的
存在のカシオさんはよく健闘していたので、今回の撤退は大きく報じられたようです。

メーカーさんにとって製品の製造販売には製造費だけでなく流通経費もかかります。
レンズ交換式デジカメ市場に参入していないカシオさんは利益率の高い交換レンズ
を流通させる機会もなく、問屋さん、小売店さん、通販会社さんとの流通網の維持に
かかる経費が、相当負担になっていたのでしょう。ある程度売れていても赤字になる
のは無理もないです。カシオさんお得意の電卓や腕時計も薄利多売傾向で、スマホ
でも代用できますから、この先が少し心配です。

▽「2018年3月期決算説明会」資料より
180509casio_setumei18-5.JPG
 (c)CASIO

  CASIO | カシオについて | ニュースリリース 2018年5月9日付
  2018年3月期通期 決算発表
  「2018年3月期決算説明会」資料(PDF)
  https://www.casio.co.jp/media/jp_ja/ir/results/201805_620/setumei18_all.pdf
 *抜粋して引用

2018年3月期 取り組み

【デジタルカメラ】
 コンパクトデジタルカメラ市場からの撤退により赤字体質から脱却
 ・下期に独自ジャンル新製品を投入するもコンパクト市場縮小により挽回ならず
 ・在庫の洗い替え等による損失計上(営業利益のマイナス要因)
 ・事業構造改善費用として資産廃棄損、固定資産の減損等の特別損失を計上
 ・独自技術、ノウハウを活用した新しい事業領域創造へ

 関連リンク)
  テレビ朝日『テレ朝news』 2018年5月9日
  カシオがコンパクトデジタルカメラから撤退を発表
  http://news.tv-asahi.co.jp/news_economy/articles/000126877.html

 関連リンク)
  『デジカメ Watch』 2018年5月9日付記事
  カシオ、デジタルカメラ市場からの撤退を表明
  コンパクト市場縮小を受けて

 関連記事)
  当ブログ『安瑠芭夢家 しゃしんのポップ』 2018年5月10日付記事
  【再掲載】写真がきれいに撮れるデジタルカメラとは?

 関連記事)
  当ブログ『安瑠芭夢家 しゃしんのポップ』 2018年3月2付記事
  富士フイルム2018年大商談会改め、フォトイメージングフェア〔番外編〕
  “世界初” 衝撃の昭和のデジタルカメラからスマホ時代までの長い道のり

 関連記事)
  当ブログ『安瑠芭夢家 しゃしんのポップ』 2012年10月30日付記事
  これぞ“究極のデジカメ”!?
  「週刊 ダイヤモンド」の表紙に登場【注:「架空の商品」です…(^^;)】
posted by 安瑠芭夢家 しゃしんのポップ at 12:34| 業界の話題

【再掲載】写真がきれいに撮れるデジタルカメラとは?

*以降の記事は約6年前の、2012年8月20付記事の再掲載です。

  写真がきれいに撮れるデジタルカメラとは?

写真がきれいに撮れるデジタルカメラとは?

大事な条件が1つあります。
それは、開発元や製造元、販売店などが
売った後も利益を得られるタイプの製品であること。
典型的なものが、次の2つのタイプです。

 1.レンズ交換式のタイプ
 2.スマートフォン

これらが利益を生み出す仕組みは実にシンプルです。
レンズ交換式の場合、お客さまが交換レンズを買い増しされるたびに
メーカーの利益になります。
カメラ本体は手がけず、交換レンズだけを製造、販売するメーカーも
あるほどです。
スマートフォンは言うまでもなく、アプリやコンテンツ等のダウンロード
販売料やクラウドサービス料などがスマホ用OS開発元の利益になり
ます。また、スマホ利用者への効果に期待したWEBCMの広告収入
から利益を得るOS開発のビジネスモデルもあります(googleさん)。

毎日、様々なタイプのカメラで撮影されたお客さまのお写真をプリント
させていただいていますが、やはりこの2つのタイプのカメラは写りが
リアルできれいです。

画像を捉えるレンズやセンサーの技術的水準は、コンパクトデジカメも
決して劣るものではありません。差が出るのは電子頭脳。ここが要です。
カメラに組み込むコンピューターやプログラムの開発は、とてもお金が
かかるものです。絶えず改良を続けようにもコンパクトデジカメのように
作って売るだけでは、誰もがそれを手に入れてしまうと市場が飽和して
売価が下がり、次第に開発費を回収しにくくなってきます。

スマートフォンで十分きれいな写真が撮れるようになった今、せっかく
それとは別にデジタルカメラを持つのならレンズ交換式が良いと考える
お客さまが増えてきているようです。
私も、そうした方がコンパクトデジカメだけを持ち歩くよりずっと沢山の
シャッターチャンスに出会えるような気がします。

かつて、レンズ交換式のカメラはどちらかというと写真を専門的に撮る
人たちが使うカメラでした。
魚眼レンズから超望遠レンズまで自由に選んで、表現力に富んだ写真の
世界をもっと多くのお客さまに楽しんでいただけたらと思います。

2018年5月10日追記)

スマホはそれ自体が元々携帯用のタブレット型パーソナルコンピューター
と呼べるものです。各種カメラアプリを後からインストールすることにより、
さらに変化に富んだ多彩な撮影がお楽しみいただけるようになります。

2018年5月21日追記)

商品を売るだけでなく、顧客から継続的に収益を上げるビジネスモデルの
ことを「リカーリング・ビジネス」と呼ぶそうです。

 関連記事)
  当ブログ『安瑠芭夢家 しゃしんのポップ』 2018年5月10付記事
  民生用コンパクトデジカメの草分け、カシオさんが
  「コンパクトデジタルカメラ市場からの撤退により赤字体質から脱却」
  する取り組みを公表
  http://poppop.sblo.jp/article/183194510.html

 関連記事)
  当ブログ『安瑠芭夢家 しゃしんのポップ』 2018年3月2付記事
  富士フイルム2018年大商談会改め、フォトイメージングフェア〔番外編〕
  “世界初” 衝撃の昭和のデジタルカメラからスマホ時代までの長い道のり

 関連記事)
  当ブログ『安瑠芭夢家 しゃしんのポップ』 2012年10月30日付記事
  これぞ“究極のデジカメ”!?
  「週刊 ダイヤモンド」の表紙に登場【注:「架空の商品」です…(^^;)】

 関連リンク)
  『デジカメ Watch』 2012年1月12日付記事
  【CES/PMA】富士フイルム、「FUJIFILM X-Pro1」の説明会を開催
*抜粋して引用

 初めに電子映像事業部次長の松本雅岳氏がXシリーズの成り立ちと現状について紹介した。

「レンズ交換式デジタルカメラを出そうと考えていたのは約3年前。しかし、ハイアマチュア向けを含むレンズ交換式の世界で実績のない富士フイルムが突然出しても、世の中の人に振り向いてもらえないのではないかという危惧があった。そこでFUJIFILM X100を企画、その後FUJIFILM X10、FUJIFILM X-S1を発売した」

「スマートフォンの品質が良くなってきた。低価格なデジタルカメラとの差が縮まり、そうしたカメラが売れてなくなっている。特に米国では顕著。低価格帯のカメラを主に扱うメーカーは、売上を4割ほど落とすのではないか」

「3年前にも携帯電話の画質向上を危惧していた。安いカメラが淘汰される時代、残るのは中高級カメラ。今後、そういうカメラを作れるメーカーしか生き残れないのではと考えていた」

posted by 安瑠芭夢家 しゃしんのポップ at 03:59| フォトライフ

2018年05月06日

スマホ時代の写真店 企業が考えること、お店が考えること〔中編〕 写真店の「失われた20年」を取りもどすこれから先20年の道のり

*この記事は、2018年4月28日付記事の続きです。

  余談・・・〔前編〕より再掲載

今から50年以上前の街のカメラ屋さんは家族経営がほとんどで、お写真をお撮りに
なるお客さまを増やそうと懸命に、当時ぜいたく品と呼ばれていたカメラ(おじいちゃま
やお父さま、お兄さまの宝物、男の子の憧れ)の販売に努めてこられました。カメラの
自動化、小型軽量化、低価格化はカメラのユーザー層を拡げ、カメラ屋さんの何軒か
はチェーン店化してデジタルカメラやカメラ付ケータイの普及にも貢献し、スマホ時代
の基礎が築かれました。そして今、スマホ保有率は10〜40代では人口の90%前後
にまで達しようとしています(家族経営の街のカメラ屋さんは激減してしまいましたが)。
50〜60代のスマホ保有率も、10年しないうちに80%を大きく超えるかもしれません。

▽総務省調べ「スマートフォン個人保有率の推移」 -世代別-
 2011年及び2012年の数値は、同調査のインターネット利用率及びインター
 ネット利用機器利用率から推計(総務省)。
180426_n1101020.jpg
(出典)総務省 通信利用動向調査   (c)総務省

  2000〜2020年は
  
真店の「失われた20年」?・・・〔前編〕より再掲載

私は東京の郊外で生まれ育ちましたが、1970年代は駅や幹線道路から少し離れた
住宅街にも自然にお店が集まったような通りがあって、写真店(カメラ屋さん)も大抵
軒を連ねていたものです。お店の商圏は半径1Km未満、徒歩10分以内で、同業の
お店がその中に数軒あっても共存できたのは、写真がぜいたく品で利益率も高かっ
たからでしょう。カラー写真プリント1枚の価格は、Lサイズよりやや小さいEサイズが
当時の値段で50〜60円はしました(消費税法施行は1989年から)。

 ご参考)
  富士フイルムのあゆみ カラーラボ市場の変化への対応

1980年代に入ると店頭でカラー写真フィルムの現像プリントサービスが提供できる
設備(ミニラボシステム)をメーカー各社が発売。2000年頃まで多くの写真店に導入
され全盛を極めました。その後フィルム現像とデジカメプリントとの両立の時代に入る
のですが、写真店で新規にサービスを始めるにはプリンター本体や店頭プリント受付
機のほか、カラーフィルム現像機、専用フィルムスキャナーなども別に導入する必要
がありましたから、家族経営のお店の場合、家族会議では相当意見が割れたのでは
ないかと想像してしまいます。新開発の設備でしたから当初は大変高価で、システム
一式、総額で旧来のおよそ3倍に及ぶ1500万円はしたでしょう。先刻ご承知の通り、
2011年以降スマホ時代に入ると、ソフトウェアのバージョンアップでは対応できない
店頭プリント受付機は壊れていなくても買換えを迫られ、またしても家族会議で意見
が割れる状況を招きました(当店でも合計5台ある店頭プリント受付機のうち1台だけ、
機種が古くてスマホプリントには非対応です)。都市部の駅前通り商店街などで自宅
を店舗にされているお店さんでも、判断を誤ると経営が破綻する時代がもう20年近く、
ズルズルと続いています。人口密集地ほどまだ、フィルムカメラ愛好家のお客さまは
ある程度いらっしゃいますから、そのようなお客さまとの関係を大事にし、既存の設備
で営業されているお店さんは少なくありません。その体制を維持したままスマホ時代
へ脱皮することは、店内スペースに余裕がないと難しいのではないかと心配されます。
事実、フィルム現像とスマホからの写真プリントと、両方のお客さまを同時に意識した
お店さんのWEBサイトは、チェーン店さん以外ではあまり見かけません。フィルムや
中古フィルムカメラの余剰在庫を思い切って圧縮し、生じた資金と店内スペースとを
店頭プリント受付機の増設に振り分けるという冒険は、やれなくもなさそうな気もする
のですが、なかなかできないのかな、と思います。

当店「安瑠芭夢家 しゃしんのポップ」では、フィルム現像関連の設備は、需要が低下
した時点で現像薬品のコンディションの維持が絶望的になったため、早々に撤去する
判断をしました。そのスペースが空いた分、富士フイルムさんから次世代店頭プリント
受付機 「WPS(ワンダープリントステーション)」が発売されたのを機に、その性能や
価格が安定するのを待って、2016年1月初旬から既存の設備へ増設するかたちで
導入開始しました。これが、例えばご両親が保守的で現場を譲ろうとしないお店さん
の場合後継者のご夫婦やごきょうだいの方は猛反対されてしまったりとか、あるいは
奥さまに反対されたりご主人に反対されたり、大変なご苦労をされている場合もある
かもしれないですね。当店は個人経営なのでそのような悩みとはおおよそ無縁では
ありますけど(それはそれで寂しいですが)。

店頭ミニラボがデジカメプリントへの対応を始めた2000年前後から、写真フィルム
の需要減少と、ようやく開拓したデジカメプリントのお客さまからまったく新しいスマホ
のお客さまへのユーザー層の交代劇に大小様々な写真店が翻弄され疲弊した20年。
1980年代初めのミニラボ黎明期から約20年間をカラー写真フィルムの「バブル期」、
写真店の「ゴールドラッシュ」と呼ぶなら、それに続く20年間を後からふり返ったとき、
写真店の「失われた20年」と呼ばれるのではないかと、私は勝手に想像しています。


ここからが〔後編〕です。

2018年5月7日追記)

▽富士フイルムさんのカラーネガフィルム現像機「FP232B」(詳しくはこちら)。
 今も販売継続中の現役製品です。当店でもある時期まで活躍してくれました。
180507_film_processor_index_mainvisual_01.jpg
 (c)富士フイルム

▽富士フイルムさんが1998年に発表し世界中の大小の写真店に導入された最初
 のデジカメプリント対応、店頭用デジタルミニラボ「フロンティア350」(詳しい資料
 はこちら PDF)。デジタルレーザー露光方式の銀塩プリンターです。2006年9月
 まで販売されました。左はフィルムスキャナー。一時代を築いたのは確かでしょう。
180507_frontier_350.jpg
 (c)富士フイルム

▽当店で毎日活躍している富士フイルムさんのデジタルレーザー露光銀塩プリンター、
 「フロンティア340E」(詳しくはこちら)。2003年春から稼動中。フィルムスキャナー
 は本体と一体型(現在は使用不可)。中は真っ暗。現像液は45℃。乾燥温度70℃。
 タフな働き者です。背後のシルエットは多分、上の「フロンティア350」。2002年から
 2007年3月まで販売されました。なお本体左下奥に「Windows2000」のパソコン
 を内蔵しています。当店の内臓パソコンは15年間故障知らず、フリーズ知らずです。
fuji_pht_03_01.jpg (c)富士フイルム

2018年5月7日追記)

  「PHOTONEXT」の前身
  20年前の「'98ラボシステムショー」を
  プロカメラマンの山田久美夫さんがレポートされていました

有名プロカメラマンでライターとしても人気が高い山田久美夫さんが、インプレスさん
運営のサイト『PC Watch』へ約20年前に寄稿されたレポートをご紹介したいと思い
ます。今拝読させていただくと、確かに20年前の状況を克明に伝えるレポートですが、
まるで現在から20年前を回想しているかのように、原文中でご指摘されているコメント
が今日の写真店業界の姿を的確に予言なさっていることに、たいへん驚かされます。
このページを20年間、削除せず公開し続けてるインプレスさんの運営方針にも感服
させられます。『デジカメ Watch』ではなく、当事は『PC Watch』の方で、このような
記事も扱われていたのですね。貴重なレポートを本当にどうもありがとうございます。
なお、蛇足になり誠に恐縮ですが、当ブログの2018年3月2日付記事も、あわせて
ご参照いただけますと幸いです。

レポートページへのリンクと要旨の抜粋を次に掲載させていただきます。引用が短い
と要旨が伝わりにくいことを懸念し、なるべく原文のまま引用させていただきました。
「ラボシステムショー」は現在、「PHOTONEXT」に統合され、毎年開催されています。
「PHOTONEXT2017」は当ブログ2017年7月10日付記事でもレポートしています。

  『PC Watch』 1998年6月22日付記事
  プロカメラマン山田久美夫の 「'98ラボシステムショー」フォトレポート
  最新デジタルカメラ やプリント機器が勢揃い
  https://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980622/labshow1.htm
*抜粋して引用

 〔前略〕

●各社出揃ったデジタルカメラ対応デジタルプリントシステム

 「ラボシステムショー」という名称からもわかるように、このイベントのメインはもちろん、現像所やミニラボ(店頭処理タイプのDP店)用の現像・プリント機器だ。
 この世界もデジタル化の波が急速な勢いで押し寄せているが、今年の「ラボシステムショー」最大の特徴は、大量処理を前提とした本格的なデジタルプリント用システムが各社から出揃ったところ。つまり、今年発表された新システムの多くは、「デジタルカメラからの大量プリント」への対応を前提とした展開がメインとなっている。
 昨年までもデジタルデータのプリント機器は出展されていたわけだが、それらはどちらかというと、少量のプリントなら対応できる程度のものがメインだった。
 しかし、今年のシステムは、一台のデジタル対応ラボマシンで、普通のフィルムからも、デジタルデータからもプリントが可能で、処理スピードも従来のフィルム専用タイプに近い大量処理ができるものへと進化している。このようなマシンが今年は、富士フイルム、コニカ、ノーリツ鋼機といった大手ラボ機器メーカーから発表され、各ブースで来場者の注目を浴びていた。ちなみに、ここでいう大量処理というのは、1時間当たり1,000枚単位のプリントを指しており、パーソナルプリンタのスピードとはケタが違う。
 もちろん、これらのマシンは、従来と同じくカラー印画紙にプリントするので、従来からのカラープリントと同じ品質を実現している。そのため、デジタルカメラからのプリントでも、データさえしっかりとしたものであれば、通常のフィルムからのプリントと見分けがつかないほど高品位なプリントが得られる。
 プリント方式には、インクジェットや昇華型、レーザープリンタなどいろいろあるが、保存性や再現性、作業効率、コストといった点を考えると、このカラー印画紙へのプリントという方式が一番現実的な選択といえる。
 さらに、このような本格的なプリントマシンを、従来からのミニラボマシンと同程度のスペースで実現している。この点が、今年発表された各本格派デジタルプリントマシンの最大の特徴だ。このようなマシンが街中のミニラボに導入されていけば、デジタルカメラからのプリントも、銀塩の1時間仕上げのようなスピードが実現できる時代になるだろう。

●富士フイルム、ミニラボ用レーザー露光式高画質プリンタ

 富士フイルムは、一昨年秋に発表された同社のデジタルプリントサービスの中核である大型のデジタルプリントマシン「フロンティア」と同じ技術を使った、ミニラボ対応マシン「フロンティア350」を発表。 サイズ的にもミニラボの店頭に楽に設置でき、一台でフィルムからはもちろん、デジタルデータからのプリントもカバーできる。しかも、価格はフロンティア(3,000万円前後)よりも低価格を実現しているという(現時点では価格は未定)。

 〔中略〕

●来るべきデジタル時代への布石

 今回のラボショーで出品された新システムは、すぐに発売されるというわけではなく、今年の年末あたりから市場に導入される機器だ。そのため、すぐにミニラボなどで、デジタルカメラからのプリントができる時代になるというわけではない。また、現実的にはまだまだデジタルカメラからのプリントサービスは一般的なものではない。さらに、残念ながら、デジタルカメラからのプリントだけでは現時点では採算がとれない。
 当然、各社とも、これらのデジタルプリントマシンを、デジタルカメラからのプリント専用に作っているわけではない。むしろ、当面はかなりの量を占めるカラーネガフィルからのプリントでの画質向上を狙った機能を付加することで、市場への普及を図っているのが現状だ。
 これらのラボ用マシンは、数百万から数千万円もするため、一度導入してしまうと、そう簡単に買い換えられるようなシロモノではない。それだけに、各社ともデジタルカメラが今後も普及し、そのプリント需要を見越した展開を図っているわけだ。もちろん、普通のカメラ店やミニラボに導入されれば、デジタルカメラからのプリントを、いちいち自分でしなくてもラボに頼めばいい時代になる。また、そうなればパソコンを使っていない人でも安心してデジタルカメラを、コンパクトカメラと同じ感覚で使えるようになる。その意味で、デジタルカメラからのプリント環境が整うことは、そのまま、デジタルカメラ普及のカギにもなる。
 ただし、そのときに問題になるのは、これらを扱うカメラ店やミニラボ店などが、意外なほど、デジタルに対しての知識がないことだ。写真という産業自体、十年一日のごとく、のんびりと進んできたのだから、ある意味では仕方のないことかもしれない。だが、今回のような業務系の写真関係イベントでの来場者の反応を見ていると、個人的には一抹の不安を感じざるを得ない。デジタルの時代に、写真業界はこれまでと同じ業態で、21世紀を無事迎えられるのだろうかと……。
「写真業界はこれまでと同じ業態で、21世紀を無事迎えられるのだろうかと……。」
ですよね、ですよね、21世紀に入ってもう18年目、ぜんぜん無事ではないです……。

笑えないです(-_-;

富士フイルムさんが、最初の店頭用デジタルミニラボ「フロンティア350」を発表した
1998年。その後次世代店頭プリント受付機「WPS(ワンダープリントステーション)」
が発売される2015年まで、17年も費やされています。もちろんWindowsパソコン
やモニターの改良を待たされたためで、決して富士フイルムさんがのんびりしていた
わけではないと思いますが。この間、2010年以降にスマホが本格的に普及し始め、
多くのお客さまがスマホでの経験を通じてタッチパネルの画面操作に慣れ親しまれ
てきたことは幸いでした。最初に店頭プリント受付機が導入された約20年前は店員
さんでさえ操作方法がなかなか理解できませんでしたから。時代も変わりましたね。
デジタルミニラボのプリンター本体は元々完成度も高かったのですが、店頭プリント
受付機はこれからもお客さまのご要望にお応えすべく常に進化し続けることでしょう。

 関連リンク)
  山田久美夫写真事務所公式サイト DigitalCamera.jp

山田久美さんの公式サイトには、私が初めてデジタルカメラを買った2000年頃から
今現在に至るまで毎日のようにアクセスするほどお世話になっています。とても勉強
になりますので、皆さまにもお薦めいたします。

  真店の「失われた20年」より
  さらに20年前を振り返って

今から約30年前、私が大学時代に店員のアルバイトをしていた某カメラ屋チェーン
のビジネスモデルはシンプルでした。そのお店の常連のお客さまは、例外なくカメラ
が好き。店頭にデモ機とパンフレットが手に取れるよう陳列され、奥には中古カメラ
の掘り出し物がズラリ。カメラ恋しさで特に用はなくても店内を覗いていってくださる
お仕事帰りのお客さまの、カメラ評論のお付き合いをさせていただくことが放課後の
私の日課のようでした。そしてほんのお義理でフィルムなどをお求めくださるのです。
職場の親睦行事やお身内のご婚礼等の際は流石に“大人買い”されて行きますが。
そのような場面でのカメラマンとしての腕前はプロ級のお客さま方ですが、フィルム
の現像、プリントのお会計時は領収証不要。つまり、代金は会費で賄われることより
ご自身でお支払いになることが多かったようです。それが紳士淑女の嗜み、社会的
成功や経済的なゆとりの証し(見栄? も少しはあったかのもしれません)でしたから、
学校の写真部などは別にして、カメラや写真は基本的に大人の趣味だと長い間みな
されてきたのでしょうね。そのような常連のお客さま方に、当時アルバイトをしていた
私の時給も支えられていたのです。たいへんありがたい、お客さま方との関係でした。
なお、その頃の現像、プリントは店頭仕上げではなく、すべてフィルムメーカー各社
の系列現像所から、撮影会や写真展、フォトコンテスト等各種イベントの案内を携え
たセールス担当さんが毎日集配に通ってくださっていました。店員さんは馴染みの
お客さまとの対面営業に専念できたので、今思えば誠に良い時代だったと思います。

アマチュアカメラ評論家の方々がフィルムやカメラ用電池のお客さま。このシンプル
なビジネスモデルは辛うじて、主に都市部の交通の要衝において、今なお健在です。

ほんの10年前まで、国内外の複数のカメラメーカーがフィルムカメラを生産してい
ましたし、今現在全世界的に見てフィルムカメラの生産はほぼ終了したとて言っても、
一部のプロ写真家用や社会主義国製の模造品くらいはどこかで生産しているだろう、
一時的に生産を休んでいるだけだろうと、依然信じようとしない方も(私の身内にさえ)
いらっしゃるくらいです(玩具的カメラやインスタントカメラは除く)。そうあっさり間単に、
一度築かれたビジネスモデルが崩壊することはありません。そのシンプルさゆえに。

現在確認できる範囲ではキヤノンさんの最高級機とニコンさんの最高級機及び入門
機が販売継続中の国内ブランドのフィルムカメラです。キヤノンさんは既に在庫僅少、
ニコンさんは在庫限りなのかどうかは非公開です。

 関連リンク) 2018年5月30日追記(本機の生産終了は2010年との報道です)
  キヤノン:2018年5月30日付ニュースリリース
  フィルム一眼レフカメラ「EOS-1v」販売終了と修理対応期間延長
  に関するお知らせ
  http://cweb.canon.jp/e-support/products/eos/180530eos1v-end.html

ドイツの高級ブランドの「M型ライカ」と呼ばれるフィルムカメラのシリーズは、非常に
高価ですが今も販売継続中です。フォトジャーナリストに愛されたカメラで定期点検
を怠らなければ長期の酷使に耐えます。ほとんど純機械式の工芸品のような精密
光学機械で操作はすべて手動が基本。高級腕時計同様に愛好家が多く、デジタル
カメラと兼用できる交換レンズの新製品は今も開発が続いていますから、資産価値
も高いと言えるでしょう。部品の多くは自社設計なので、再生産も可能と思われます。
1950年代の日本では複数の町工場で旧式「ライカ」の模造品が造られていました。

「ライカ」のような高級ブランドは手が届かなくても国産ブランドのフィルムカメラなら
程度の良い安価な中古品が市場に潤沢に溢れています。若い女性や学生さんなど
のお客さまの間でも人気が衰えず、静かなブームがまだこれからも続きそうですね。
ただし、職場の親睦行事やお身内のご婚礼等で役立つ実用的な趣味としてではなく、
あくまで知的でクリエイティブな趣味として。その辺りが30年前との大きな違いです。
例えば社員旅行に中古フィルムカメラを携行したとしても、草花の接写がご趣味なら、
それは望遠マクロレンズ(接写用望遠レンズ)付きのカメラだけの場合もあるでしょう。
スナップ写真のカメラ係を頼まれても、丁重にお断りせざるを得ないことを、幹事さん
に理解していただかないといけないことになりそうですね。スナップは当然スマホで。
(魚眼レンズ専門もよろしいかと思います。お買い得の掘り出し物を探してください。)

私が大学時代にアルバイトをしていた先述の某カメラ屋チェーンのキャッチフレーズ
は「あとあとまで面倒見のいい店」、社員さんへの教育方針は「お客さまに対してNO
と言うな」でした。「勉強し、差別化をし、闘争心を磨き、売り方の徹底的研究が必要」
と社長さんも主張してこられたカメラ屋チェーンさんはその後経営不振に陥り、同業
の「カメラのキタムラ」さんに統合され、その「カメラのキタムラ」さんも経営支援会社
の「リヴァンプ」さんにより経営再建中です(2017年9月30日10月17日付記事)。

「あとあとまで面倒見のいい店」、「お客さまにはNOと言わない」。スマホ時代だから
こそ今、そのようなお店がお客さまから求められているのだと私も考えさせられます。

広いカメラ売り場を持つ量販店さんは40年以上前からほかにもありましたが、私の
バイト先だった某カメラ屋チェーンさんの店舗は省スペースで、ご贔屓にしてくださる
お客さまは、カメラ売り場とフィルム売り場、プリント注文窓口のカウンターが同じで、
それらのすべてがバイトも含めた1人の店員さんに任せられるところを評価してくだ
さっていました。用件ごとに各フロアを昇り降りさせられるお店、デモ機やパンフレット
だけ目当てのいわゆる“冷やかし客”に冷たいお店は敬遠されていたのです。それが
デジタルカメラの時代になると、大好きなカメラ売り場とプリント注文窓口との間を繋
ぐ、フィルム売り場という一種の媒介役との縁を失い、長年の常連のお客さまはお店
に立ち寄る口実を無くしてしまわれたのでしょう。そのことを反面教師に、家族経営の
街のカメラ屋さんは、フィルムカメラの新しいファンの開拓にますます力を入れられた
のですが、その成功例は主に都市部の交通の要衝に出店されているお店さんに限ら
れるようです。

  真店の「失われた20年」を取りもどす
  これから先20年の道のり

▽【再掲載】
 総務省調べ「スマートフォン個人保有率の推移」 -世代別-
 2011年及び2012年の数値は、同調査のインターネット利用率及びインター
 ネット利用機器利用率から推計(総務省)。
180426_n1101020.jpg
(出典)総務省 通信利用動向調査   (c)総務省

総務省によると、2016年末の世代別スマホ個人保有率は全体で56.8%に及び、
20〜30代では90%以上の人がスマホを保有するまでに普及しているそうです。
ほぼ全員とみて良いでしょう(当ブログ2018年4月28日付記事より引用)。職場の
親睦行事やお身内のご婚礼等で、カメラ係さんは必ずしもいなければ困る存在では
なくなりました。一方でお写真やビデオ映像のデータはネット上でシェアできますが、
その管理責任者や管理方法のルールを前もって決めておく必要が生じるようになり
ました。スマホやパソコンを利用できない参加者のためにお写真をプリントして配布
する場合、その代金をどう負担するかも決めておかなければなりません。30年前の
ようにカメラの持ち主が気前よく負担してくれたり、現像済みのフィルムの管理者が
自然に決まるということもないわけです。見方を変えれば、写真店側からはセールス
すべきお客さまがどなたなのかが見えにくくなってきている、ということにもなります
反面、カメラ係さんをお客さまとして写真店同士が取り合うこともなくなるのでしょう。
ネット上でシェアしているお写真のデータをスマホにダウンロードし、それを写真店で
プリント注文するかどうかは参加者の方々が各自でお決めになることになりそうです。
今のモバイルデータ通信では大量のお写真データを送受信するには一定の制約が
ありますので、近い将来商用利用が始まる大容量移動通信の5Gに対応したスマホ
の普及に期待が高まります。

先述の総務省の調査では、2016年末のスマホ個人保有率は40代では79.9%、
50代では66.0%、60代では33.4%、70代では13.1%です。20代の94.2%や
30代の90.4%と比べると60代以上の世代は積極的にスマホを活用している印象
は薄いように感じられます。しかし40〜50代では保有率が70%前後ありますから、
単純に予想してこれより10年後(2026年末)の60代は多分80%を超えるのでは
ないでしょうか。2030年以降は65才以上の高齢者の方こそ(・・・私?)、スマホを
積極的に活用する世代になっても不思議ではないように思えます。その頃にはより
進歩したスマホに代わる通信端末が主流になるのでしょうか(使いこなせるかな?)。

誰の手元にもスマホがある今、毎日のあらゆる出来事がかけがえのない記念撮影
の対象になりました。当店「安瑠芭夢家 しゃしんのポップ」でもスマホのお客さまの
ご注文で特に多いプリントがお子さまやお孫さんの普段の生活のスナップ写真です。
あるいはお散歩やちょっとしたお出かけなど。以前は荷物になるから、充電が面倒
だからと、デジカメなど家に置いてきてしまうような催しでも、スマホは大活躍します。
もちろん、お祝い事やご旅行などのお写真も多いですが、それらを上回る成長です。
フィルムカメラや「写ルンです」が全盛だった頃はご旅行等での記念写真を早く現像
に出したいとき、フィルムの残ったコマで消極的に撮りきっていたようなシーンです。
フィルムメーカーさんにとってそれは一種のボーナスでしたが、わざわざフィルムを
買ってまで撮られることはなかったお写真が、スマホではとても積極的に撮られて
いるのです。本当に幸せな時代になったと思います。社会が求めた結果でしょうね。
多分、ケータイキャリアショップや家電量販店、スマホ未対応の古くからのカメラ屋
さんなどの店員さんは、スマホユーザーの方の撮影傾向については想像できない
のではないかな? と思います。Googleさんのクラウドサービス「Google フォト」
のコンピューターなら世界一詳しいかもしれないですが、人がその内容をのぞいて
見ることはできません(当店はお客さまのプライバシー権を十分尊重いたします)。

今50代前半の方はあと数年、40代の方は十数年経たないうちに初孫のお誕生に
恵まれる方もいらっしゃることでしょう。お仕事も現役のうちはご自身のスマホで写さ
れたり、子供さん夫婦とスマホを介してシェアされているお孫さんの成長記録写真の
プリント代は、おじいちゃま、おばあちゃまがご負担できるかもしれません。ところが
ほかの子供さんもご結婚され、お孫さんの人数が増えるにつれプリント代のご負担
も、次第に辛くなってしまうかもしれません。でも、お孫さんたち全員に良く目が行き
届くのはやっぱりおじいちゃま、おばあちゃまだと思います。ご親戚の皆さまが揃う
フォトアルバムは、おじいちゃま、おばあちゃまがいらっしゃるからこそ綴って行ける
ものではないでしょうか。子供さん夫婦は、子育てやお家のことで手いっぱいになる
と思います。今はご家族それぞれがスマホで繋がることができる時代です。お写真
のプリント代やアルバムづくりのことで特定の誰かが無理しなくて済むよう、ご家族、
ご親戚の皆さまでその都度話しあえるようにできるといいですね。

これから新しくおじいちゃま、おばあちゃまになられるお客さまは、スマホもデジカメ
もパソコンもインターネットも、元もと若い頃から使い慣れていらっしゃると思います。
だからこそ、お孫さんたちのために年齢を忘れて張りきり過ぎて、アルバムづくりで
経済的にも肉体的にも、ご無理をなされないようにしていただきたいと思うのです。
私たち写真店業界がどのようなサポートをさせていただけるか、これから先20年、
真摯に向き合っていかなければいけない、最重要課題ではないかと考えています。
私見ですが、人口密集地でも独身の方や核家族の方々がお住まいの賃貸住宅が
多い大都市近郊より、ほどほど田舎で農地や漁港等もあって、お写真を撮りやすい
明るい縁側や広いお庭のあるようなご親戚皆さまが集まれる二世帯住宅の割合が
多く、大切に手入れされている先祖代々のお墓も多い土地の方が、写真店の需要
もこの先安定するように感じています。都市部のターミナル駅周辺や幹線道路沿い
など交通の要衝への出店は、大手写真店チェーンさんにお任せしたいと思います。

余談ですが、これからの時代、都市部でも地方でも空き家や空き店舗が増えると
言われています。でも、問題はその量ではなく、質だと思います。特に女性の方は
シビアに評価されますから、これからご結婚をお考えの男性諸氏は覚悟しましょう。

 〜 〔後編〕へ続く 〜
posted by 安瑠芭夢家 しゃしんのポップ at 19:41| 業界の話題

2018年04月28日

スマホ時代の写真店 企業が考えること、お店が考えること〔前編〕 2000〜2020年は写真店の「失われた20年」?

本日、2018年4月28日(土)は朝から爽やかな快晴でした。
GW(ゴールデンウィーク)はじめの3連休は絶好の行楽日和になりそうですね(^^)

  スマホ時代の幕開け
  2007年6月29日以降のおさらい

2007年6月29日にアメリカのアップルさんから初代「iPhone」が米国内で発売され
たのをはじめに、日本でも翌2008年7月11日に「iPhone 3G」が発売され、スマホ
時代の幕が開けました。日本で本格的にスマホが普及し始めるのは2010年以降の
ことで、2012年頃を境に従来のケータイ(フィーチャー・フォン、ガラケー)よりスマホ
の購入者の方が多数派になったと言われています。私がついに憧れの「iPhone 5」
を購入したのが、まさに2012年の秋の暮のことです。それから5、6年が経ちました。

▽2007年6月29日、アメリカ国内で発売が開始された初代「iPhone」の背面カメラ
 (メインのカメラ)は約200万画素でした。日本で2011年10月14日に発売された
 「iPhone 4S」で、背面カメラはA4判プリントに十分な約800万画素に達しました。
 その後も各社製スマホの背面カメラの画素数は1000万を超え増え続けています。
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 (c)Apple Japan

当店「安瑠芭夢家 しゃしんのポップ」の定休日は毎週火曜日なのですが、予告なく
臨時営業する日もあります(・・・あ、本文の続きです)。

「定休日だと思ったけど、お店が開いているのが見えたので」

とプリントのご注文に立ち寄ってくださるお客さまは、ほとんどスマホをお持ちです。
デジカメやメモリーは必ずしも毎日持ち歩かなくても、スマホはいつでも手元にあり
ますね。最新型のデジカメの多くはスマホと常時ワイヤレス転送できる機種が増え
ましたので、SNS、クラウドサービスなどインターネット上でシェアされているお写真
はもちろん、デジカメで撮影されたお写真もスマホからプリント注文されるお客さま
も増え、私も嬉しく思います。

これがお写真をフィルムで撮るしかなかった時代だと事情もまるで違っていました。
現像前のフィルムは必ずしも毎日持ち歩か・・・(以下略)。

▽富士フイルムさんの会社名の由来でもある同社製の写真フィルム。
 現在1本あたり24枚撮り、27枚撮り、36枚撮りなどが出荷中です。
 ご旅行中に毎日持ち歩くには、少しかさばり過ぎるかもしれないです。
 当店「安瑠芭夢家 しゃしんのポップ」ではおかげさまで完売になりま
 した。長年ご愛用くださいましたお客さまに心から感謝申し上げます。
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 (c)富士フイルム

▽レンズ付きフィルム、富士フイルム「写ルンです シンプルエース」。
 1986年の発売以来、30年超のロングセラーを誇るシリーズです。
 2018年春にはデザインをリニューアル! お出かけ先で購入すると
 もっとウキウキワクワクしてくるような、そんな気がしてきませんか?
 本当に残念なことなのですが、当店では入荷予定はございません。
 誠に申し訳ないのですが、どうかご了承ください。
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 (c)富士フイルム

 ご参考)
  フィルム | 富士フイルム
  http://fujifilm.jp/personal/filmandcamera/film/
  写ルンです シンプルエース | 富士フイルム
  http://fujifilm.jp/personal/filmandcamera/utsurundesu/standard/simpleace/index.html

 関連記事)
  当ブログ『安瑠芭夢家 しゃしんのポップ』 2016年1月30日付記事
  2015〜2016年、これからのスマホプリントを占う〔前編〕
  より抜粋、再編集↓
  ・富士フイルム製店頭プリント受付機の完全スマホ対応までのあゆみ
   2011年7月初旬 「iPhone」とのケーブル接続に対応
   2012年5月下旬 「Android」スマホとのケーブル接続に対応
   2013年7月中旬 「Android」スマホとのWi-Fi通信接続に対応
   2014年4月中旬 「iPhone」とのWi-Fi通信接続に対応
   2015年7月初旬 次世代店頭プリント受付機
            「WPS(ワンダープリントステーション)」を発売
       約2年前→ (当店では2016年1月初旬より導入開始しました)

  スマホ時代の写真店
  企業が考えること、お店が考えること


ここでお話しする企業とは、もちろん富士フイルムさんや、大手写真店チェーンさん
のことです。お店とは、主にローカルエリア限定の中堅・中小写真店チェーンさんや、
家族経営の記念写真スタジオ兼業店さん、当店同様個人経営のお店さんなどです。

企業は資本力がありますから、大手写真店チェーンさんの多くは都市部の駅周辺
や幹線道路沿いのショッピングモールなど、立地条件としてより集客に有利な物件
へ、集中的に店舗を展開しています。写真メーカーの富士フイルムさんにとっても、
主要な大口のお取引先になっています。同社の「フジカラーのお店検索」で見ても
店舗数は圧倒的に多数派で、今後もフォトビジネスをリードして行く先頭集団です。

 ご参考)
  店舗検索 / 写真店 | 富士フイルム
  http://fujifilm.jp/personal/print/shop/

総務省によると、2016年末の世代別スマホ個人保有率は全体で56.8%に及び、
20〜30代では90%以上の人がスマホを保有するまでに普及しているそうです。
ほぼ全員とみて良いでしょう。一方、60代では増加傾向にあるとはいえ33.4%に
止まり、2011年末の10〜30代とようやく同じ水準です。2011年7月よりも前は、
富士フイルムさんの店頭プリント受付機はスマホ未対応で、予めデータをお客さま
ご自身でUSBメモリー等へコピーしてお持ちいただいていた頃です。2016年末の
50代では66.0%ですから(私はスレスレでこの中です(^^;ゞ)、単純に予想して、
これより10年後(2026年末)の60代は多分80%を超えるのではないでしょうか。

▽総務省調べ「スマートフォン個人保有率の推移」 -世代別-
 2011年及び2012年の数値は、同調査のインターネット利用率及びインター
 ネット利用機器利用率から推計(総務省)。
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(出典)総務省 通信利用動向調査   (c)総務省

▽スマートフォン個人保有率・ソーシャルネットワークサービス(SNS)利用率・3.9G
 (LTE)の契約数の推移
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(出典)総務省「通信利用動向調査」「電気通信サービスの契約数及びシェアに関す
 る四半期データの公表」より作成   (c)総務省

▽総務省調べ「我が国の情報通信機器の保有状況の推移(世帯)」
 スマートフォンの特徴として、1人が1台持つ情報端末であることが挙げられ、
 世帯単位での保有よりも個人単位での保有に着目することが適切である場合
 も考えられるが、ここでは、他の情報通信機器との比較のため、世帯単位での
 保有率を掲載している(総務省)。
180426_n1101010.jpg
(出典)総務省 通信利用動向調査   (c)総務省

 上記各グラフ資料の引用元)
  総務省|平成29年版 情報通信白書|
  数字で見たスマホの爆発的普及(5年間の量的拡大)

ここ数年間の、スマホユーザーさんを対象にした富士フイルムさんのキャンペーン
は、主に10代の学生さんや独身の若い世代、20代以上の子育て世代のお客さま
のニーズにお応えするもので、総務省の動向調査結果とも一致した販売戦略です。
当店が毎年参加する富士フイルムさんの「フォトビジネスセミナー」の講義内容も、
上記の総務省の調査結果などを基にしています。

▽欧風のカフェを想わせる、東京の原宿(東京都渋谷区神宮前)にある
 富士フイルムさん直営の写真店「WONDER PHOTO SHOP」の店内。
 2014年2月オープン当事の当ブログ関連記事は、こちらをご覧ください。
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 (c)富士フイルム

 関連リンク)
  東京・原宿の富士フイルム直営写真店
  「FUJIFILM WONDER PHOTO SHOP(ワンダーフォトショップ)」
  http://wonderphotoshop.jp/

 関連記事)
  当ブログ『安瑠芭夢家 しゃしんのポップ』 2016年2月16日付記事
  富士フイルム2018年大商談会改め、
  フォトイメージングフェア〔セミナーのおさらい編〕
  「WONDER PHOTO SHOPで見えてきたフォトピジネスの可能性」を聴講して
  〜これから見えてきそうな可能性〜
  より抜粋、再編集↓
  ☆フォトビジネスセミナー:
   「WONDER PHOTO SHOPで見えてきたフォトピジネスの可能性」
   誰もがスマホで撮影する時代。
   写真はますます身近なものになり、
   ユーザーの写真の楽しみ方も大きく変化してきています。
   ユーザーの最新の動向や
   原宿にある富士フイルムの直営店WONDER PHOTO SHOPでの
   事例を紹介しながら、
   スマホ時代ならではのフォトピジネスの
   新たな可能性についてお話しいたします。
   (2018年のセミナーの案内文より)

 関連記事)
  当ブログ『安瑠芭夢家 しゃしんのポップ』 カテゴリ
  季節商品・キャンペーン商品・今話題の商品

  スマホ時代の写真店 企業が考えること

フォトビジネスは特にそうなのですが、どの企業も一度ご利用になられたお客さまに
できるだけ長くお付き合いしていただきたいのでリピーターの獲得に懸命になります。
もともと個人の記念写真はお誕生からの成長記録がほとんどなので、20〜30代の
子育て世代のお客さまは最も重要なセールス対象と考えられてきました。さらに10
代の学生さんの間で急速にスマホが普及すると、企業はより若い世代のお客さまを
その後継者、かつ将来の子育て世代のお客さまとして受け止めるようになりました。
10〜20代の若い女性のお客さまに喜んでいただけるプリントサービスやアルバム、
フォトフレームなどの商品を充実させる傾向は全国的にこれからますます強まって
行くと考えられます。総合写真メーカーの富士フイルムさんはその点を良く研究して
くださっているので、とても頼もしい存在です。

▽富士フイルムさんから提案の、素敵なプリントサービスの例(ほんの一部です)。
 当店店頭のプリント受付機「WPS(ワンダープリントステーション)」で、スマホから
 簡単にご注文になれます(「Year Album」、「フォトブック」は日数がかかります)。

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 (c)富士フイルム

若い世代のお客さまは行動範囲も広く、進学、就職、転勤、ご結婚、不動産購入など
でその都度お住まいが変わることもあるかと思います。全国に店舗展開する写真店
チェーンさんのサービスは安心して利用でき、そこが大企業の強みと言えるでしょう。
今後も大手写真店チェーンさんは出店、閉店をくり返しながら交通至便でより集客に
有利な物件に店舗を集約し、そこを拠点にして商圏の維持を図って行くことでしょう。

  スマホ時代の写真店 お店が考えること

富士フイルムさんが近年、セールスに力を入れているプリントサービスに、スマホの
写真を店頭注文で写真集に製本できる「フォトブックハードカバー/イヤーアルバム」
があります。今年のお正月のTVCMも話題で、当店「安瑠芭夢家 しゃしんのポップ」
でもおかげさまで注目度が高い商品の一つになりました(2018年1月9日付記事)。

▽「お正月を写そう2018♪ TVCM『人気者とお正月・イヤーアルバム』篇」より。
 2018年も綾小路さゆりさん役で樹木希林さんが出演してくださいました。ゲストに
 竹内涼真さん、パンダ?のシャンシャン(香香、本物は2017年6月12日上野動物
 園生れ)、お母さんパンダ?のシンシン(真真)もご招待。「フジカラーのお店」店長
 役の広瀬すずさんが、仕上がった「イヤーアルバム」を真真お母さんに手渡します。
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 (c)富士フイルム

今年のはじめ、小さなお子さまが元気に遊ぶ姿を何冊かの素敵な「イヤーアルバム」
にまとめられたご婦人のお客さまは、

「これで安心です。この子も自分が写っている写真をいつでも好きなときに見れます」

と喜んでくださいました。その子はお客さまの一緒に住んでいらっしゃるお孫さんで、
その子のご両親ともスマホにたくさんお写真を撮りためていて、ようやくおばあちゃま
のスマホに転送して、当店へご注文にお越しいただけたというお話しでした。

60代以上のお客さまで、最近ご家族にスマホを勧められ初めてご自身でお写真を
撮られるようになられたお客さまが、当店でも次第に増えてきました。スマホはネット
端末ですから遠くにお住まいのお孫さんのお写真も、その子のご両親との間で常に
シェアすることができます。忙しいご両親に代わって、おじいちゃま、おばあちゃまが
写真店でプリントをご注文になり、送り届けてあげるということもできます。

▽「いい写真を自動セレクトして素敵な1冊に」
 当店「しゃしんのポップ」店頭にて「イヤーアルバム」の栞(しおり)を配布中です。
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 (c)富士フイルム

発売当初の「フォトブックハードカバー/イヤーアルバム」は、富士フイルムさんから
は、お子さまのご両親からお孫さんのお写真を心待ちにしている故郷のおじいちゃま、
おばあちゃまへのプレゼントにお勧めの商材として提案されました。それが当店では、
逆方向にプレゼントされるようになりつつあります。今現在50代のお客さまのスマホ
保有率は70%前後だと思われますから、60代になられる頃はもっと増えそうです。
スマホも高速、大容量移動通信の5Gに対応し、SNSやクラウドサービスも活用しや
すくなっているはずです。多くのお客さまにはもう、店頭プリント受付機をセルフ操作
することへの抵抗感はなくなっていることでしょう。お孫さんが遊びに来たときご一緒
にご来店いただければ、お写真選びともあわせきっと楽しい思い出になるに違いあり
ません。いとこ同士集まって遊んだりお出かけしたりして過ごすお孫さんたちの姿も、
スマホで記録してアルバムにまとめて残してあげたい。そうした想いを形にするのは、
おじいちゃま、おばあちゃまならではの特別な役割りになって行きそうですね。

 関連記事)
  当ブログ『安瑠芭夢家 しゃしんのポップ』 2018年1月11日付記事
  2018〜2020年、これからのスマホプリントを占う。
  なんて言ってる場合じゃないですよ〜!
  で、5G(ファイブジー)とは?

▽当店が導入を進めている富士フイルムさんの次世代店頭プリント受付機、
 「WPS(ワンダープリントステーション)」の「画像の読み込み元」の選択画面です。
 「フォトブックハードカバー/イヤーアルバム」もこの受付機でご注文いただけます。
 同社のアプリ「おみせプリント(わいぷり)」に対応し「Facebook」「Instagram」
 へお客さまがスマホから保存されたお写真も直接オンラインで読み込み、快適に
 受付操作していただけます。 ピンチやスワイプなどスマホ感覚の快適操作と23
 インチのワイドディスプレイが自慢(2017年1月6日付記事も併せてご覧ください)。
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 (c)安瑠芭夢家 しゃしんのポップ

▽「WPS(ワンダープリントステーション)」でご注文できる素敵なプリントサービス例
 【再掲載】
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 (c)富士フイルム
  *8 富士フイルム独自の画像解析技術を活用したソフトウエア
  「イメージオーガナイザー」が、読み込んだ画像の中から複数枚の上手く撮れて
  いる画像を自動的に選んで1枚のプリントにレイアウトするサービス。

10代の学生さんや独身の若い世代、20〜30代の子育て世代のお客さまにより多く
ご来店いただくには、都市部の駅周辺や幹線道路沿いが集客に有利です。一方60
代以上のお客さまは、お住まいの近くでのお買い物を好まれると思います。その世代
のお客さまがリピーターさんになっていただけることは、これからの写真店にとっては
そのお子さま、お孫さんも含め、ご親戚ご一同さまにリピーターさんになっていただけ
ることと同義だと考えます。そして健康で長生きしていただけるなら10年、20年、30
年とお付き合いしていただけると思います。お住まいが持ち家で農地や山林、漁業権
もお持ちならなおのことです。現に当店のお客さまには、90歳を超えるご婦人の方も
いらっしゃいます。いつもお身内の方に付き添われてご来店くださるのですが、店頭
受付機はご自身で操作し、おしゃべりをしながら楽しそうにお写真を選んでくださるの
です。かつての写真店(カメラ屋さん?)にはなかった時間が、店内をゆっくり豊かに
流れるかのようです。

  余談

今から50年以上前の街のカメラ屋さんは家族経営がほとんどで、お写真をお撮りに
なるお客さまを増やそうと懸命に、当時ぜいたく品と呼ばれていたカメラ(おじいちゃま
やお父さま、お兄さまの宝物、男の子の憧れ)の販売に努めてこられました。カメラの
自動化、小型軽量化、低価格化はカメラのユーザー層を拡げ、カメラ屋さんの何軒か
はチェーン店化してデジタルカメラやカメラ付ケータイの普及にも貢献し、スマホ時代
の基礎が築かれました。そして今、スマホ保有率は10〜40代では人口の90%前後
にまで達しようとしています(家族経営の街のカメラ屋さんは激減してしまいましたが)。
50〜60代のスマホ保有率も、10年しないうちに80%を大きく超えるかもしれません。

とげぬき地蔵で有名な高岩寺がある巣鴨地蔵通り商店街(東京都豊島区巣鴨)周辺
は「おばあちゃんの原宿」としても知られ、多くの参拝客、買い物客で賑わっています。
「フジカラーのお店検索」で見ると、巣鴨周辺に該当する写真店は見つかりませんが、
富士フイルムさんとは別のメーカーさんのプリントサービスシステムを導入している
某大手系列の写真店チェーンさんの店舗が、フィルム全盛の時代からあるようです。

 ご参考)
  店舗検索 / 写真店 | 富士フイルム
  http://fujifilm.jp/personal/print/shop/

東京の原宿にある富士フイルムさん直営の写真店「WONDER PHOTO SHOP」を、
この記事の中ほどで少しご紹介しました。若い世代の間でも、常に流行のファッション
の発信地であり続けている原宿には多くのアンテナショップがあり、富士フイルムさん
の直営店もその中の一つと言える存在です。

機会があればぜひ、2号店を「おばあちゃんの原宿」巣鴨地蔵通り商店街に出店して
いただけたら、これからの写真店のお客さまの貴重な情報が得られそうな気もするの
ですが、いかがでしょうか(私個人の妄想です。あまり本気にしないでください(^^ゞ)。

▽【再掲載】
 欧風のカフェを想わせる、東京の原宿(東京都渋谷区神宮前)にある
 富士フイルムさん直営の写真店「WONDER PHOTO SHOP」の店内。
 2014年2月オープン当事の当ブログ関連記事は、こちらをご覧ください。
ffnr0849_02.jpg
 (c)富士フイルム

 ご参考)
  東京・原宿の富士フイルム直営写真店
  「FUJIFILM WONDER PHOTO SHOP(ワンダーフォトショップ)」
  http://wonderphotoshop.jp/

  2000〜2020年は
  
真店の「失われた20年」?

私は東京の郊外で生まれ育ちましたが、1970年代は駅や幹線道路から少し離れた
住宅街にも自然にお店が集まったような通りがあって、写真店(カメラ屋さん)も大抵
軒を連ねていたものです。お店の商圏は半径1Km未満、徒歩10分以内で、同業の
お店がその中に数軒あっても共存できたのは、写真がぜいたく品で利益率も高かっ
たからでしょう。カラー写真プリント1枚の価格は、Lサイズよりやや小さいEサイズが
当時の値段で50〜60円はしました(消費税法施行は1989年から)。

 ご参考)
  富士フイルムのあゆみ カラーラボ市場の変化への対応

 ご参考)
  『PC Watch』 1998年6月22日付記事
  プロカメラマン山田久美夫の 「'98ラボシステムショー」フォトレポート
  最新デジタルカメラ やプリント機器が勢揃い
  https://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980622/labshow1.htm

1980年代に入ると店頭でカラー写真フィルムの現像プリントサービスが提供できる
設備(ミニラボシステム)をメーカー各社が発売。2000年頃まで多くの写真店に導入
され全盛を極めました。その後フィルム現像とデジカメプリントとの両立の時代に入る
のですが、写真店で新規にサービスを始めるにはプリンター本体や店頭プリント受付
機のほか、カラーフィルム現像機、専用フィルムスキャナーなども別に導入する必要
がありましたから、家族経営のお店の場合、家族会議では相当意見が割れたのでは
ないかと想像してしまいます。新開発の設備でしたから当初は大変高価で、システム
一式、総額で旧来のおよそ3倍に及ぶ1500万円はしたでしょう。先刻ご承知の通り、
2011年以降スマホ時代に入ると、ソフトウェアのバージョンアップでは対応できない
店頭プリント受付機は壊れていなくても買換えを迫られ、またしても家族会議で意見
が割れる状況を招きました(当店でも合計5台ある店頭プリント受付機のうち1台だけ、
機種が古くてスマホプリントには非対応です)。都市部の駅前通り商店街などで自宅
を店舗にされているお店さんでも、判断を誤ると経営が破綻する時代がもう20年近く、
ズルズルと続いています。人口密集地ほどまだ、フィルムカメラ愛好家のお客さまは
ある程度いらっしゃいますから、そのようなお客さまとの関係を大事にし、既存の設備
で営業されているお店さんは少なくありません。その体制を維持したままスマホ時代
へ脱皮することは、店内スペースに余裕がないと難しいのではないかと心配されます。
事実、フィルム現像とスマホからの写真プリントと、両方のお客さまを同時に意識した
お店さんのWEBサイトは、チェーン店さん以外ではあまり見かけません。フィルムや
中古フィルムカメラの余剰在庫を思い切って圧縮し、生じた資金と店内スペースとを
店頭プリント受付機の増設に振り分けるという冒険は、やれなくもなさそうな気もする
のですが、なかなかできないのかな、と思います。

当店「安瑠芭夢家 しゃしんのポップ」では、フィルム現像関連の設備は、需要が低下
した時点で現像薬品のコンディションの維持が絶望的になったため、早々に撤去する
判断をしました。そのスペースが空いた分、富士フイルムさんから次世代店頭プリント
受付機 「WPS(ワンダープリントステーション)」が発売されたのを機に、その性能や
価格が安定するのを待って、2016年1月初旬から既存の設備へ増設するかたちで
導入開始しました。これが、例えばご両親が保守的で現場を譲ろうとしないお店さん
の場合後継者のご夫婦やごきょうだいの方は猛反対されてしまったりとか、あるいは
奥さまに反対されたりご主人に反対されたり、大変なご苦労をされている場合もある
かもしれないですね。当店は個人経営なのでそのような悩みとはおおよそ無縁では
ありますけど(それはそれで寂しいですが)。

店頭ミニラボがデジカメプリントへの対応を始めた2000年前後から、写真フィルム
の需要減少と、ようやく開拓したデジカメプリントのお客さまからまったく新しいスマホ
のお客さまへのユーザー層の交代劇に大小様々な写真店が翻弄され疲弊した20年。
1980年代初めのミニラボ黎明期から約20年間をカラー写真フィルムの「バブル期」、
写真店の「ゴールドラッシュ」と呼ぶなら、それに続く20年間を後からふり返ったとき、
写真店の「失われた20年」と呼ばれるのではないかと、私は勝手に想像しています。

 〜 〔中編〕へ続く 〜
posted by 安瑠芭夢家 しゃしんのポップ at 16:51| 業界の話題

2018年04月25日

「光画部」の思い出 〜暗室よ永遠に〜 黒白フィルムおよび黒白印画紙販売終了のご案内が富士フイルムさんからありました

2018年5月5日追記)

2010年1月に販売終了した黒白(白黒)フィルム製品の、
日本での再販売開始のお知らせです。

  コダック アラリス ジャパン株式会社
  プレスリリース・お知らせ | 2018年4月27日
  KODAK PROFESSIONAL T-MAX P3200 販売開始のお知らせ

KODAK PROFESSIONAL T-MAX P3200 は
感度設定を変えられるパンクロ白黒フィルムです。
通常感度は800ですが、
3200またはそれ以上の感度への増感が可能な設計となっています。
近年のフィルム撮影需要の分析に於いて、
白黒フィルムの売れ行きが伸びている市場の傾向から判断して、
日本での再販売を開始いたします。
(ニュースリリースより要旨を抜粋)

2018年5月5日追記)

よくある話し、なのかもしれません。

▽No comment.
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 (c)富士フイルム



  黒白フィルムおよび黒白印画紙販売終了のご案内が
  富士フイルムさんからありました

  黒白フィルムおよび黒白印画紙 販売終了のご案内
  お知らせ | 2018年4月6日 | 富士フイルムイメージングシステムズ(株)
  http://ffis.fujifilm.co.jp/information/articlein_0081.html

長年ご愛用いただきました黒白フィルムおよび黒白印画紙につきまして、
生産効率の向上や経費節減など懸命なコスト吸収につとめてきましたが、
需要の継続的な減少により安定的な供給が困難となりましたので、
(全種類)販売を終了させていただきます。
(ニュースリリースより要旨を抜粋)

  (↑ニュースリリースへのリンクが記事の見出しのサブタイトルって(´д`)?)

ゆうきまさみさん原作の学園コメディ漫画『究極超人あ〜る』の舞台、
私立春風高校の「光画部」を、皆さまもご存じでしょうか。
今回はその「光画部」に関するお話しです。長いです(適当なところまでskip↓)。

1932〜1933年にかけて日本で刊行された新興写真家の同人雑誌『光画』が、
「光画部」の名前の由来です(記事の最後に最新情報の関連リンクがあります)

同人雑誌『光画』は、かのドキュメンタリー写真の大家、
木村伊兵衛先生(1901年12月12日〜1974年5月31日)が
参加されていたことでも知られています。

「写真は英語で「photograph(フォトグラフ)」ですが、
その直訳を漢字で表現すれば『光画』になる、ということです。
今や「photo」だけでも「写真」という意味で世界中通用するように、
キーワードは何といっても「光」です。
「photograph」は中国語で「照片(ピンイン)」だそうです。
「光画」に近いですね。

19世紀初頭に発明され、1839年8月以降急速に商業化が進んだ写真ですが、
写真家たちの芸術的表現は絵画などの伝統的な美術の模倣から始まりました。
写真機材や材料が進歩すると20世紀初頭に世界中で新興写真が流行りました。
それが近代に通じる報道写真も含む写真独自の芸術的表現の契機になります。
もっともIT化が進んだ現代ではほとんど、「何でもあり」な感じではありますけど。

 ご参考)
  『朝日選書146 写真芸術』 1979年11月 朝日新聞社発行
   著者:金丸重嶺(1900年7月10日〜1977年12月7日)
    1939年、日本大学専門部芸術科写真科の主任となる。
    (現日本大学芸術学部写真学科を創設。)
    ヨーロッパの新興写真を基にした、
    新しい写真表現を中心とした写真教育を始める。

前置きが長くなりましたが、春風高校「光画部」のモデルになったのが何を隠そう、
私の母校である都立板橋高校の「光画部」(現在は「写真部」として存続中)です。
『究極超人あ〜る』作者のゆうきまさみさんには身近な人がモデルの作品が多く、
アンドロイドの主人公R・田中一郎や脇役OBたわば先輩(作家のとまとあきさん)、
同じく鳥坂先輩は皆、私の数年上の先輩方がモデルです。

また、エピソードの多くは実話がネタになっています(信じられないと言われても)。
1985〜87年の連載終了後、最近も読み切り作品が発表されるほどの人気です。
光画部時間? はて何のことでしょう(当店の仕上り時間のことでもないですね〜)。
なお1年上の先輩に小説家の吉本ばななさんがいますが作中には登場しません。
(こわい先輩というイメージではなかったです。)

吉本ばななさんとは、学科は別ですが大学もご一緒させていただきました。大学
卒業後、吉本ばななさんがアラーキーこと写真家の荒木経惟さんとの某誌企画
の対談で「光画部」を話題に出し、荒木経惟さんが「光画、懐かしい」とおっしゃら
れていたのが印象に残っています。

「光画部」の象徴が『究極超人あ〜る』にも登場する、引き伸ばし機が置かれた
暗室です。部室も兼ねていました。もちろんエアコンなんて無いですよ。文化祭
の前など残暑厳しい中を泊り込みで、各自展示用の写真プリントに励むのです。
現像液の温度は上がる一方なので、写真の仕上がりもコントラスト高めでした。
(温度の影響の受け方は写真印画紙の特性や使用法にもよります。)

引伸ばし機は、撮影用コピースタンドに、カメラではなくフィルムの映写機を装着
したような構造で、台板に映写したネガフィルムの画像を写真印画紙へ焼き付け
(露光)する仕組みになっています。文字通り「光画」です。露光が済んだ印画紙
をバットに張った薬液で現像処理するまで、写真プリントの全工程が外部から光
の漏れない暗室内で行われます。一応、オレンジ色の薄暗いセーフライトは灯り
ますが、これは黒白印画紙専用で、カラー印画紙用のは点灯しているのか分か
らないほど暗い照明です。ただし、高校でカラープリントもできる写真部は稀で、
「光画部」も黒白専門でした。文化祭の展示では毎回「なぜカラー写真が無いの」
と、観客の方々から言われましたが。

文化祭前以外の暗室は放課後、部員たちの溜まり場になります。室内は外から
まったく見えないですが、先生方からよほど信用されていたのでしょう。おかげ様
で今なお「光画部」は漫画のネタに尽きません。

文化祭前以外でも写真を焼きたい(プリントしたい)部員がいればほかの部員は
暗室から退却する暗黙のルールがあったのですが、退却しない部員もいました。
逆に文化祭前だけ顔を見せ暗室で作業する「幽霊部員」と呼ばれる者もいました。
普通、活動しない者の方が「幽霊部員」と呼ばれるのですが(ちなみに文化祭用
の大判サイズの印画紙は本人負担でなく年度予算の部費で賄われていました)。
ともあれ、展示作品数が多いことは良いことです。

かつては高校だけでなく、小、中学校とも暗室を備えた写真部の活動が盛んで、
卒業入学の記念写真や学生証の写真、遠足や移動教室等の出張撮影で出入り
していた最寄りの写真屋さんが、暗室用品や材料を手配してくれていたものです。
写真の腕が良い生徒さんは卒業後その写真屋さんに就職し、経験を積んでから
独立して自分の店を開くこともありました。カラー写真の普及と指導できる先生の
減少で昔ながらの慣わしも40〜50年前には廃れてしまったのですが、中学1年
の夏休みに一度だけ、級友が有志を集め写真部の元顧問の先生にお願いして、
暗室を復活させていただいたことがありました。OBで、フリーの出張カメラマンを
しているお兄さんが指導に来てくださり、私も誘われて貴重な体験ができました。

私は中学時代から自宅の風呂場や自分の部屋の窓にダークカーテン(黒い幕)
を貼り、黒白写真の現像、引き伸ばしをしていました。それでも「光画部」の暗室
は日常よく活用した方だと思っています。「お前は部員じゃなく暗室利用者だろ」
と、暗室から占め出された同期からは恨めしそうに皮肉られもしましたけど。

卒業アルバム用の校内行事のスナップ写真撮影も黒白で、伝統的に光画部員
のボランティアでしたが、「何だかお前の作品集みたいだ」とも冷やかされました。
そのアルバムは卒業式当日、式の後で配られたのですが、中学、高校を通じて
同級生だった女の子がいきなり私の席に来て「何これ。どうでもいい写真撮って。
こんな校内風景得意気に撮るのあなたね。どうして私の写真ちゃんと撮ってくれ
なかったの?」と言い捨てて帰ってしまいました。彼女とは卒業後も何度か仲間
内で再会の機会はあったのですが、結局話しをすることはもうありませんでした。
当事の私にはただ自己主張が強い気難しい女の子にしか思えなかったのです。
私自身の未熟さなど少しも顧みないで。

高校卒業後20年以上たって、各校の卒業アルバム撮影のお手伝いの仕事を
させていただくようになって、楽しそうな生徒さんたちを撮らせていただくたびに
彼女の言葉を思い出し、後悔で胸が苦しみました。卒業アルバムの制作費は
主に、生徒の皆さまの保護者の方々がご負担してくださるものです。そのお金
が私の生活のための写真撮影の収入源になるのでとてもありがたいことなの
ですが、「時は金なり」というのに、過ぎた時間はお金で買いもどせないのです。
今はもう私もお店の経営に専念する立場ですから、卒業アルバム写真撮影の
お仕事は、若手の新人カメラマンさんたちにお譲りしています。

高校を卒業し、日芸の写真学科へ通うようになってからも、実習や課題の制作は
黒白フィルムでの撮影がほとんどでした。大学でも自宅でもフィルム現像や写真
プリントの暗室作業はごく日常的な営みでした。写真学科棟に入った途端、現像
用の薬液の臭いが鼻をつくくらいでしたから。当時カラー写真は長期保存に向か
ないとされ、美術館収蔵用の写真作品は黒白プリントこそ価値があると考えられ
ていたのです。もちろん、カラー写真プリントの暗室実習もありましたが、時間は
少なく、経済面からも黒白写真の方がはるかに安上がりという事情が優先でした。

写真を学ぶということは、暗室作業から工程を逆にたどり撮影計画を組み立てる
術を身に付けることでもありました。これは今のデジタル撮影でも同じです。まず
パソコンを勉強しなければ、社会に出たとき周囲から迷惑がられてしまうでしょう。

お話しを「光画部」へもどしますね。何回見ても面白いと評判の、1991年に制作
された『究極超人あ〜る』OVA(オリジナル・ビデオ・アニメーション)の劇中では、
クライマックスに至るJR飯田線沿線を巡る珍道中のエピソードが描かれています。
今なお本作の新しいファンを開拓し続けている伝説のエピソードですが、こちらも
実話がネタになっています。ただし飯田線(当時は国鉄)の撮影旅行は「光画部」
ではなく「鉄研(鉄道研究部、現在は廃部)」の恒例行事でした。もっとも「鉄研」の
前身は「光画部鉄道写真班」でしたから、部員の多くは兼部していて両方の行事
でもあったのです。そのような訳でどちらの部の顧問の先生も無干渉かつ放任で
(「鉄研」の顧問は私の担任の先生でもありましたが)、OBの諸先輩方が引率の
保護者代わり(?)でした。私も「鉄研」部長と「光画部」副部長とを兼任しておりま
したので、本作主役のモデルになった3人の先輩方には、何かと、色々な意味で
お世話になりました(「光画部」より「鉄研」でのご縁の方が多かった気もしますが)。

私が高校に入学して最初に迎えた春休みに、国鉄から「青春18のびのびきっぷ」
(現JR発売「青春18きっぷ」の前身)が発売され、高2の夏休みから大学卒業まで、
ほぼ毎回発売のたび普通列車や、当時まだ現役だった鉄道連絡船を乗り継いで、
沖縄県は除いて日本中を旅仲間と、時に一人で旅して周りました。旅が目的なの
か写真撮影の手段なのかはあまり深くは考えていませんでした。フィルムはほぼ
黒白で、自分で現像、プリントをしていたので本当に安上がりでした。夜行の普通
列車や鉄道連絡船、あるいは深夜もそれら夜行便の発着がある駅の待合室など
で寝泊まりし宿代を浮かせました。旅から帰ればまたバイトと暗室に入り浸ります。
バイト先の一つに今は無き某大手カメラ屋チェーンの川越マイン店があり、今でも
カメラのキタムラ川越マイン店さんとして存続しています。駅前は大変身ですが。

思えば中学、高校、大学の10年間、私の青春はずっと暗室か線路の上でしたね。
その感覚がもはや当たり前のように、我が身に染み付いてしまっていたわけです。
当店「安瑠芭夢家 しゃしんのポップ」最寄りの越生駅は、古き良き国鉄時代の駅
の面影を現在に伝えていて、駅本屋(駅舎)の待合室は、まさに学生時代に旅先
で夜明かしした、懐かしい空間そのものです。「青春18きっぷ」のポスターが貼り
出されるといつも、そこに写っている情景からあの頃のことを思い出すのですが、
撮影者の方のご苦労は私の想像の範囲を超えています。「誰だって撮れるよ」と
思っているあなた、どうか一度代ってあげてくださいな!
(当ブログの2017年5月31日付記事も、あわせてご覧ください。)

さて、本題です。冒頭の見出しのタイトルにもどりますね。

  黒白フィルムおよび黒白印画紙販売終了のご案内が
  富士フイルムさんからありました

  黒白フィルムおよび黒白印画紙 販売終了のご案内
  お知らせ | 2018年4月6日 | 富士フイルムイメージングシステムズ(株)
  http://ffis.fujifilm.co.jp/information/articlein_0081.html

長年ご愛用いただきました黒白フィルムおよび黒白印画紙につきまして、
生産効率の向上や経費節減など懸命なコスト吸収につとめてきましたが、
需要の継続的な減少により安定的な供給が困難となりましたので、
(全種類)販売を終了させていただきます。
(ニュースリリースより要旨を抜粋)

富士フイルムさんの見込みでは今年、2018年10月頃から、黒白フィルムおよび
黒白印画紙の全種類が、順次出荷終了になるというお知らせです。1934年以来
の創業事業から、ついに“完全撤退”ですね。新興写真よ永遠に。暗室よ永遠に。

直接、富士フイルムさんの黒白フィルム、黒白印画紙製品のお世話になったのは、
先のお話しのように中学、高校、大学の10年間だけでした。それからちょうど30年
の時を経ての「販売終了のご案内」ですから、私自身は特に困ることはありません。
当店「安瑠芭夢家 しゃしんのポップ」でも、すでに8年近く前にお取扱いを終了させ
ていただいています。拡販に貢献しなくてごめんなさい、富士フイルムさん。ここは
今までの感謝の想いを語るべき場にしないといけないことは分かっているのですが。

黒白フィルム、黒白印画紙および現像用薬品などは、まだ他社の老舗ブランド品
がある程度は販売継続されるようです。『究極超人あ〜る』を読み返しながらまた、
ご自宅に「光画部」の暗室を復元してみるのも良いかもしれません。ただし。

引き伸ばし機については、私も愛用したLPLという国内メーカーの製品が、わずか
ですが販売継続中です。問題は引き伸ばしレンズで、最後とみらる製品がこの春、
生産終了になりました。引き伸ばし機とも中古品を探す方法もありますが、露光用
のランプは専用品のため入手困難が予想され、それ相当のリスクは覚悟する必要
があるでしょう。カラーフィルム用引伸ばし機とその付属品についても同じ状況です。

黒白フィルムもカラーフィルムも、透過原稿用スキャナーを通せばデジタル画像と
してデータ化できます。店頭に業務用フィルムスキャナーを設置し、当日仕上げの
サービスに対応している写真店さんもまだありますが、当店のフィルムスキャナー
は4年前に老朽化のため修理を断念し受注終了いたしましたのでご了承願います。

関連リンク) お急ぎください!
  東京都写真美術館公式サイト
  展覧会 『光画』と新興写真 モダニズムの日本
  3Fにて 2018年3月6日(火)〜5月6日(日)まで開催
posted by 安瑠芭夢家 しゃしんのポップ at 02:02| フォトライフ